No.299
国際プロレスDVD(TBS編)感想
竹内宏介監修 伝説の国際プロレス 1969-1974 DVD-BOX (初回限定版)
新品価格
¥12,881
から
(2010/9/13 02:38時点)
TBSの映像は思ったよりクリアで大変楽しめました。
1枚目
の1試合目は佐野浅太郎対藤井三吉。
佐野っていう選手はまったく知りませんでした。
藤井は三吉じゃなくってのちのヤス・フジイの時、テレ東の中継で見たことがあります。
で藤井はさんざんラフ攻撃で攻めた後、思いもしない大技で勝利する。
しかも他団体のメインエベンターの看板技、○んじ固め。
それを前座の藤井が使っちゃう。
客席からはどよめきが起きる。
でも実況のアナウンサーは技の名前を言わない。
「藤井の荒技が見事に佐野をギブアップさせまして」としか言わない。
やっぱり他局の技だからでしょうか。
何だか馬場さんのF.ネックブリーカードロップを
テレ朝でM.スーパースターが使うと絶対「ランニングスリーパー」って呼んでいたのを思いだしました。
当時から「他局の技の名前は言わない」という風潮があったのかと思うと少々驚き。
第2試合は大磯武対大鋼鉄之助。
この二人の試合も始めてみる。
大磯は栗栖正伸をごッつくしたような体形で、
技はグランドでのヘッドシザースとヘッドロックという力技。
でこの試合はリングサイドで喫煙しながら見ている客がいて、時々画面に煙が立ちのぼる。
いいのかよ場内でタバコ吸って、 普通は場内禁煙ですよね。
消防法に抵触しないのかよって。
第3試合、G.草津、T.杉山、豊登対G.ジョージJR、コルト、ネルソン。
G.ジョージJR(本当の息子ではないらしい)は初代と同じくゆっくりゆっくりガウンを脱いだ後
これまたゆっくりゆっくりヘアピンをはずして、それを客席に投げてプレゼント。
試合開始のゴングが鳴るまでが長い長い、現在ならブーイングが飛ぶかも。
ただ一回こっきりで見るのなら飽きないで見られると思う。
試合中は豊登伝説のかっぽんかっぽんが見られる。
決勝は日本組がしょぼい勝ち方。
第4試合、ロシモフ、バイテン、コパ対T.杉山、R.木村、寺西。
放送に入る前から撮っていたようで、最初は実況なしの引きの画面で始まる。
この試合は何といってもロシモフ(後のアンドレ・ザ・ジャイアント)のパフォーマンスが最高に面白くて、
改めて彼のプロレスにおける才能の高さを感じる。
それから最後まで見ていて気がついたんだけど、
国際って試合終了のゴング鳴らさないのかね。
2本目開始のゴング、とかはちゃんと鳴るんだけど、
終わりのゴングは乱闘になった時しか聞こえなかったように思う。
あとテレビの実況のアナウンサーがあんまり喋らないことに好感を持てた。
「間」があるからじっくり試合を見れる。
80年代に入って、機関銃のようにしゃべりまくる実況アナが登場したけど、
自分はあのアナウンサーあまり好きではなかった。
言葉による装飾が過剰すぎる。
装飾語のイメージを視聴者に押し付けすぎる。
その為に各個人のイマジネーションが働かない。
アナウンサーが押し付けるイメージで画一的に放送を見るようになってしまうだろう。
何だかあの頃から大技連発の試合が多くなっていったような気もする。
そういう時代以前の、ゆったりとした大らかな試合が楽しめるDVDである。
「特典映像」というのは竹内宏介氏が自分で撮ってきたんだか何だか知らないけれど
秘蔵してある8ミリ、16ミリフィルムでの試合。
画質があんまりよくない。
音声がない。よって竹内さんとストロング小林のしゃべりが解説として入っている。
この中では中近東のエルマンソー兄弟のジャーマンがすごい。
柔らかさといい、絶品。
ジャーマンを決めた後に腹筋で元の位置に戻るムーブも独特。
その他には当時夢の対決だったゴッチ対ロビンソンも少々見られる。
2枚目
はストロング小林対D.L.ジョナサン、
小林対M.ロシモフ(第4回ワールドシリーズ決勝戦)
小林対R.木村(IWA世界戦、初の同門日本人対決)
がいずれも好試合。
小林対ラーズ・アンダーソン戦はアンダーソンのラフ攻撃と、
それを中途半端に見逃す前溝隆男レフェリーに怒った小林が
前溝レフェリーをブッ飛ばすシーンがとてもわざとらしい。
この2枚目は草津対ウイリアム・ホールの試合も収録されているが
ここで解説の吉原社長が奇っ怪な発言を。
実況アナがホールの髪が薄いという話を持ちかけると吉原社長、
「レスラーは皆、禿げますからね」
「あのー、頭の禿げは別に気にすることはないんですよ」
「いつまでも毛がフサフサしているっていうのは
いわゆるキャリアがないか、強くないかですからね」
・・・そりゃー、確かに提携団体の世界チャンピオンは毛がフサフサしていませんでしたがね・・・。
「みんな、禿げる」っていうのはちょっと違うと思うけどなあ・・・。
しかもこの試合、生中継の放送時間の終了が来たようで、殆ど展開を見せないまま途中で終わっちゃう。
何で収録されているんだろ、吉原社長の発言を入れたいがためのような気がするんだけど・・・。
3枚目
の最初はR木村対B.マリガンの第5回ワールドシリーズ決勝戦。
木村が流血するんだけど、それからまだ延々と試合が続く。
流血してからの木村のスタミナのすごさを感じる。
特典映像では草津対マクダニエルの「金網ストラップデスマッチ」が収録されていて、
これは結構見れる。
ストラップマッチがどんなものか、よくわかります。
で今度は竹内さんが不可解な解説!
阿部脩レフェリーが白のシャツを着ていることについて話した時に
「レフェリーは普通よこしま(のシャツ)ですよね」
おいおい、それじゃコンビクトだろって。
(2006.0206の掲示板の書き込みを一部追加して編集、2007.0128)
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