No.267 全日本プロレス「2006チャンピオンカーニバル」悩める小島聡と勝ち誇る鈴木みのる
↑渕の表情が何だか妖怪みたいな今回のチケット。
全日本プロレス「2006チャンピオンカーニバル第3戦」
2006年4月9日 東京・後楽園ホール
同行者=千里眼
【小島-鈴木】
新日本出身者同士であるがおそらく過去に接点のなかった両者の対決、注目カード。
鈴木はいつもの「風になれ」で入場、セコンドを蹴っ飛ばす。
なかなか組まない両者、特に小島がやりづらそう。
小島が腹部へのキック、鈴木のバックを取るとチョップ、ロープに振ってエルボー狙い、
鈴木ロープには飛んだがエルボーを反転して交わして場外エスケープ。
リングに戻って再開、両者なかなか組まない、鈴木がローキック、ニヤリと笑み。
鈴木、小島のバックを取るとロープを使っての腕攻め。ラリアット封じ。
フィンガーロックから力比べ、小島有利か。
グランドになって鈴木がフェースロックからアームロック、指を折り返すえげつなさ。
ロープブレイクで小島場外。
戻って小島、コーナーに詰めてのエルボーを狙うが、鈴木がかわす。
再びフィンガーロックから力比べ、小島が勝ってグランドで上、
しかし小島のヘッドロックを鈴木がうまく脱出して、身体を入れ替え上になりマウント・ポジション。
鈴木上からパンチ。さらにヘッドロック、小島脱出してマウント取り返してパンチの構え、しかし未遂。鈴木場外にエスケープ。
戻って小島キック、チョップ、鈴木も胸を出して受けて、お返しの張り手。
鈴木、フェイントからのローキック。さらにフライングメイヤーから背中へキック。
鈴木、踏みつけてのフォール、レフェリーにカウントを要請するが、
和田京平レフェリーは「ちゃんとカバーしないと(駄目)」といってカウントを取らず。
鈴木、レフェリーに唾吐く。
鈴木、小島のタックルを余裕ですかしてストンピング攻撃、小島場外。
小島が戻ったところを鈴木ボクシングのような構えからボディブロー、
さらにコーナーへ詰めて膝蹴り、
小島体を入れ替えてチョップ連発から鈴木を放り投げて「いっちゃうぞー!」
しかし鈴木にうまく逃げられて決まらず。
小島、鈴木のうまい立ち回りにペースをつかめず、ついに苦悩のポーズ。
しかし小島、奮起してエルボー、チョップ連打。舌を出して笑う鈴木。
コーナー上からの攻撃を狙った小島を捉えた鈴木、空中での卍固めを披露。
ブレイクして小島場外。
鈴木、観客席に投げキッスをしてから場外戦。
フェンス攻撃からマットをめくってのパイルドライバー。小島場外ダウン。
リングに戻った鈴木、トペの真似、和田レフェリーが阻止。
小島なかなかリングに戻れず、PWFルールは10カウント、ピンチ。
鈴木はコーナーに登って勝ち名乗りを上げたりレフェリーに「(リングに戻るのに)何分かかってるんだ!」と毒づいたり大はしゃぎ。
小島かろうじてリングに戻る、鈴木背中へのキックからカバー、カウント2。
鈴木胸板キックからカバー、カウント2。
鈴木、小島の右腕をロックしてショルダー式のアームブリーカー2発、しかし後ろを見せたところを小島がスリーパー。
しかし鈴木体を入れ替えて腕ひしぎ逆十字。これがリング中央で決まって小島ピンチ。
ブレイクの後ロープを使った右腕攻めにきた鈴木、続けてコーナーに詰めて膝蹴り。
リング中央で鈴木の腕を取った変形ストレッチから卍固め。
さらにこちらもリング中央で巷で「ゴッチ式」といわれる独特のグリップのパイルドライバー。
それも四方の観客席に回ってご挨拶の大サービスしてから決める余裕(20分経過)。
鈴木キックからパンチ、小島バックを取ってバックドロップ2発。
小島コーナーでチョップのあと再度「いっちゃうぞー」。
コーナー上に登ってダイビングエルボードロップ。カウント2。
小島、フロントネックチャンスリーからブレンバスター狙い、
しかし鈴木背後に降り立ちスリーパー!小島が投げても取れない。
小島もたれかかってロープブレイク。
しかし鈴木、小島の背後から忍び寄って再度スリーパー。
小島何とかはずして鈴木の首つかんでカッター(25分経過)。
小島ブレンバスター。
そしてサポーターを放り投げて突進、ラリアット狙い!しかし鈴木ジャンピングニーアタックで迎撃。
鈴木さらにドロップキック。
しかし小島のラリアットが決まる、両者リング転落。
戻ってリング内、小島再びラリアット、残り時間3分のコール。
小島ラリアット、しかし鈴木かわして張り手、キック、小島反撃のラリアット、両者ダウン。
レフェリーダウンカウント、起き上がった小島、持ち上げて落とすボム系の技。カウント2。残り2分のコール。
小島ラリアット、これはヒット、しかし鈴木カウント1で跳ね返す。残り1分。
小島再びラリアット、しかし鈴木これをかわして腕をキャッチして腕ひしぎ逆十字に持ち込む。
両手をロックして懸命に耐える小島、外れても耐える、ここで時間切れ。
勝ち誇る鈴木、場内みのるコールも。
お互いの持ち味が出た好勝負。
小島は思うような試合が出来ない、といった感じだったが
かつては「秒殺」パンクラスだった鈴木と30分やってみせたのだからこれはもう小島の試合なのではないか。
鈴木にやりたい放題やらせて相手を光らせて、自分は思い通りの試合が出来ない苦悩振りを見せる、
そこまで見せての30分時間切れが小島の思惑通りだとしたら、
おいらは「おっそれいった!」とシャッポを脱ぐし、
小島はまさにチャンピオン・スタイルのプロレスの完成に今一歩近づいたと言えるのではないか。
【武藤−吉江】
「ファッティーピンク」吉江は自分の似顔絵のTシャツで登場。武藤は白いガウン。
聞くところによると新日本時代は吉江は武藤の付け人だったとか。
組み合って武藤がバックを取る、吉江投げると武藤足に絡み付いてくる。
ロープブレイク、グランドで武藤が上、ロープブレイク後吉江が武藤の腕を取って攻める。
コーナーの攻防から吉江の裏拳、武藤場外へ。追う吉江。
吉江場外でチョップの後武藤をベアハッグの態勢から背中を鉄柱にたたきつける攻撃。
リングに戻って吉江の雷電ドロップ!サンダー杉山!
さらに吉江、武藤の左肩を決める、5分経過。
吉江、武藤をコーナーに詰めてヒップアタック。
ロープに飛んだ武藤、しかし先程の鉄柱での攻撃が効いたか、顔をしかめて崩れる。
吉江ボディプレス、さらにベアハッグで武藤の背骨を攻撃。
吉江、武藤をロープに振るも武藤低空ドロップキックの膝狙いで逆襲。
さらに武藤シャイニング・ウィザード。
再び吉江の膝に低空ドロップキック2発。
コーナー上から膝にニードロップ。
膝を押さえて苦しむ吉江。
武藤ドラゴンスクリューから、足4の字固め。
しかし吉江が必死にロープにエスケープしてブレイク。
武藤、吉江の足に低空ドロップキック。さらにドラゴンスクリュー狙い、しかし吉江がここで裏拳で反撃。
さらにロープに飛んでフライング・ボディシザース・ドロップ(ルー・テ−ズ・プレス)、10分経過。
吉江、武藤をリフトアップしようとするも、足が痛くて落とす。
そこに武藤すかさずの足へのドロップキック。
武藤再びドラゴンスクリューからの足4の字固め、手でマットをばんばん叩く。しかしロープブレイク。
再開後再び武藤、足へのドロップキック。
武藤ドラゴンスクリュー狙いも再び吉江の裏拳、吉江コーナーに振ってボディアタックから腕パンチ連発。
コーナーにへたり込んだ武藤の顔面にヒップアタック。
さらにダウンした武藤にダイブしてのボディプレス。
カウント2ではねのける武藤。
コーナーに振った吉江、タックルかわされ足へのドロップキックからシャイニング・ウィザード。
両者ダウン、15分経過。
武藤再びのS.ウィザードも吉江腕パンチで撃退。
武藤反撃の低空ドロップキック。
再度S.ウィザード、しかしこれも腕パンチ、両者ダウン。
武藤ドラゴンスクリュー狙い、これも再び吉江の裏拳、そして吉江がバックドロップ。
さらに吉江、コーナーに登ってフライング・ボディアタック。
武藤この重爆撃をカウント2で返す。
自分の足にも負担がかかったか、足が痛そうな吉江。
しかし吉江、タックル狙い?でロープに飛ぶ。
そこに武藤がジャンピング・ニーアタック。
さらにシャイニング・ウィザード2発、カバー、カウント2。
武藤さらにS.ウィザード、吉江叩き落としてボディアタック、
しかし武藤さらにS.ウィザード3連発、これでフォール、3カウント。
足へのドロップキック、ドラゴンスクリュー、足4の字とS.ウィザード、
攻撃がすっかりパターン化していながらも見せる武藤のプロレスは確かに魔術と呼べるかも知れない。
【第一試合6人タッグマッチ】
おっ、第一試合に菊タロー登場か、何だか得したような気分。
その菊タローと土方でスタート。
キックで威嚇する土方、すぐロープに逃れる菊タロー。
渕にタッチ、コーナーを使った足攻めで攻撃、菊タロー「痛ーい」。レフェリーが短い足をはずす。
荒谷にタッチ、渕、荒谷をコーナーに引っ張り込んでチョップ、キック。
さらに渕、ドロップキックから荒谷をカバー。
それをカットに入った菊タローの攻撃を、渕がかわしたため荒谷に当たる。早くも爆笑モード。
平井が入ってコブラツイスト。
渕、平井を落として、カットに入ろうとした荒谷に向かう。
一番上のロープをぶんぶん揺さぶると、ロープが荒谷の頭に当たって荒谷の頭もぶんぶん揺れる。
それを見た菊タロー、入って渕の攻撃を止めようとしたかロープを抑えるが、どう見ても「ぶんぶん」の振り幅を加速させているだけで、渕に加担しているとしか見えない(笑)。
カズ・ハヤシ登場、黄色い声援が飛ぶ。平井-カズでカズが変形のスープレックス。
平井-土方、土方キック攻撃、バチーンと大きい音(5分経過)。
土方のフィッシャーマンズスープレックスすかして平井バックに周りロープワークからパワースラム。
平井コーナー最上段からのエルボー。
平井のチームがコーナーに体当たりする連続攻撃、なぜか荒谷だけ自爆。
渕逆襲、3人連続ボディスラム。さらに菊タローにパンチ、キック。
菊タローとカズがロープワークを中心としたスピーディーな攻防。
菊タロー、ドラゴンスクリューからシャイニングウィザード。場内歓声。
菊タローさらにドラゴンスリーパーを狙うが、カズが下から絡み付き丸め込んで3カウント。
スピーディーな展開の中にも笑えるムーブが見られて大変楽しめた、あいかわらず「よく練れている」。
【第三試合6人タッグマッチ】
プルート一生を初めて見たが、なるほど確かに大きい。風貌からしてクリス・テイラー日本版といった趣き。
なぜか「東京愚連隊」にAKIRAが入っている・・・。
佐々木-論外でスタート。
論外のチョップが佐々木に通じない。
MASADAも入って二人で佐々木の胸板にチョップを見舞うが、全然通じず。
佐々木が逆襲、簡単にチョップ連発で二人を倒してゆく。
佐々木、論外のTシャツを引っぱって脱がす、論外事を理解したか「だめだめだめ!」。
佐々木、Tシャツを脱がした論外の素肌の背中を思いっきりひっぱたく。
パチーンと派手な音がして論外の背中が真っ赤になる。
佐々木、論外をコーナーに詰めてチョップ、論外絶叫「おかあさ〜ん!」、場内爆笑。
AKIRA入るも佐々木がリフトアップ、論外とMASADAに投げつける、佐々木のパワーファイト全開。
替わった本間をコーナーに詰めてMASADAがチョップ、しかし自分の手が痛そう、
論外も控えで痛そうに手を振る、佐々木の胸板にチョップやったせいで自分の手が痛い模様。
替わってプルート-MASADA。ロックアップからグランド。
MASADA、パーテルポジションのプルートのバックを取り、背面上でのローリングを試みるもうまく行かず。
逆にプルートがMASADAの背面上でローリング。さらに力感たっぷりの袈裟固めを決めるプルート。
論外がカットに入ってプルートの痛めているようなテーピングのしてある右肩をキック。
プルートが論外側に捕まって集中攻撃を食らう。痛めている右腕徹底攻撃。
しかしプルート、MASADAにバックドロップを決めて佐々木にタッチ。10分経過。
佐々木、3人に連続パワースラム。さらにMASADAに三角飛びネックブリーカー。
MASADA、佐々木にチョップ合戦挑むが佐々木一発で圧倒。
佐々木変形のボム系技からストラングルホールド。
論外、AKIRA二人がかりでカット。MASADA急所打ちから論外にタッチ。
論外シャイニングウィザード披露、しかしカウント1。
論外体当たりするも自分が吹っ飛ばされる。
論外体当たりと見せかけて3回目は膝への低空ドロップキック。
論外さらにシャイニングウィザード狙うも佐々木に空中でキャッチされキャプチュード風の投げ食らう。
佐々木、本間にタッチ、本間コーナー上に上がって何かを狙うが論外がロープを蹴っ飛ばして本間を落とす。
論外、AKIRAにタッチ、AKIRAコーナー上からのドロップキックからロープワーク、
回転しての関節技、合体攻撃から佐々木にコーナー上からのムササビ。
プルートが入ってAKIRAに両足タックル、さらにカナディアン・バックブリーカー。
息を吹き返した佐々木がAKIRAのシャイニングを叩き落としてラリアット、これで決着。
プルート一生をもっと見てみたかったが、右肩を負傷しているようで集中攻撃の的にされていたのが残念。
この試合の前に佐々木組からのサインボール投げがあったのだが終了後に場内放送。
「サインボールの中に一つだけ荒谷選手のサインボールが入ってますが・・・・・・・・
それは、はずれです。
しかしそのサインボールを受け取った方には20日代々木決勝大会のチケットを差し上げます」
・・・・・・・それは「当たり」っていうのではないか?
当選者が名乗り出たかどうかは不明。
【第四試合8人タッグマッチ】
1月に仲間割れしたD.ブラウンと太陽ケアが和解?している・・・。
この試合は序盤カス野郎さんが小さな身体でR.O.Dの外国人選手の技を受けまくり。
ちょっと見直しました。
中盤でTARUがペットボトルの水を客席にぶちまけたので少しこちらにもかかっちゃいました。
(2006.0410−15)
全日本プロレス「2006チャンピオンカーニバル第3戦」
2006年4月9日 東京・後楽園ホール
観衆2000人(超満員=主催者発表)
1.30分1本勝負
○カズ・ハヤシ、土方隆司、渕正信(サムソン・クラッチ、9:41)平井伸和、荒谷望誉、菊タロー●
2.Bブロック公式戦30分1本勝負
○嵐(エビ固め、7:18)中嶋勝彦●
*ライガーボム。
3.30分1本勝負
○佐々木健介、本間朋晃、プルート一生(片エビ固め、15:11)NOSAWA論外、MASADA、AKIRA●
*ラリアート。
4.30分1本勝負
○太陽ケア、D.ブラウン、ブキャナン、M.モーガン(反則、15:37)TARU、近藤修司、“brother”YASSHI、諏訪魔●
*諏訪魔が椅子攻撃、レフェリー暴行。
5.Bブロック公式戦30分1本勝負
△小島聡(時間切れ引き分け)鈴木みのる△
6.Aブロック公式戦30分1本勝負
○武藤敬司(体固め、18:22)吉江豊●
*シャイニングウィザード3連発。
生観戦記2006に戻る
SAMEDASU扉に戻る