No.450 IGF「INOKI BOM−BA−YE2014」ミルコ・クロコップ、石井に圧勝。


IGF「INOKI BOM−BA−YE2014」
2014年12月31日 東京・両国国技館
同行者=なし

【メイン・ミルコvs石井】

入場時ミルコ大声援、役者が違うって言う感じ。

石井は開始早々から積極的に手を出す。
パンチのハンドスピードが相当早くなり、かなり練習してきた感じがする。
コーナーで組みつくと、石井足を掛けたりして倒そうとする。
石井、ミルコの足を取って倒すことに成功。ミルコの上になる。

そこから、石井は前回ミルコのヒジで額を切られて負けたので
ミルコの二の腕を掴んで腕を伸ばして、下からのヒジ打ちを防御。
頭も下げた姿勢を取るがそこから先の攻撃が見られない。
ミルコもうかつに腕をフリーにすると十字を取られそうな意識があるのか
時折前回で使用したヒジ打ちを見せるが決定打には至らず。

2R、石井が強烈な左フック。前進してミルコにプレッシャーをかける。
再び石井がミルコを倒して上になったが、決め手なくミルコ脱出。
ミルコ、上になられ続けている展開が長引いて判定になったらヤバいと感じたか、前に出てパンチ攻撃。
左ハイキックも出す猛攻。
終了ゴング直前、ミルコのアッパーが入って石井ぐにゃっとダウン。
一時ゴング後の攻撃?ということで協議されたようだったが
石井が戦闘不能状態になったので「有効」になったらしくミルコの勝利。
決定打のパンチではありませんが連写でいい写真が撮れました。







試合後、藤田が上がってきてTシャツを脱いでマイクでミルコを挑発。
「おいおいミルコ、わかってんだろうなあ、次は俺だ」みたいなことを言っている。
過去ミルコに2連敗して年齢も高くなってる藤田に勝ち目はあるのか・・・?
そう思っていると、澤田がミルコのセコンド陣に突撃して乱闘、揉み合い(笑)。
さすが会場の盛り上げにはこの人って感じですが、いかにもプロレスっぽい。



ミルコはマイクを持ってコメント。
「ヒョ―ドル、シウバ、ボブ・サップと全て私が対戦してきた人とこのリングで会えるなんて素晴らしいです、
アイシテマス(日本語で)」

コメントも良かったでした。日本人じゃないけど人気選手のミルコが
豪快なノックダウン勝利を見せてくれたのでこの日は満足。

【セミ・クリスvs鈴川】
クリスは前回のように熊の着ぐるみで登場してダンスを披露。



試合はスタートから両者パンチを打ち合う展開になり、クリスが鈴川をコーナーに押し込んで倒れて上になる。
しかしここでクリスの右目上のカットが判明し0:44で時計を止めてドクターチェック。
再開後は中央でクリス上からの状態でスタートになったのでクリスがパウンドを連打。
クリス相手のへその上に体重をかける理想的な攻撃態勢。
苦しくなった鈴川が体勢を裏返して後ろを向くと
クリス左腕で鈴川をボディコントロールしながら右腕を大きくスイングするバックマウントパンチ連発。
攻撃を受けて動けなくなった鈴川を見てレフェリーがストップ、クリスIGF2連勝!



クリスこの後もこの体型で側転、シャツ来てから倒立まで披露する大サービス!
こういう試合そのものでも、試合前後でも客席を沸かすことが出来る選手をどんどん出してもらいたい。
今日もクリス、素晴らしかった。
鈴川はもっとMMAの実績積まないとだめですね、
でも今後も闘志を前面に出して頑張ってほしい。

【青木vs山本】
この試合だけタイトルマッチ以外で3R戦。序盤タックルに来る青木を山本が嫌う。
しかし青木組みつくとテイクダウンさせてそのままバックを取る。
足をロックして山本を蛇が獲物にからみつくように捕獲すると、フェースロックの体勢。
青木そのまま山本の上体をねじり上げる。
山本タップして青木の完勝、力量が違う。



試合終了後の離れ際に青木が山本を軽く挑発したらしく
敗者の山本がマイクを持って「おい・・・青木!」と始める。
???何で敗者なのにマイク?
すると青木もマイクを持って山本を無視するようにテンポよくしゃべる出す(声はちょっとガラガラ声でした)。
「今日はどうもありがとうございました・・・
あのですね、まいったをしてですね、負けてないとか言うのはやめてもらいたいですね・・・」
というようなことをしゃべって山本を圧倒する。
山本も「お前離れたとき「ばーか」って言っただろ!」
とか言い出したら、
青木も「猪木会長の技で極めらられてよかったです」とか言って
ここで、「ん?猪木会長の技?フェースロック?ああ、グラウンドコブラになっていたのかな・・・?」って気がついた次第。
青木のセコンドが山本側へ行って何か抗議のような展開がしばし続く。



いずれにしても「Road to 青木」みたいにIGF側がストーリー練った?山本もこれでお終いでしょう。
思えば前回ラマザンに1本負けしたのに何で青木の対戦権得られたのか?
実力差歴然何だし、ニ度はないでしょう。
順調なら次は青木対ラマザンか?

【第1試合・岡本vs奥田】
奥田が開始後から張り手を放つと、岡本張り手からボディスラム。
さらにもう一度叩きつけると腕ひしぎ十字固め。
これであっさりと決まる。
秒殺だったけど、奥田は前座できちんと負けて見せるところがちょっと好感持てる。

【第2試合・S.タイガーvs橋本】
S.タイガーはサバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」ロッキー3のテーマ曲で入場。
大地は「爆勝宣言」父の曲。
序盤キック、張り手の応酬。
タイガーが膝蹴り連打からハイキックで大地からダウンを奪って
倒れたところをちょこんと顔面を蹴ると大地動けなくなってカウントが入る。



大地立ったところでタイガーが両足を取って逆エビ狙い。
大地動いて体をねじって回転させるとタイガーが吹っ飛ぶ。
倒れたタイガーの上に大地が乗ってSTF・・・。
んー、試合を支配しているのは完全にタイガーですね。
試合の流れづくりもうまいし、自身の技もうまい。レスリングもできてキックもキレがあるから説得力充分。

試合はこの後大地DDTなどを見せましたが
タイガーが延髄斬りで逆転した後前半と同じようなハイキックで大地ダウン。
そのままストップになりました。
大地は経験試合数が少ないせいか時間が経ってもプロレスがうまくなっていないような気がします。



【第3試合・ワンvsキッド】
ワン・ビンの応援に場内から幟が立つ。キッドは「クラシック・キッド」だそうだけど、誰?
試合は高く構えキックで牽制するワン、対して低いレスリングタックルを狙うキッド、と全然かみ合わない。
キッドがようやくワンのキックを捕えて足を固めるとドラゴンスクリューで投げる。そしてブレンバスター気味の投げ。
キッドロープに飛ぶとワンがキックで逆襲。ブレンバスター気味のバックフリップ。
さらにフィッシャーマンズスープレックスを決めるとカウント3。ワン・ビンの勝利。
しっかしワンは大会場でボロを出さないような短時間マッチばっかりで、
ちゃんとレスリングの方は上達してるのか、そういう部分で選手として成長してるのか、
長い脚でキックばっかりやっているので全然わかりません。

【第4試合・澤田vsモンターニャ】
身長225cmの超巨人・モンターニャの長い手足に、柔道着姿の澤田大苦戦。



上からの手での叩き、足はキック、倒れたら踏みつけ。
澤田場外エスケープなどを利用してチャンスをうかがう。
澤田バックから組みついてスリーパーを狙うが、モンターニャに背負われながら立ち上がれられてしまい
しかし澤田何とかモンターニャを倒して上になり、そのままギロチンチョークで締めあげる。
レフェリーがストップ?したのか澤田の勝利となる。
モンターニャ、ギブアップしてなかったのか試合後大暴れ。
決まり手は「袖車」だそうで、袖で締めていたらしい。



【第5試合・小川、ジョシュvs藤田、ミノワマン】
小川-藤田の絡みのプロレスはいつもぐだぐだになっちゃうからな・・・。
あれ・バンナやアーツが今日はいないな・・・。
などと考えながら見てました。

藤田、前回と同じく小川が選手コールされている間に突撃!(笑)完全に馬鹿にしてますね。
そのまま場外戦になる。藤田、客席のヒョ―ドルを見かけると、挨拶(笑)。
リングに戻って藤田とジョシュ。バックの取り合いの攻防。
いやー、ジョシュ、わき腹の肉がすごくついちゃって・・・あれ取らないとMMAは無理だな・・・。

藤田と小川になって、藤田ロープワークを使ったタックル。
引っ張ってきてミノワマンとタッチ。ミノワマンローキック攻撃からアキレス腱固め。
小川が後退してミノワマン対ジョシュ。バックから足の取り合いの攻防。
ミノワマンがスタンドでエルボーを入れると女子が自分の頬をさして「ここに入れてみろ」と挑発。
ミノワマンがエルボーを入れるとジョシュもエルボーで返してしばらくエルボーの応酬。

ミノワマン、足取りからアキレス腱固め。さらに立ちヒールホールドに移行。
ジョシュ脱出、小川と交代。二人がかりの攻撃でミノワマンの痛めている足を攻撃。
ジョシュがミノワマンにフロントスープレックス、さらにニークラッシャー。
アルゼンチン・バックぶりーカーの体勢から落として膝を叩きつける技。
ミノワマン足攻められて厳しい状態が続く。

ミノワマン、ドロップキックで脱出。
小川とミノワマンになって小川が珍しい足四の字固め。
飛び出してきた藤田をジョシュが捕獲してダブル4の字。
藤田は場外でジョシュから脱出して小川の足を取ろうとしたが
謎の怪復面がリングサイドに現れてジョシュと2対1で藤田を攻撃。

リング内ではミノワマンがブレンバスターで小川を追い詰めるが
コーナー上からのニードロップをかわされて自爆。
そこに小川がSTOを決めて3カウントでフィニッシュ。
小川勝利に喜んだ様子でハッスルポーズまでやって終了。

【エキシビジョンマッチ・サップvsアステカイザー】
アステカイザーってのは'70年代にテレビでやってた特撮ヒーローTVドラマ、の主役の変身ヒーロー。
スポーツ界を乗っ取ろうとする悪の組織ブラックミストが何とかで、それに立ち向かうアステカイザー・・・
そういうハナシです。んで記憶では猪木やジョージ高野が出る回がある。
原作・永井豪&石川賢、特撮・円谷プロ、協力・新日本プロレス・・・ってことで
おいらが好きなクリエーターが集まっているはずなのに・・・
クライマックスになると実写ドラマだったのがアニメになってしまうというちょっと変わった番組でした。



んでその番組が'15年2月にDVDリリースってことになったので宣伝ってことで?リングに登場!
アステ、サップに苦しんでましたが、サップがアルゼンチン・バックブリーカーに持ち上げたところを
アステうまく背中を伝うように着地してそのまま回転エビに丸めこんで勝利!
ってかサップこの負け方多いですよ。

ってことでプロレス部門は前半は秒殺クラッシュマッチが多かったですが
まあそれはこの団体の持ち味なのでしょう。
でもどうせMMAで殴り合いやるんだから
プロレス部門はもうちょっとレスリング的なグラウンドの攻防を見せてもらいたいと思う。
まあ「ロビンソンの弟子」鈴木が抜けて相撲・柔道出身者が多く所属している現状ではそれは望めませんが。

正直あまり期待しないで見に行きましたが、
ミルコのKO、クリス・バーネット、青木の勝利など総合部門は当りの出来で
面白くて見に来てよかったです。
石井は・・・次小川と組んで藤田とタッグマッチとか、やるんですかねえ。

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('15.1.1-1.3)

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IGF「INOKI BOM−BA−YE2014」
2014年12月31日 東京・両国国技館
観客8550人(超満員=主催者発表)

1.オープニングファイト
Road to INOKI BOM-BA-YE2014 チャレンジトーナメント リザーブマッチ5分1R
○森川修次(判定3-0)佐々木克義●

2.オープニングファイト
Road to INOKI BOM-BA-YE2014 チャレンジトーナメント 準決勝5分1R
○増田裕介(判定3-0)℃-BOY●
*増田が決勝進出。

3.オープニングファイト
Road to INOKI BOM-BA-YE2014 チャレンジトーナメント 準決勝5分1R
○酒井リョウ(判定3-0)栗原強●
*酒井が決勝進出。

4.第1試合 GENOMEルール15分1本勝負
○将軍岡本(逆十字固め、1:33)奥田啓介●

5.第2試合 GENOMEルール15分1本勝負
○スーパー・タイガー(レフェリーストップ、4:18)橋本大地●
*キック。

6.第3試合 GENOMEルール15分1本勝負
○ワン・ビン(片エビ固め、1:46)クラシック・キッド●
*フイッシャーマンズスープレックス。

7.第4試合 GENOMEルール30分1本勝負
○澤田敦士(袖車、6:09)モンターニャ・シウバ ●

8.第5試合 GENOMEスペシャルタッグマッチ30分1本勝負
○小川直也、ジョシュ・バーネット(片エビ固め、15:27)藤田和之、ミノワマン●
*STO。

9.エキシビジョンマッチ5分1本勝負
○アステカイザー(回転エビ固め、4:15)ボブ・サップ●

10.第6試合 Road to INOKI BOM-BA-YE2014 チャレンジトーナメント決勝 IGF MMA ルールマッチ5分2R
○増田裕介(判定2-1)酒井リョウ●
*判定19-19につけたジャッジ(平)がマストシステムで増田に優勢をつけ2-1で増田の優勝。

11.第7試合 IGF MMAルールマッチ 5分2R
○ラマザン・エセンバエフ(判定2-0)國奥麒樹真●

12.第8試合 IGF MMAルールマッチ 5分2R
○ジャスティン・ウィリス(レフェリーストップによるTKO、1R0:43)クラッシャー川口●
*パンチ。

13.第9試合 IGF MMAルールマッチ 5分3R
○青木真也(変形ネックロックによるタップアウト、1R1:21)山本勇気●

14.第10試合 IGF MMAルールマッチ 5分2R
○クリス・バーネット(レフェリーストップによるTKO、1R1:57)鈴川真一●
*バックマウントパンチ。

15.第11試合 IGFチャンピオンシップ IGF MMAルールマッチ 5分3R
○ミルコ・クロコップ (戦意喪失によるTKO、2R5:00)石井慧●
*ミルコが初防衛。

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