No.18
1・コートジボアール発:NHK「地球に乾杯」アフリカのレスラー
<NHKは最近侮れないよ、フライ・トルメンタのドキュメントみた記憶もあるし。
その昔は猪木アリ戦を馬鹿にした磯村キャスターの件もあったけど(いつぞやのキ知事
選の時クローズアップされたね)。
今年だったのは間違いのないところなんだけどNHKの「地球に乾杯」という番組で
アフリカのレスラーのドキュメントやってたのが興味深かった。
アフリカの、どこの国かは忘れちゃいました。
コートジボアールだったかも知れない。
レスリングといってもリングがあるわけでもなく広場に柵があるだけ。
むき出しの大地で戦う。
ルールは「参った」させるか相手を仰向けに倒した方が勝ち。
打撃、関節技などは一切無し。
どちらかというと相撲に近いルール。
広場には多くの観客が訪れる。
番組の主人公は無敗の王者。
他の村のある相手とはじめて引き分ける。
それで再戦が行われる。
レスラーたちにはサポーターがいるがもっとも心強いサポーターは呪術師。
報道カメラ拒否の山の聖地で儀式によりレスラーに精霊の力を注入する。
いざ再戦となると精霊の力を注入された王者は儀式とも踊りともつかないパフォーマ
ンスを展開して柵の中から相手を威嚇する。
相手は王者のその精霊が憑依したかのようなパフォーマンスに恐怖して柵の中に入っ
て来れない。
王者の不戦勝か試合不成立、といった状況で番組の前半は終わる。
子供たちにレスリングを教えるのも王者の勤め、若い世代を育てるシーンも。
すると遠い村から挑戦の話が。
王者はサポーターたちと車に乗って(ライトバンの荷
台)相手の村まで行く。
相手は若く強敵だったが逃げるわけには行かない、挑戦を受託する。
その夜、敵地に一泊した王者に呪術者は念をこめる。
次の日、試合が始まる直前に王者は一瞬姿を消す、呪術者とともに作戦会議。
呪術師は王者に黒いサポーターを渡す。腕につけると体が重くなって簡単に投げられ
ないような念がこもったサポーターだ。
その黒い守護神を二の腕に巻きつけて、王者の登場。
いよいよ試合開始。
一進一退の攻防。
実力者同士のためか相手の出方を伺いながらのせめぎ合い。
と、突如挑戦者が王者の二の腕の黒いサポーターを剥ぎ取った。見破られていたの
か!?
精神的主柱を失った王者は動揺したのか次の攻防であっけなく尻餅をついて敗北を喫
する。
新王者誕生!敵地の村はお祭り騒ぎだ。
逆に落胆の王者陣営。
あるサポーターが「剥ぎ取られた時点で試合放棄するべきだっ
た」などと話すが前王者は悔しさか涙顔。傷心のまま敵地の村を去ることになった。
「同じ相手とは二度と戦うことが出来ない。
敗者は屈辱を背負って生きていかなけれ
ばならない」(前の試合のように引き分け再戦はあるみたい)
ナレーションがかぶさる。リターンマッチ禁止のルールだ。
前王者は後進を育てる側に回る、自分の村から新王者が誕生するのを夢見て。
王座転落直後と違って、コーチをする前王者に悲壮感はない。
素朴で単純だがルールの存在。多くの観客が集まるイベント性。
そして呪術の介在による戦略、神秘性。見るべきところは多かった。
(新演撃カフェ 2002/11/19 【996】 ほか)
その後の調査で以下の事項が判明。
番組名:地球に乾杯「精霊の森のレスラーたち」
放送日時:2002年6月15日(土)21:50〜22:30
国名はコートジボワールで間違いありませんでした。
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