No.256 いい味出してる菊タロー  全日本プロレス「2006新春シャイニングシリーズ開幕戦」




全日本プロレス「2006新春シャイニングシリーズ開幕戦」
2006年1月2日 東京・後楽園ホール
同行者=千里眼

「新春シャイニングシリーズ」って・・・かつての「新春ジャイアントシリーズ」のイメージを馬場さんから武藤に差し替えたような感じ(笑)。
ご覧のようにチケットは武藤一人のデザインで、WWEに行ったジャマール、新日本1・4に出場するG.バーナード、
さらにアメリカ他団体出場を優先したチーム3Dなどが出なくてさぞやマッチメークに苦労したのではないか。
まずお揃いの白いジャージで正規軍(?)が入場して武藤敬司社長が新年の挨拶、「ハッピニュイヤッ!!」



そのあとR.O.D.が登場してTAKAみちのくからメンバー紹介、
ジャマールがWWE移籍で一時的離脱したため太陽ケア、ディーロ・ブラウン、ブキャナンの3人。
そこにVM(ブードゥー・マーダーズ)の面々が乱入。



TARU「あけおめ・・・ことよろ・・・おい!一人いないじゃねえかよ、デブ(ジャマール)はどうした?デブは」
TAKA「おめえらこそ、でっかいの(G.バーナード)が一人いないじゃないかよ」
TARU「・・・あいつは修行に出したんだよ!」
だいたいこんなようなやりとり。

【第1試合】
先発菊タロー、相手側の先発が渕と知るや「あぁ〜」って感じのやりたくないようなゼスチャー。
渕と菊タローで開始、早々にロープブレイク、綺麗に分かれる菊タロー「お正月ですから!」。

 

しかし今度はヘッドロックから渕の髪をつかもうとする菊タロー、
そこにレフェリー和田京平の「やめろよ髪は」「髪だけはやめろ!」の声(そろそろ薄いから?)、場内が沸く。
渕、菊タローにコブラツイスト仕掛けるも、菊タロー脱出して荒谷に交替。
渕、荒谷にインディアンデスロックの体勢。
そこに菊タロー入って渕の胸板にチョップ、渕倒れる、デスロックが決まった荒谷の足が痛い。
菊タロー、平井にもチョップの催促、平井が渕の胸板にチョップ、渕倒れる、荒谷の足が痛い。
客席から「もう一丁!」の声、菊タロー入って再び渕の胸板にチョップ、渕倒れる、荒谷の足が痛い。
味方が渕を攻撃するたびに痛い思いをしなければならない荒谷・・・よく練れてます(笑)。
嵐と荒谷の局面、タックル合戦(5分経過)。
雷陣が平井にヘッドバット、菊タロー出てドロップキックからムーンサルト。
渕をコーナーに振って3人で連続アタック。



しかし渕、替わった荒谷にバックドロップ。
荒谷合体攻撃からコーナー最上段へ、和田レフェリー「やめとけやめとけ」(笑)。
案の定、渕がロープをぶんぶん揺らしてコーナー上の荒谷のバランスを崩す、
荒谷コーナーから落っこちてそこに嵐がパワーボムで3カウント。
渕と菊タローを中心とした大変面白い掛け合いが見られた。

【第2試合】
NOSAWA論外&MAZADAの「東京愚連隊」はステンレスの大きなゴミバケツ(ふた付き)にいろんな小道具(凶器?)を入れての入場。
選手コール中にバドミントンに興ずる東京愚連隊の二人、摩訶不思議なリング上。
試合が始まると持参した小道具(凶器?)をじゃんじゃん使う東京愚連隊。
竹刀で突く、ぬいぐるみで窒息攻撃、
マスカラスのマスクを出して、おもむろにそれを被る。
相手をロープに振って・・・ダブルのフライング・クロスチョップ!
別にマスカラスのマスクを被ってクロスチョップをやる必然性はないんだけど、
わざわざマスクを被ってやるところに意義があるのか、ガッツポーズをする東京愚連隊の二人。
論外、ヘルメットを持ち出す、思った通りのヘッドバット。
やりたい放題の東京愚連隊、細長いボードを持ち出して相手をぶん殴る。
止めに入ったレフェリーに、ゴミバケツをかぶせて見えないようにしてからボードで思いっきりぶん殴った。
すごい音がしてゴミバケツがへこみ、東京愚連隊の反則負け。
「全日本プロレスに帰ってまいりましたー、カズ、俺からのお年玉だ、受け取れ!」
といって何か固そうなもので相手二人の頭をぶん殴る東京愚連隊、白い破片が飛び散った。
帰りはちゃんと、持ってきた小道具(凶器?)をゴミバケツに入れて持って帰る、意外とお行儀がいい。

【第4試合】
健介ファミリー登場、佐々木、中嶋、そしてセコンドに「酢的な奥様」北斗。
ブキャナン、ゴング鳴ってもフード取らない。
中嶋とTAKAでスタート。レスリングの攻防。
その後ブキャナン登場、フードを取ると「ファ!ファ!ファ!ファ!」ブロディのような雄叫び。
よく見ると足元も黒い毛皮のブーツ。
ブキャナン対佐々木、タックル合戦、佐々木トップロープからトペ、さらに場外に落ちたブキャナンにプランチャーの大サービス。
しかしブキャナン、ビッグブートの逆襲からTAKAにタッチ。
佐々木が中嶋に替わろうとすると「待てぃ健介」TAKAが佐々木にチョップ合戦の要求!
TAKA、佐々木の胸板にチョップ連発、しかしまったく通じず、逆に佐々木の重いチョップ一発でダウン。
中嶋に替わるとTAKA、思いっきりチョップ合戦の後サミング。
ブキャナン対佐々木、ラリアート合戦から佐々木パワースラム、さらにストラングルホールド、これはTAKAがカット。
ブキャナン、ロープに登ってロープ渡り。
中嶋、ブキャナンにブレンバスター狙うも返される。が、バックに回ってジャーマン狙い。しかしこれも失敗。
しかし意地で横流れながらもバックドロップを決める。
TAKA、ナガタロック風の固め技で中嶋を決めるが、中嶋引きずってロープブレイク。
TAKA、コーナー上から何かを狙うが、足を滑らせてバランスを崩す、そこに中嶋のキックが炸裂。
替わった佐々木とTAKAでラリアート合戦、出てきたブキャナンに佐々木逆一本背負いから合体技。
さらにTAKAにも合体技(鬼嫁殺し?)、最後は佐々木がTAKAにラリアートから体固めで3カウント。
TAKA、佐々木と中嶋に握手。さらにセコンドの北斗とも握手!お正月だから?
そしてブキャナンとも握手したTAKAだったが、ブキャナンの握力に痛がって顔をしかめる。
この後健介ファミリーがリングでそろい踏みで新年の挨拶。

 

続いて北斗が「佐々木健介デビュー20周年記念興行」のカード発表。
バトルロイヤルにパンクラスの鈴木みのる、メインのタッグマッチにノアの小橋建太が出場と発表すると場内が沸く。

【第5試合】
武藤とケアのレスリングでスタート。この後諏訪間とディーロもレスリング。
ディーロもなかなかレスリングうまい。
タックル合戦からパンチ合戦。
5分、武藤とケアの局面、ヘッドロックから武藤の高速エルボー。
スリーパーからヘッドロック、諏訪間にタッチ。
諏訪間フロントネックチャンスリーからスリーパー。
ケア、バックドロップからディーロにタッチ。
ディーロ、パンチ連打、ケアと合体エルボー。
10分、ディーロ、ボディスラム、ロープ上からニードロップ。
諏訪間、フライングタックルから武藤にタッチ。
武藤、膝への低空ドロップキック2発、さらにドラゴンスクリュー。
側転エルボー、コーナー上のケアに雪崩式フランケンシュタイナー、大サービス。
諏訪間にタッチ、ケアにアンクルホールド。
入ってきたディーロを武藤がキャッチして足4の字固め。
ロープブレイクの後武藤とディーロに。武藤シャイニング、ディーロもお返しのシャイニング。
替わったケア、ドラゴンスクリュー、さらに「アケマシテ、オメデトウゴザイマス!」と絶叫してからの膝十字固め。
カットしようと入った諏訪間をディーロが捕まえて不完全ながらのテキサス・クローバーホールド。15分経過。
武藤脱出してドロップキック、諏訪間とケアの局面。



ケアがトラースキック、諏訪間の腰投げをディフェンスしてのDDT。
ディーロが武藤をカット、場外に落として合体エルボーからディーロのムーンサルト。
さらにケアが諏訪間をリフトアップして合体攻撃を狙うが、諏訪間の足がディーロの頭部に当たってディーロが倒れる。
ケアとディーロの間が険悪な雰囲気になる。

 

それでもケアが諏訪間を固定して、ディーロがコーナー上からダイブしての合体攻撃。
しかし案の定諏訪間がかわして失敗、誤爆!



ここぞとばかりに攻める武藤チーム、武藤がディーロにシャイニング。
諏訪間がケアにジャーマン・スープレックスを決めて3カウント。
終了後ももめまくるケアとディーロ。TAKAがリングに入って両者の間に割って入る。

 

ディーロ、R.O.D.のTシャツを脱ぎ捨てて退場、軍団の再構築を予感させる結末。

【第6試合】
VMがAKIRAを新日JJ.ジャックス時代の派手な衣装を着た写真のパネルを場内に示して挑発。

 

怒りの表情で入場してきたAKIRA、連獅子のコスチュームを脱ぎ捨ててVMに襲い掛かる。
選手紹介なしの乱闘スタート。
YASSHIと石森、派手な攻防。
王者小島登場、YASSHIにチョップ、膝蹴り、エルボー。
小島キャメルクラッチ、バックドロップ。
AKIRAに替わって、YASSHIにドロップキック、餅つきでの膝攻め。
石森に替わるが、YASSHIが急所つかみ、場内ブーイング。
TARU、北側の客席にペットボトルの水をまき散らす。
TARUに替わる、石森チョップ攻撃、TARU受けてキック攻撃。
TARU、コーナー待機の小島に体当たり、場外乱闘。
その間石森がYASSHIに捕まって攻撃される。
TARU、AKIRAに椅子攻撃。
TARU、石森を捕まえて、YASSHIと近藤がそれぞれ逆さにした石森の足を持って開く。
Vの字になった石森の股間にTARUが急所攻撃。
替わった近藤、石森にブレンバスター、入ってきたAKIRAにパンチ。
石森脱出、AKIRAとタッチ。
近藤とAKIRAのエルボー合戦、AKIRAミサイルキック、10分経過。
AKIRA、近藤の膝にドロップキックからアンクル・ホールド、さらにSTFへと変化。
YASSHIカットに入る、ボードでぶん殴って脱出。
AKIRAダイビングプレスから小島につなぐ。



小島、YASSHIにタックルからチョップ連打。
エルボー、「いっちゃうぞバカヤロー!」
小島コーナー上に登って、客席に向かって「あけまして!」
客席から「おめでとう!」の呼吸でダイビングエルボー。
TARU出てきて小島にエルボー、小島もお返し。
小島、サポーター投げのラリアット敢行するもTARUかわしてキック。15分経過。
石森出てきてTARUを攻撃、TARU、ボム系の叩きつけで応戦。
石森、TARUのツームストーンパイルドライバー脱出してエビ固め、カウント2。
さらにツームストーンをはずして逆さ押さえ込み、しかしこれもカウント2。
石森がロープに飛んだところをTARUがキック。
さらにラリアート、サポーターをはずして投げる小島のマネ。
止めは三度目の正直のツームストーン、これで決着3カウント。
VMは小島に毒づいて退場、小島はマイクで
「TARU、最初で最後の三冠戦なんだから、ちゃんと、元気よく、やって下さい」
とお小言のよう。

【第7試合】
メインエベントは全日本新春恒例の賞金争奪ヘビー級バトル。
ミーコの「スター・ウォーズ」のテーマで大男たちが続々入場。
と、リングサイドに菊タロー登場。
「わたくし体重的にヘビー級なので参加させていただきます、
決して百万円がほしいわけではありません!」
下心見え見えの菊タローが参加して14人でスタート!

 

よく見ると仲間割れした太陽ケアとディーロ・ブラウンが視線を交わしている。
三冠戦が控える小島とTARUがすぐさま大乱闘、場外での乱戦を続け両者リングアウトでまず失格。
雷陣を捕まえて全員が連続ボディスラム、雷陣一人が全員のボディスラムを受けまくる。
「さあ、2周目いくかー!」菊タローが客席にアピール。
太陽ケアが雷陣をリフトアップ、そこに菊タローがドロップキック!
倒れたケアを押さえ込んで3カウント。
菊、平井にドラゴンスクリューからシャイニングウィザード、武藤のマネ。
同じく武藤のマネ?で足4の字固めを仕掛けたディーロ、しかし全員がディーロにのしかかり3カウント。
狡猾な立ち回りの菊タロー、残った選手に囲まれてピンチ!
菊タロー叫ぶ「新春早々、社長をボコボコに出来るのはここだけでっせー!」。
武藤が捕まるか?しかし次のターゲットは荒谷、コーナーに固定されて連続エルボー、
雷陣が後ろからスクールボーイで荒谷をフォール。
ブキャナンがクロー攻撃で暴れる!
しかし菊タロー、ブキャナンの黒いフードを持ち出して頭にかぶせる、大人しくなるブキャナン、難なくフォールされる。
菊タロー頭脳攻撃!?上着を脱いで調子に乗る菊タローに武藤社長が何やら耳打ち。
「ほ、本当ですかー!!」何だか喜んでいるような菊タロー、社長と密約成立か?
菊タローが選んだ相手は、何と佐々木健介。
佐々木の胸板にチョップ、しかし佐々木、菊タローの背中にビンタ、大きい音で大変痛そう。
武藤が佐々木にドロップキック、さらにシャイニング。
そしてスモールパッケージホールド、これで佐々木がカウント3。
さらにスモールパッケージを反転させられて武藤がフォール負け!バトルではけっこうお約束のシーン。
残り3人、善戦の菊タロー、諏訪間、嵐。
真ん中に立って不利な菊タロー、諏訪間に握手、共闘を求めるが拒否される。



「嵐さ〜ん」嵐にも拒否される菊タロー!
諏訪間、菊タローを捕まえてフロントスープレックス、さらにアンクルホールド、これで菊タローがタップ。
決勝は諏訪間対嵐、諏訪間エルボー合戦からフロントスープレックス、アンクルホールド、しかしロープブレイク。
嵐バックドロップ、パワーボム、カウント1。
嵐フライングニールキック、しかし当たらず、嵐投げ捨てパワーボムからラリアット。
さらに3度目のパワーボムで3カウント、優勝は嵐に決まった。

全体的によく練れていて面白かった、レスリングの攻防もしばし見れたし。
小空間ながら熱いライブは楽しい。
(2006.0103)

全日本プロレス「2006新春シャイニングシリーズ開幕戦」
2006年1月2日 東京・後楽園ホール
観衆2100人(満員)

1.30分1本勝負
○嵐、渕正信、雷陣明(エビ固め、12:52)平井伸和、菊タロー、荒谷望誉●
*パワーボム。

2.30分1本勝負
○旭志織、カズ・ハヤシ(反則、12:51)MAZADA、NOSAWA論外●
*NOSAWAのレフェリー暴行。

3.30分1本勝負
○チャック・パルンボ(エビ固め、6:11)土方隆司●



*ブロックバスター気味の後ろ放り投げ。

4.30分1本勝負
○佐々木健介、中嶋勝彦(体固め、15:21)ブキャナン、TAKAみちのく●
*ラリアート。

5.30分1本勝負
○諏訪間幸平、武藤敬司(原爆固め、19:41)ディーロ・ブラウン、太陽ケア●

6.60分1本勝負
○TARU、近藤修司、 "brother"YASSHI(体固め、16:27)小島聡、AKIRA、石森太二●
*ツームストンパイルドライバー。

7.賞金100万円争奪ヘビー級バトルロイヤル(14人参加)時間無制限
(退場順)
●小島聡&TARU(乱闘で両者リングアウト)
●C.パルンボ
●太陽ケア(雷陣にボディスラムを仕掛けようとリフトアップしたところを菊タローがドロップキックでテイクダウン)
●ディーロ・ブラウン(平井に4の字固めを仕掛けたところをフォールされる)
●荒谷望誉(雷陣が後ろからのスクール・ボーイ)
●ブキャナン(菊タローがフードをかぶせておとなしくなったところをフォール)
●平井伸和
●雷陣明
●佐々木健介(武藤がスモールパッケージを仕掛けたところを残り全員が押さえ込む)
●武藤敬司(佐々木に仕掛けたスモールパッケージをひっくり返されてフォール)
●菊タロー(諏訪間のアンクル・ホールドでタップ)

決勝:○嵐(エビ固め、13:09)諏訪間耕平●
*パワーボム。

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