日本語につていの考察


★お久しぶりです

えー、今まで更新をサボっていて、皆さんどうもすいませんでした。書くネタはたくさんあったのですが、実はこのサイトの英語学習方を自費出版で本にでも出そうかなあ・・・なんて考えておりまして、新しく考えたネタはサイトの更新に回さず、出版の為の原稿に回してしまったのです。
このBSEの話は、若干英語と離れてしまった為に原稿としてはボツにしました。けれども私的には結構面白く書けたと思いますので、皆さんちょっと英語の勉強の息抜きに読んで下さい。そして私の本が出版された暁には、是非とも本を購入して頂けるようお願い申し上げるところです。


★狂牛病?BSE?どっち?? 

最近の日本語は漢字やカタカナに加え、アルファベットまで駆使して日本語を発展させるようになっています。その走りとも言える言葉が’BSE’。今回はこの頭文字式の単語から日本語を英語を考察してみたいと思います。
まず、’BSE’とは何か?英単語及び用語の解説を見て下さい。

 BSE bovine spongiform encephalopathy

牛海綿状脳症
うしかいめんじょうのうしょう 【牛海綿状脳症

牛の感染性疾患の一つ。脳に障害をきたし,行動異常や運動失調などの後,死に至る。病原体は異常型プリオンと考えられている。狂牛病。BSE
1986 年にイギリスで発見されて以来,ヨーロッパ各国で発症が確認され,2001 年(平成 13),日本でも発症が確認された。感染したウシの肉骨粉を含む飼料により感染が広がったと考えられている〕

Bovine [形容詞] @ウシ属の A(頭の働き、動きの)のろい、鈍重な
Sponge  [名詞] Aスポンジ、海綿、海綿状のもの
Encephalopathy 名詞 脳の病気
Encephalon   +   -pathy  )
  [名詞] 脳髄    [連結形] 感情、病気)

最近テレビで良く聞く“BSE”という言葉、もう皆さんご存知だと思います。言わずと知れた「狂牛病」のことです。この病気にかかりますと、ウシの脳みそがスポンジの様になり、歩くことさえままならぬ程、脳髄が障害を起こす病気です。その感染力がそれはもう半端じゃありませんので、国中の牛を焼却処分してしまった国もあるのですから、現地の人達からすれば恐ろしいということでは済まないものでしたでしょう。私もその当時英字新聞を読んでいましたが、のどかな田園地帯に黒く立ち上る煙が何によるものかを、克明に報告されていたことを憶えています。

ところが、この恐ろしい「狂牛病」と言う病気が日本ではいつの間にか“BSE”という言葉にすり替えられていました。テレビや新聞でもあれ程、狂牛病、狂牛病と騒いでいたにも関らすある時を境に、日本では「狂牛病」という言葉が全く消えて、突然“BSE”という我々の全く知らない、しかもアルファベット表記の我々日本人馴染みのない言葉が使われ始めたのです。

これは何時からだったのでしょう? 

それは日本で第一号の狂牛病と認定された牛が発見されてからです。ピタっと「狂牛病」とこう言葉がなくなりました。

当時ヨーロッパでは、狂牛病の大流行と共に、牛肉の消費量がゼロに近くなる程、急激に落ち込み畜産業は大打撃を受け、政府から大量の補助金を給付されることとなりました。
日本でも大パニック!!まだ狂牛病とされる牛が一頭か二頭見つかっただけなのに、牛肉の急激に消費量が落ち込み、畜産・流通業者共に大打撃を受けてしまいました。

おそらく農林水産省の人間が知恵を絞ったのでしょう。日本にこれ以上狂牛病のパニックを起こさせないにはどうしたら良いのか??その答えが“BSE”という言葉です。 

確かに「狂牛病」は‘mad cow disease’と呼ばれる英語を文字通り、日本語に直訳したものですが、巡り合わせの悪いことに日本には「狂犬病」という病名を持つ病気があります。(ちなにみ英語では日本の狂犬病は、水を嫌う病気「恐水病」という表現で単語がつづられています。この病気が、水を飲むと又は水を見るだけで痙攣を起こすことから、そのような病名が付いたようです。)
狂犬病とはこの病気を持つ犬に咬まれると、ウィルスが人間にも感染し死に至る病気です。「狂牛病」という病名では、日本人であれば牛から人間への感染と、致死性の恐ろしい病気であることを連想せずにはいられません。

そこで農林水産省のちょっと頭の良い人間が考えた。なぜこれ程日本でパニックが起きるのか?そしてこれ以上日本でパニックを大きくしない為にはどうしたらいいのか??
おそらく、そして多分間違いなく、こんな会話がなされたに違いありません。

政治家A
「狂牛病」というネーミングが悪い。名前を変えよう。「狂牛病、狂牛病」なんてテレビや新聞で連呼されたら、怖くって誰も牛肉なんか買わなくなるぞ!!

       
お役人様
それでは正式な病名・学術用語の「牛海綿状脳症」としたらどうでしょう??

       
政治家A 
それではダメだ。「牛海綿状脳症」では、具体的にどんな病気か分かってしまう。脳みそがスポンジみたいになっちゃうなんて、こんな恐怖心を煽るものはないだろう。もっと消費者を、はぐらかして煙に巻くような言葉はないのか??

       
お役人様
じゃあ、英語をそのまま持って来ちゃえばどうです。

       
政治家A
どれどれ、なんて英語になるんだ?
なに〜、‘
bovine spongiform encephalopathy’「ボヴァイン スポンジフォーム エンセファロパシィ」??
無茶言うな!!そんな長い英語言える訳ねえーだろう!!

お役人様 
いえいえ、だからその頭文字を使うんですよ。‘BSE’って。これなら言い易いし、消費者も一体何を意味しているのか分からなくなるでしょ。ほら若い連中は‘LA’とか‘DJ’とか、英語のイニシャルを使って喜んでるでしょ。ちょうど良いじゃないですか?

     ↓
政治家A 
うーむ。実に見事な考えじゃ!! よっしゃ!! それではNHKや民放、新聞社に以後は‘BSE’と言うよう指導せよ。
お主も悪よのう!!ワッハッハハ・・・。

うーん、さすがお役人様。下々の人間に情報を渡さないよう、様々なテクニックを駆使する能力はハンパじゃありません。しかも英語及び日本語と二つの言語の本質と特徴を、非〜常によ〜く分かっていらっしゃる。座布団一枚あげたいくらいですな。

英語としても

bovine spongiform encephalopathy’→ ‘BSE’

と、文字数にすると、およそ10分の1まで削減しているので、ネイティブスピーカーでも狂牛病に相当な専門知識のある人でないと、‘BSE’という頭文字だけは何を意味しているのか全く判断がつかないでしょう。

漢字では「狂牛病」というたった3文字の単語に大量の情報が組み込まれてしまうだけに、情報を隠したい側としては非常に都合が悪い。そこで唯でさえ日本人が分かり難い英語を用いて、さらにまた情報量が極めて限られると言うか無いに等しい、イニシャルを用いてさらに情報を隠す・・・という非常に高度なテクニックを駆使しているのですから。

そう言えば、最近巷に話題に上る新型肺炎‘SARS’。これもイニシャルだけですねえ・・・・、何故なんでしょう??なんでだろう??

はっ、厚生労働省が・・・・。なんてね!?

どうやら日本語は、漢字やカタカナに加え、その用途によりアルファベットまで使い出すという新しい進化を遂げてきているようです。これ程多様な文字を駆使する言葉は、おそらく他には存在しないでしょう。何度も言いますが、日本語は非常に高度な機能を持つ、優秀な言語なのですよ。納得して頂けたでしょうか?

そう言えば最近はメールでこんなのも使われてますね。

( ^^)
\(^^)/
m(_ _)m
(^^;)
((○(^▽^)○)) 

まあこれを日本語の進化と捉えるのか、はたまた日本語が乱れていると考えるのか??
それは読者の皆さんにお任せしたいと思います。

ただ、カタカナにしろ、アルファベットにしろ、絵文字にせよ、特定の意図を表現するために、あえて漢字やひらがなではない別の文字を用いているのです。と、私は思っています。ただちょっと難解にしすぎちゃって、多くの日本人にとって逆に不便になってしまっているのは・・・、ましてや外国人が日本語を出来なくなってしまうのでは?ちょっと日本特有のオタク化が進み過ぎなのではないのだろうか?という懸念もありますけどね。

実際に他の言語では、これ程事細やかに単語を分類することは少ないということです。日本語や英語のように、積極的に外来語を取り入れて、事細やかに単語の意味を分類している言語は例外的なケースと言えるかも知れません。まあそんな所が英語のと日本語の似ている点なのですけども。

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