No.368「デビル雅美引退試合」斬新なアイディア、10分1本勝負。



Marvel Company「MARVELOUS NIGHT X」デビル雅美引退試合
2008(平成20)年12月30日 東京・後楽園ホール
同行者=千里眼

永らく楽しませてくれたデビルさんの引退試合ってことで行ってまいりました。
入場すると、北側舞台につくられた2組の生バンドが演奏して盛り上げ。
プログラムを見ると女子では久々に多い試合数で9試合。タッグが多いせいもあり40人以上の参加メンバー。
メイン以外は全て10分1本勝負という結構画期的な編成。だらだらと長くしない姿勢がいい。
会場は近年の女子の試合では稀な、椅子席が空席がないような満員。熱気がすごい。
やはり場外フェンスはない。
まず出場選手の入場式。ダンプとデビルは登場せず。
大会プロデューサーの長与から挨拶。


↑真ん中が長与さんです。

【第1試合】



すでにメインエベントと言ってもいい豪華メンバーの6人タッグ。
スーパーヒールデビルは時期がズレたせいかはじめて見る。
KAORU、里村、堀田、ダンプ、長与と登場。長与のテープの量が多い(赤)。
スーパーヒールデビルは「オペラ座の怪人」の曲で登場。
前髪垂らしているので顔は見えず、G.ムタ的な不気味な雰囲気。
試合は長与とデビルが先発。
長与チョップ、キック。
ダンプが入って早くも竹刀攻撃。そこに堀田が入って竹刀を蹴り上げる。
ダンプと里村になってダンプラリアート。
KAORUも持参の凶器で攻撃。KAORUが長与にムーンサルト。
ダンプが凶器で長与を流血させる。
KAORUの毒霧攻撃は長与が避けたためデビルに誤爆。
長与がキック攻撃で追い込むが、デビルがうまく体を入れ替えて持ち上げ変形のパイルドライバー。
これが決まってカウント3。

黙って帰るのかと思っていたら、スーパーヒールがマイク持って素に戻ってトーク始めちゃう(笑)。
「(KAORUに)スーパーヒールの御守ありがとう。
こういう大会を開いてくれて長与クンには本当に感謝しています、長与クン痩せたなー(それでか?)」などなど。
笑顔で話すデビルさん。スーパーヒールの神秘性はどこ行っちゃったんだか(笑)。

メイン以外は10分1本勝負でどんどん進む。
入場テーマの生バンドの演奏もエキサイティング。
第6試合終了後、伝説の「歌のコーナー」。
ジャパン女子ではこういうのなかったので(大塚製薬のリアルCMで飲んだ後「さっぱりしていて、おいしいです」が決め台詞だった。
主にキューティーが登場)初めて見る。
デビルさんが持ち歌2曲披露↓。



【第7試合】
井上貴子が黒いコスチュームと手にスタンガン持って入場。
スタンガンを「バチバチバチ」と鳴らして威嚇。スリムを維持。
立野記代入場、お腹がすごく膨れてる。



ゴング前に貴子が奇襲。キック。
立野が逆襲、釣り天井、STF、指踏んづけ。
貴子、DDTからレッグロック、ラリアート。
立野ジャーマン。
エビ固めの応酬から貴子が強引に押さえ込んでピン。

【第8試合】
豊田が・・・何か変わっちゃった。
名前も「魔波」だし(誰かと名前賭けて対戦して負けちゃったらしい)。
髪も前の方だけ茶色にして黒いジーンズ。足出してない。全体的に太ったよう。
試合は場外戦。尾崎がチェーン持って暴れまくる。
豊田は・・・南側客席1周乱闘、コーナー上からのドロップキック、プランチャー。
何だ試合は変わってないや。
ローリング・クレイドルも披露、しかしこれは肉が抵抗してかいつもより回転が遅かったように思える。



試合は終盤尾崎がテキーラ・サンライズなどを見せて沸かすが時間切れ。
延長コールも出たが尾崎がマイクで「延長やったらガオラの放送が入らなくなるだろ」。
と言ってOZアカデミーの次回興行の宣伝につなげる。
相手側も自主興行の宣伝で応酬(笑)。

【第9試合・メインエベント】
いよいよデビル最後の試合。コール時の紫の紙テープの量がすごい。
場外戦から関西が優優にサソリ。
アジャが天野の胸に重爆チョップ。どすん、とすごい音。
天野ヘッドバットで逆襲、アジャ苦しむもパンチ。
植松が天野に耳攻撃から顔面ウォッシュごっしごし。
植松と優優で関西にダブル攻撃。
デビル-アジャの対戦、タックル合戦から関西が入るとアジャが両腕ラリアートで二人吹っ飛ばす。
優優入ったがデビルに捕まってパワーボムの体勢で後ろに投げられる。
植松がジャーマン気味の投げ。アジャ出て来てキック。天野がアジャにヘッドバット。
さらにダイブしてのヘッドを狙うが、アジャ空中で張り手で叩き落とす。
天野、アジャにブレンバスターで担がれるが、反転して脱出、バックに回ってヘッドバット。
アジャ逆に裏拳を決めブレンバスター。
関西が入ってキック、アジャバックドロップ。
アジャがコーナーに登り背面ダイビングエルボーを狙うも、デビルが阻止。
関西がコーナー上のアジャを後ろ向きに担いで「ダイハード関西」。
アジャ粘って何とシャインイング・ウイザード。
関西、アジャの背面エルボーを自爆させフットスタンプ。
植松とデビルに代わって植松がドラゴンスープレックス。
デビルラリアートからパワーボム。
植松、優優とダブル攻撃の後再度ドラゴンスープレックス。
これが決まって3カウント、最後は何とデビルのフォール負け。
何となく植松って「小デビル」みたいな感じになってきたのでこれが「デビル継承」になるのかどうか。



試合後は記念品の贈呈。
OGでは山田敏代、キューティー鈴木、風間ルミ、イーグル沢井、そして現国会議員の神取も登場。


↑背中が神取国会議員。

最後に実のお母さんがリングにあがり花を贈呈。10カウントの後スピーチ。
「こういう世相ですが、女子プロの選手も怪我が多い。今思いついたんですが年に1度でいいからこういう大会を開いて
基金みたいなものを作って選手に還元するようなことが出来ればいいなと。そうすれば選手も安心して試合が出来るんじゃないかと。
長与クンにお願いします。先輩だから、やらせます」
リング下で困った表情の長与。
最後にまた紫のテープが飛ぶ。
フィナーレはなかなか感動。場内の熱気も女子では久々。
しかし女子どころかプロレス界全体の底冷えは深刻な問題で
男子でいうとヘーシンクか輪島クラスの大物が転向するか、
またはかつての大ブームとはいかないまでも業界全体を引っぱれる(世間にもアピールできる)ぐらいのスターが出現しない限り難しい問題。
またかつてのスター選手も高齢化、コンディション維持の難しさなど見受けられる選手もいて、やはり課題は多い。

【おまけ・第4試合で恥ずかしいシーンが!】
牛がハルヒかチェリーかどっちかに鉄柱を使っての股裂きを敢行。
しかもあろうことかリングサイドの客を煽り、客に足を引っぱらせる!
・・・何か地方のストリップで客が舞台上がるのを思い出してしまいました。
↓サービスショット。



Marvel Company「MARVELOUS NIGHT X」デビル雅美引退試合
2008(平成20)年12月30日 東京・後楽園ホール
観衆1800人(超満員)

1.10分1本勝負
○スーパーヒール・デビル雅美、ダンプ松本、KAORU(片エビ固め、7:27)堀田祐美子、里村明衣子、長与千種●
*変形パイルドライバー。

2.仙台ガールズプレゼンツ・10分1本勝負
○仙台幸子、DASH・チサコ(ジャーマン・スープレックスホールド、7:23)石野由加莉、水波綾●

3.息吹・伊藤道場プレゼンツ・10分1本勝負
○Ray、大畠美咲(片エビ固め、6:01)佐藤綾子、小林華子●
*ムーンソルト・プレス。

4.WAVEプレゼンツ・10分1本勝負
○桜花由美、チェリー、春日萌花、華名(タイガー・スープレックスホールド、9:40)渋谷シュウ、闘牛・空、木村響子、GAMI●

5.NEOプレゼンツ・10分1本勝負
○元気美佐恵(片エビ固め、5:49)宮崎有妃●
*変形パワースラム。

6.JWPプレゼンツ・10分1本勝負
△コマンド・ボリショイ、春山香代子、米山香織(時間切れ引き分け)日向あずみ、闘獣牙Leon、中島安理紗△


◎デビルさんの歌のコーナー(2曲)。


7.LLPWプレゼンツ・10分1本勝負
○井上貴子(エビ固め、6:02)立野記代●

8.OZアカデミープレゼンツ・10分1本勝負
△尾崎魔弓、豊田魔波(時間切れ引き分け)永島千佳世、加藤園子△

9.「デビル雅美引退試合」時間無制限1本勝負
○植松寿絵、アジャ・コング、輝優優(ドラゴン・スープレックスホールド、22:03)ダイナマイト関西、カルロス天野、デビル雅美●



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