No.402 全日本プロレスxS1コラボ興行「合体」観戦記
ナンバーワン・スタイルを目指せ!
by千里眼 −2010年1月22日−



「S1かける!全日本プロレス」
武藤敬司率いる全日本プロレスと
「ナンバーワンスタイル」S1とのコラボ興行は吉沢明歩嬢の元気の良い、
でもちょっと?な開会宣言で始まりました

この注目の興行をなんとしてでも目撃せねば、
と千里眼は前売りチケットまで入手して会場の後楽園ホールに駆けつけました。
以下、そのリポートをまとめてみましたので、猛者のみなさん御笑覧あれ。

まず、会場入り口のエレベータから早くも異様な雰囲気。
というか、並んでるのが男ばっかり。
エレベータ内も男!男!男!
それもどう見ても社会人風
みなさん、千里眼みたいにお仕事の都合つけて駆けつけたんでしょう。
それ見て、この不況下に普段は990円ジーンズも買い渋る大人が
平日の金曜日に万難を排して駆けつけるような興行を思いついた、
全日本社長・武藤は大したもんだ、と思いましたね

その大きな原動力は普段はプロレス会場に出てくるはずも無い明歩嬢以下のS1お嬢様方。
それを裏付けるようにコラボ・パンフレットや特製タオルなどが売店で飛ぶような売れ行き
さすがに全日名勝負を収録したDVDの隣でS1お嬢様方のいけないDVDも堂々と販売されている、ということはありませんでした。
千里眼も1部2000円というその高額ぼったくりな、いや高付加価値なパンフをさっそく購入!
ホール南側に陣取りパンフを眺めてみますと、なんとパンフは出場予定の全日戦士とS1お嬢様が見開きで並ぶという画期的なデザイン。
後半ページには全日本の宣伝よりも広いスペースの見開きで「きしあいの」嬢のDVD発売予告が掲載されてました!
また会場にはなぜか舘ひろしさんやら水谷豊さんの曲が流れ、なんだか異様なムードにさらに拍車が掛かります。

で、7時になりまして、会場が超満員になったところで、冒頭の吉沢嬢の開会宣言!となったわけです。
以下、試合内容について触れておきます。

まずは3WAY戦トーナメントの予選。
第1試合は論外対カズ対稔。曲者・論外が勝ち抜け。
続いて第2試合は西村対真田対KAI。西村が真田を散々利用しておいて姑息な勝利。
最後の3試合目は鈴木実対河野対曙。
64代横綱まで「桜ここみ杯」とやらの争奪に加わるという前代未聞な展開でしたが、
鈴木実が最後のイスをゲットしました。

さて、4試合目が物議をかもしたと思われる「淵正信・もてもてスーパーファイト」。
なんとS1お嬢様を、しかもふたりも引き連れ、
満面の笑みを浮かべながら淵さんがおなじみ「トップガン」でご登場。
相手はVMの歳三なのですが、場内の様子がいつもと違い、なにやら不穏なムード。

「調子に乗るんじゃねぇ!」
「今日は応援してねぇぞ!」


という罵声が淵に浴びせられ始めたのです。
しかし、反日感情剥き出しのテネシーで修行時代を過ごしたと言われるベテラン淵はその程度の罵声では怯みません。
まずは得意なサーフボードホールドの攻防に持ち込むのですが、これが絶妙な味付け。
淵が劣勢になるとS1お嬢様から「淵さん、がんばってぇー!」の声。
これで生き返る淵が何度も歳三の背後にまわり優位な展開。焦れた場内は淵に大ブーイング。
またボディスラムの連発で疲れた表情の淵がコーナーにうずくまるとすかさずS1お嬢様が背中をマッサージ
またしても場内は大ブーイング
歳三が反転攻勢に出ると拍手が沸く、というなんだか異常な展開です
最後はVMのインターフェア付きで歳三が腕ひしぎで勝利。
すると手錠が持ち出され、S1お嬢様はVMに連れ去られてしまう、という展開に。
この辺の流れがVMがお嬢様方を蛮行するという連想につながったことや
試合途中でのS1お嬢様の試合介入が、その後一部で非難の対象になった原因ではないでしょうか。



休憩挟んで(休憩時間には明歩嬢のおまちかねサイン会が行われましたが、あまりの混雑に千里眼は明歩嬢に近づけず)
3WAYトーナメントの決勝戦。西村対鈴木実対論外ですが、試合はあっさり実の勝利。
ここで桜ここみ嬢がリングインして問題の「桜ここみ杯」を実に渡そうとしましたが、
硬派を貫きたい実は金だけ受け取り賞品は受け取り拒否で引き上げてしまい、ここみ嬢が困惑。
ここで平然とリングインしてきたのが西村。
当然、という顔で賞品を受け取ろうとしたところで、賞品の正体が明らかに。
なんとそれはここみ嬢の生パンティ。
リング上でパンティ脱ぐのはもちろんトリックなんだけど、この演出も後に非難が集中する原因になったような気がします。
「芸能人水泳大会のお色気演出みたいだ」という説も出たようですが、ホントにいけないものを見せたわけじゃないんで、
あれとはちがうと千里眼は見ました。
いずれにせよ、「わたしはそういうキャラじゃありません」と言いながら、嬉々として頭にパンティ被り
ここみ嬢と腕組んで無我の境地に浸りつつ西村は引き上げました

次はこの日唯一のまじめな試合(実際にはS1お嬢様の関心買おうという攻防もあったのですが)
諏訪魔組と小島組のタッグマッチ。
昨年の夏の国技館での三冠戦や年末のファン感謝ディでのメインのタッグ戦など、
興行で必ずしっかりした試合が組まれるときは諏訪魔絡みというのが、武藤の方針みたいな気がします。


また試合前に馬場さんの役割だったファンへのボール投げをS1お嬢様にやらせてましたが、
これまた古くからの全日マニアには不評の種になったようです。
S1お嬢様の腕力じゃ会場の隅々までボールが届かないことのほうが問題だと千里眼は思いましたけどね。

そしていよいよメインイベントの武藤組対TARU率いるVMの決着戦の6人タッグ。
武藤組には(昔は異次元と言えばヤプール人でしたが)
いまや異次元と言えばこの男・船木がいましたが、それ以上の歓声を浴びていたのが、和製カルホーン・浜亮太扮するS1マスク。
乱戦模様で取り立ててどうこう評価する試合とは思えませんでしたが、
あえて船木に苦言を言うならば、ドロップキックやセントーンは軽い感じに見えてしまうので、
できるだけ両足を地に付けたファイトスタイルを心がけてほしい、と言うこと。

最後は劣勢でダウンする武藤にS1お嬢様のひとり、藤浦めぐ嬢が熱いキッス。
これでむくむくと勃ってきた(と東スポでは報じられる)武藤がシャイニング弾を発射してヘイトからフォール勝ちで、大団円。
VMに連れ去られた2人のお嬢様もS1マスクが開放して、めでたしめでたし、です。

興行全体での試合の詳細はかなり省きましたが、
まぁそれほど際立った攻防もなかったので、こんな感じでも猛者のみなさん、お許しを。
興行の最後は武藤・船木・S1マスクが明歩嬢や藤めぐ嬢ほかと並んで記念撮影してましたが、
このメンバーが同時に横並びと言う場面が実現するとは・・・。
あげくに武藤からは「お前らは家帰ってがんばれ」という台詞が観客へ投げつけられて、千里眼はひとり大笑い。



全体のイメージとしては「アダルト向けヒーローショー」って感じでしょうか。
十分楽しめましたよ。
このような思いっきり実験的な内容の興行が実現した裏には、
試合日程で全日本として正月2日と3日に連戦やってるし、
直後の日曜に同じ後楽園ホールでノアの興行が控えているってこともあったのではないでしょうか。
まぁ「チャーハンにソースかけて出してきた」みたいな興行に「文化への冒涜」みたいな感じの人もいるのかもしれませんが、
実験なんだから多少のことは広い心で許しては、とも思います。
これをもって「プロレスがAV業界に同化され、利用される」と不安に思うより、
新しい企画で話題を集めるきっかけになれば、と前向きに考えてはどーでしょうか

それに、当日のリングを覆った特注リングキャンパスが1回限りで使い捨てでは資源の無駄遣い。
もったいないでしょう。
今度はみひろ嬢や麻美ゆま嬢がご登場したら、とひとりニヤニヤする千里眼、ということで締めくくりにしておきましょう。

(2010.0129=1109切鮫が編集)


S1 NO.1 STYLEx全日本プロレス 
「エスワン5周年記念大会・合体」
2010年1月22日 東京・後楽園ホール
観衆2000人(超満員=主催者発表)

1.S1プレゼンツ・S1×全日本プロレス『合体』桜ここみ杯&賞金「300万円」争奪3WAYトーナメント一回戦(試合時間?)
○NOSAWA論外(超高校級横回転エビ固め 、8:32)カズ・ハヤシ●、稔
*論外が決勝進出。

2.S1プレゼンツ・S1×全日本プロレス『合体』桜ここみ杯&賞金「300万円」争奪3WAYトーナメント一回戦(試合時間?)
○西村修(逆さ押さえ込み 、6:30)真田聖也●、KAI
*西村が決勝進出。

3.S1プレゼンツ・S1×全日本プロレス『合体』桜ここみ杯&賞金「300万円」争奪3WAYトーナメント一回戦(試合時間?)
○鈴木みのる(裸絞め、6:01)河野真幸●、曙
*鈴木みのるが決勝進出。

4.S1プレゼンツ・S1×全日本プロレス『合体』渕正信もてもてスーパーファイト30分1本勝負
○歳三(腕ひしぎ逆十字固め、9:27)渕正信● with大空かのん、月見栞

5.S1プレゼンツ・S1×全日本プロレス『合体』桜ここみ杯&賞金「300万円」争奪3WAYトーナメント決勝戦(試合時間?)
○鈴木みのる(片エビ固め、5:13)NOSAWA論外●、西村修
*ゴッチ式パイルドライバー、鈴木みのるが優勝。

6.佳山三花杯争奪「F4vsディストラクション」30分1本勝負
○近藤修司、諏訪魔(片エビ固め、16:01)小島聡、大和ヒロシ●
*キングコングラリアット。

7.S1プレゼンツ・S1×全日本プロレス『合体』吉沢明歩杯争奪60分1本勝負
○武藤敬司、船木誠勝、S1マスク with藤浦めぐ(体固め、14:01)TARU、大鷲透、ヘイト●
*シャイニングウィザード。

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