その14です。

何だか不安定なお天気が続いていますが、皆さん風邪などひいてはいないでしょうか。

カタネベーカリーのメンバーはみんな元気にしております。

この間、お休みを頂いて家族でフランスに行ってきました。

そのお話を中心に書こうかと思います。

今回は、5泊8日の旅でした。

アルザス地方の町、ストラスブールに3泊、パリに2泊しました。

ストラスブールまではパリから電車で4時間。

フランスにはTGVという新幹線があるのですが、ストラスブール路線はまだ開発中。

完成すれば2時間くらいで行けるようになるとか…。

車窓の風景を楽しむつもりで電車にしたのですが、子供たちも私たちも、

うとうと眠ってしまったりしている間に到着。(さんざん飛行機でも眠ったのに…。日頃の睡眠不足のせい?)


ストラスブールには国内からの観光客も沢山来ていました。

みんなバカンスで来ているので子連れの人も多く、外での食事も子供と一緒でも全く問題ありませんでした。

タルトフランベ(薄いタマネギのピザのようなもの)やベッコフ(じゃがいもとお肉を白ワインで煮込んだようなお料理)

などの郷土料理をお腹いっぱい食べました。(とにかく量が多い)

アルザスはおいしいお菓子とフルーツの宝庫と聞いていたので、それを楽しみにしていました。

が、フランスのお菓子やさんやパン屋さんは、みんな夏に1ヶ月程度のバカンス休暇をとるため、

お休みのところが多く、(これはパリでも同じでした。)行きたかったのに行けなかったお店もいくつかありました。

それでも、何軒かのお店をまわり、レベルの高さを感じてきました。

パンの形に関しては日本のお店の方が美しいのですが、(例外もあり)

見た目はともかく、パンもお菓子(大きい!)も本当においしかったです。

ホテルのビュッフェのパンまでもおいしくって、

わざわざキッチン付きの部屋に泊まったのに、結局ほとんど使いませんでした。

私の楽しみはマルシェ(朝市)に行く事だったのですが

滞在した曜日が悪かったのか、開催していたのはパリに戻る日だけでした。

パリに発つ前にちょっとのぞいたところ、たくさんのフルーツがずらりと並んでいました。

しかも、値段はビックリする位安くてあまりにおいしそうだったので、

電車の中で食べようと何種類か買ってみました。どれも新鮮でおいしかったです。

マルシェには八百屋さん果物屋さんはもちろん、

お肉屋さんや、チーズ屋さん。お惣菜屋さんなどいろいろなお店が出ていました。

売っている人たちも買いに来る人たちも入れてくれる紙袋もなんだかステキで、

そんなところにフランスを感じてしまいました。


フランスはいたるところにカルーセル(メリーゴーランド)があり、

子供たちは大喜び。毎日どこかで乗ってきました。

それから、アイスクリーム。

フレンチレストランのデザートに出てくるようなソルベやアイスクリームが路上で売っていて、私たちも大喜びで毎日食べていました。

というのもニュースでも話題になっているように、今年のフランスは猛暑。

アイスでも食べなきゃやっていられない位、とーっても暑かったです。

もともと涼しいところだからかクーラーはほとんどなく、電車もバスもホテルの部屋も暑かったです。

アンズは「これ聞きたい!好きなの。」と路上ミュージシャンに夢中でした。


パリは数年前にも家族で(アンズは生まれていない頃)訪れているのですが、

パンやお菓子の印象がだいぶ変わっていました。(変わったのは私たち。)

前回は春で、パリのみの旅行だったので、いろいろなパン屋さんやお菓子屋さんを見てまわりました。

主人もパン屋になって1年くらいの時なので、あーだこーだと言いながら食べて、

結果「日本のパンもなかなかおいしいんじゃない?」というところに落ち着いていました。

お菓子は「おいしい物も中にはあるけれど、甘いなぁ」と思っていました。

それなのに今回は「うわー、おいしい!」と思うものにたくさん出合いました。

行っているお店も厳選しているせいもあるかもしれませんが、どれもこれもおいしかったです。

労働条件の規制が厳しいパリではパンの味が落ちていると聞きますが、まだまだおいしいパンは健在でした。

バゲットはなぜか行ったどこのお店でも焼立てで、パリッと固い皮はなく、皮も柔らかめで

見た目はどうかな?という感じでしたが、味は小麦の風味が強くおいしかったです。

バゲットとはこういうもの!!という概念を捨てればとてもおいしく食べられると思いました。


お菓子部門でも、私は甘い物があまり得意ではなかったので、前回の渡仏では「ラデュレのマカロンは甘すぎるっ!」と言っていたのに、

今回はお土産用に買ってきたマカロンが少し潰れてしまったのを見て、「食べちゃおー♪」となっていました。

子供の頃は生クリームが食べられず、高校生になってやっとケーキを1個食べられるようになった私ですが、

この先、どうなってしまうのでしょう?3年後くらいには甘い物好きの仲間入りかも…。(主人はとっくに仲間入りしています。)


パリでもマルシェに行きました。こちらは魚屋さんも出ていました。

露店なのに、ディスプレイが美しくとてもおいしそうに見えました。

ここでもキッチン付きのホテルにしておいたので、お惣菜や野菜を買って部屋で食べることにしました。

こちらはキッチンが活躍。スープやサラダを作り、買ってきたパンやお惣菜と合わせれば、なかなか立派な食事になります。

ストラスブールとくらべると値段はやや高めでしたが、それでも食べ物に関してはお買得感のあるフランスでした。(外食は除く)

パリのホテルにて


お菓子の道具街(日本の合羽橋ほどお店はありませんが)にも行って、

来年のガレット デ ロワ(新年のお菓子)に入れるフェーヴ(陶製のお人形)も買ってきました。

本当はストラスブールで買うつもりだったのですが、この季節にはないとの事でした。

どんな物かは来年のお楽しみです。


そんな感じで行ってきた旅ですが、「フランスはおいしい?」とちょっと思っていた私たち、

「フランスはおいしい!」となって帰ってきました。

とくにアルザスで食べた物は本当においしかったです。広いフランス、他の地方にはどんなおいしい物が?

と次なる野望が、ふつふつと湧いています。

もう少しフランス語を勉強しなきゃと思ったりしているこの頃です。


主人は仕事をしていないと、調子が悪いななんて言っていたので、お店に入ると嬉しそうです。

いくつか新商品も出しましたので、お試し下さい。

前から、作ると予告していた新作サンドウィッチもようやく登場しました。

ほかにも玉ねぎのタルトなどお作りしています。


お休みから1週間たち、生活のリズムも元に戻ったところです。

長いお休みを頂き、ご迷惑をおかけしましたが、

お休みで得たものををおいしいパン作りに役立てていきますので、

今後ともよろしくお願い致します。

2003年8月16日

*写真をもう少し近日中にupする予定です。しばらくお待ち下さい。

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