No.432 スターダム「STARDOM THE HIGHEST2012」

スターダム「STARDOM THE HIGHEST2012」
2012年3月20日 後楽園ホール
同行者=なし

結構客席が埋まっているのでびっくり。
殆ど自前の選手での興行でこの客数は後楽園女子プロとしては驚異的では。

【セミファイナル・ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合】
前回のタッグリーグ戦の因縁(公式戦では世W虎ら川崎葛飾最強連合が勝利、
決定戦ではBY砲が勝利して優勝)がVTRで流される。
今回が決着戦の意味合い。
開始直前、川崎葛飾が奇襲攻撃。

美闘が捕まって長い時間攻撃される。
夏樹が美闘に張り手連発。
さらに夏樹の低空ドロップキック、世W虎の体当たり。
ようやくジャンピングニーで脱出して愛川に代わるも
こんどは愛川が長期戦を強いられる。
コーナーでは美闘が大きな声で息しててセコンドが背中拭いてやったりして
ペットボトルの水飲んでたりと大わらわ。
美闘ショックとかあってかひどく興奮していて消耗が激しい様子。

愛川、夏樹のストンピング食らう。さらに世W虎のキャメルクラッチ、
コーナーに吊るされて胸に攻撃される。



愛川脱出して美闘とダブルのキック攻撃、
さらに美闘ドロップキック、ジャンピングニー。
しかし世W虎、美闘を卍足のコブラツイスト(大木の]固め?)に捉える。


↑指が○ァッ○になってる世W虎の卍っぽいコブラ(]固め?)。

これは愛川がキックでカット。
世W虎が美闘を固定して夏樹がコーナー上からのドロップキック。
さらに重爆セントーン。
世W虎ネックハンギング・ボム、カウント2。



愛川と夏樹、キックからのフォール狙い、カウント2。
夏樹パワーボム、カウント2。



美闘と世W虎の場外戦で世W虎ダウン、夏樹孤立。
愛川フイッシャーマン・スープレックス、カウント2。
美闘が愛川を持ち上げてのかかと落とし、カウント2。
愛川回し蹴り、美闘二段蹴りのあとシャイング“ゆ”ザードが決まって決着。


↑勝利の抱擁、BY砲。

乱戦でハラハラしましたが王者組が防衛。
川崎葛飾も存在感を見せました。
シャツの背中に世W虎が「子分」、夏樹が「親分」と入れられているんですが、
貫禄と言い立ち回りと言い、キャリアも年齢も下の世W虎の方が「親分」みたいな感じです。
まあそれはデビュー当時からレディースキャラに徹している時間の問題ではないかと思いますが今のところ。
ただスピード、ロープワーク、プロレス的テクニックで
ペースを自分のチームにもって行っている力は夏樹のものだと思います。

しかし今のところ愛川ゆず季の生観戦はハズレの試合がない。
こりゃどうしたもんだろう。やはり表現力が相当なものなのではないだろうか。
美闘はタッグマッチということもあり前に見たときより動けていたが
素質、体格、格闘キャリアから考えたらまだまだ成長の余地ありでしょう。今後も期待。

【メイン・ワールド・オブ・スターダム選手権試合】
高橋と里村の現時点での国内女子プロ頂上決戦。
会見で里村が「女子プロ界にベルトが3つも4つもあってそれでベルトの価値があるというのか」(大意)
と、現在の女子プロ界のベルト乱立、ベルトの価値について発言。
それに対して全女のWWWA世界選手権“赤いベルト”の最後の保持者であり
その魂を継承していると考えている高橋が「自分が保持するベルトに新しい歴史を作る」(大意)
と切り返しての舌戦が展開される。
特別レフェリーに和田京平(京平コール健在)、特別立会人にブル中野を揃えてスタート。


↑ブル様でかいっす。

ゴングが鳴っても両者なかなか組もうとせず様子見。
突如張り手、エルボー合戦でスタート。両者少し感情的。
ロープ際で和田レフェリーが両者を冷静にさせる。



再開後里村がジャーマン。
起き上った高橋はナックルパンチ、里村1発でダウン。
高橋上に乗ってパンチ連打、ボディスラム、コーナー上。
里村起き上がってオーバーヘッドキックでコーナー上の高橋を蹴り落とす。
高橋、リング生還。ロックアップから巻き投げでグランドへ。
グランドでは里村が上になる時間が多い。
里村ネックロック。高橋ローリングして返す。
里村ヒールホールド。
5分、里村がヘッドシザース、高橋回転して脱出から肩固め、
これを里村が抜けてネックロック。
スタンドになって高橋エルボーからパンチ。
さらにコーナーに座って呼びこんでのネックハンギング。



高橋落としてドロップキック、串刺しラリアット。
走った高橋を里村追っかけて行ってジャンピングエルボーからニーアタック。
しかし高橋、里村を場外に落としてトぺ2回。
エプロンの攻防で里村がリフティングして投げ落とす。10分経過。



コーナー上の攻防から里村が雪崩式ブレンバスター。
バックドロップの応酬、高橋シャイニング、里村オーバーヘッドキック。
張り手、エルボー合戦、高橋打たれても前に出る。
高橋のラリアートを里村キャッチしてドラゴンスリーパー。

15分経過、高橋ナナラッカ、カウント2。里村スリーパーから胴締め式に移行。
高橋のダイビング・ボディプレスを膝で受けた里村がデスバレーボム、カウント2。
里村がコーナーに上ると、高橋パンチ攻撃、さらに捕まえて雪崩式の変形パワーボム。
さらにナナラッカ、カウント2。
里村もデスバレーボム、カウント2。20分経過。



里村スリーパー攻撃。しかしロープブレイク。
里村オーバーヘッドキック、しかし失敗。
高橋ナナラッカからフォールに行くが、里村裏十字固め。
しかし高橋ロープブレイクから再度ナナラッカ、そして冷蔵庫爆弾。
里村これを意地のカウント1で返す。
しかし高橋がニールキックから再度リフトアップすると、
腕をロックしてエメラルド・フロウジョンのような体勢で頭から叩きつける荒技(ワンセコンドEX)。
これで3カウント決着、高橋が王座防衛。
里村握手なしでとっとと帰る。高橋はマイクでいい試合ができたというようなコメント。
そこに松本浩代が登場して挑戦を表明。さらに世W虎もリングインして松本からマイクを奪って高橋に挑戦。
高橋は人気があって困っちゃうな、とか逃げも隠れもいたしませんというニュアンスで軽くスカす。
最後はスターダム特有の締め。

まあ、いい勝負でしたが
両者の体格差が大きいのと
まあおいらの勉強不足という部分もあるんですが
里村がどうやったら勝つのかよくわからんで
オーバーヘッドキックは目を見張るものがありましたし
グランドもうまかったと見えましたが
何か決定的に「これを見せる」みたいなものが見えませんで
熱戦ではありましたがやはり高橋の方が上なんではないかと思いました。

【第5試合】
脇澤が試合前記者会見のVTRから「気合いだー!」連発で
パートナーの松本までうんざりした様子。
で試合中もコーナーに上がって連発でやったり
対戦相手のイオにも強制したりして
正直「それは他の人のネタだろ」と言いたい。
意味不明なままイオのタイガードライバー→ラ・マヒストラル→ジャパニーズ・レッグロールでフォール負け。
試合中目立ったのは松本のアルゼンチンからのストマックバスター、
イオの宙返りからの空中殺法などでした。
あとJWPで引退10カウント中に引退を撤回した人とかも出ていましたが・・・まあそれはいいや。

【第1試合】
リアル少林ガール・翔月がどんな試合するか期待でしたが
道着での登場でしたがリストの取り合いなど結構基本に忠実。
鹿島キックをキャッチしてアンクルロック。
5分、翔月が卍固め、しかしロープブレイク。



鹿島のフライング・ヘッドシザースホイップを翔月踏ん張って決めさせない。
最後は翔月が丸めこんで(キドクラッチ)勝利、1期生を破った。

【第2試合】
安川はデビューからヒール志向のアクトレス。
酒瓶持っての登場、チェックの時にレフェリーに口に含んだ水を吹きかける
(ゴング前だったので反則負けにはならなかった?)。
試合は須佐がリストロックからグランドに持ち込んでマウントで打撃。
さらにバックを取ってバックマウントパンチ。
安川反撃、踏みつけ、エルボーからドロップキック。
須佐下から足を取ってヒールホールド。
安川、足を取って足にアルゼンチン(新日の中西が時々見せるムーブ)。ロープブレイク。
コーナー上の攻防から安川スイング式DDT、カウント2。
須佐足を取って逆片エビ、ロープブレイク。
安川アパランシュホールド、カウント2。
胸へのパンチ合戦から安川ローリングしてのセントーン、カウント2。
安川DDTからグランドに持ち込みネックロック、胴に足をかけて決めるとレフェリーストップ。
安川演劇をやっていただけあってヒールとしての雰囲気作りはいい感じ。
技は意外と正統的。上背もあって今後も楽しみと見た。



【第3試合】
宝城はドクロのマスクを装着、同じマスクのバックダンサーを引き連れて
歌いながら入場。そのままリング上でもしばらく歌う。
大した新人だ・・・。
ヨットインカレ、世界選手権出場のバックボーンもあり腿の太さは期待できる。
岩谷串刺しドロップキックから三角絞め。張り手合戦。
スタンディングでリストロックから抱きつくように空中胴締め。
岩谷、顔面へのスライディングドロップキック。場内がエグい攻撃に湧く。
岩谷フイッシャーマン、カウント2。
カイリがスピアーから両足をクロスさせての変形逆エビ固めを決めると岩谷ギブアップ。
何と3期生が3連勝。



【第4試合】
1期生3連敗で崖っ淵、ってところでラストの星輝ありさ対はるか悠梨戦。
はるかって昨年末にジュエルス見に行った時、まだデビュー前でラウンドガールやってましたんですが、
その後東スポに「ゴミ屋敷に住む・・・」などと書かれてまして・・・まあいいや。
ありさ開始直後から得意のキックで圧倒。
はるかグランドに持ち込んで逆十字から鎌固め。
ありさも同じ鎌固めでお返し。さらにチキンウイング・フェースロック。



ありさ胴締め式に持ち込むがブレイク。スタンドでの張り手合戦。5分経過。
はるかスタンドでの腕固め、さらに三角絞め、結構ガッチリ決まる。



ありさこれをはずしてネックロックからアキレス腱固め。ロープブレイク。
コーナー上の攻防からはるか再び十字、ロープブレイク。
はるか胴締めスリーパー。



スタンドになってありさストンピング攻撃、10分経過。
唐突にありさのハイキック(ブラジリアン・キック)が決まって押さえ込み、カウント3。
ようやく1期生が勝利を挙げたが、リング上で4対4になって3期生と1期生がにらみ合いからマイク合戦。
世代闘争はまだ続きそう。

オープニングはダンシングチームの登場から風香につなげる。
リングアナはやはり風香なんだけど、またしても2、3回噛んだり
選手の名前を間違えてたりしてました(笑)。

ヒールであり世代闘争に勝利したとはいえ安川惡斗はまだまだ若手という立場で
休憩中は黄色いユニホーム的Tシャツを着用して緩んだロープの調整をしたり
紙テープを片づけたりしてまして、まあ見ようによっては微笑ましいって感じ。

全体を通して面白かった。
ブル様引退興行からの熱を引きずっているらしい旨の文章も見かけました。
自前の人材で個性的な若手を育てていっているこの団体は勢いがあるし内容もいい。
御大高橋は対戦相手探しが悩ましい問題だが、
ゆずポン、世W虎は会場人気も高いし試合もうまい。
次回もカード次第ですが期待できると思います。

('12.0325-31)

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スターダム「STARDOM THE HIGHEST2012」
2012年3月20日 後楽園ホール
観客1320人(満員)
*試合タイム、決まり手、観客数は「スポーツナビ 格闘技」を参照しました。

1.世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
○翔月なつみ (3期生) (キドクラッチ、7:35)鹿島沙希 (1期生)

2.世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
○安川惡斗 (3期生) (レフェリーストップ、8:44)須佐えり (1期生)
*胴締めフロントネックロック。

3.世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
○宝城カイリ (3期生) (イカリ 変形逆エビ固め、7:04)岩谷麻優 (1期生)

4.世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
○星輝ありさ (1期生) (片エビ固め、10:36) はるか悠梨 (3期生)
*ブラジリアンキック。 1期生対3期生の世代闘争は3期生の3勝1敗。

5.30分1本勝負
○紫雷イオ、米山香織 (JWP女子プロレス) (マヒカ・デ・イオ、14:49)松本浩代、脇澤美穂●

6.ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合30分1本勝負
○愛川ゆず季、美闘陽子(片エビ固め、22:08)世IV虎、夏樹☆たいよう●
*シャイニング・ゆザード。初代王者組が初防衛に成功 。

7.ワールド・オブ・スターダム選手権試合30分1本勝負
○高橋奈苗(片エビ固め、23:20)里村明衣子 (仙台女子プロレス)
*ワンセコンドEX。初代王者が2度目の防衛に成功。
特別レフェリー、和田京平。特別立会人、ブル中野。




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