No.454 「巌流島 WAY OF THE SAMURAI 公開検証 Final」田村潔司が「猪木vsアリ戦ルール」に挑戦/菊野秒殺勝利。

「巌流島 WAY OF THE SAMURAI 公開検証 Final」
2016年7月31日 東京・有明コロシアム
同行者=なし



巌流島興行の基本ルールは
3分3R、着衣、OFG着用、靴なし、寝技15秒、
関節技なし、絞めなし、
頭突きなし、ヒジなし、バスターなし、
1Rで3度相手を場外に出した場合勝利(同体はカウントされず)、など。

相撲のように「押し出し」が有効であり、
着衣、寝技15秒など現代社会での実戦を想定したルールは好感が持てる。
腰というか、体幹というか、重心の低いストライカーあるいは力士系が有利かな、などと考える。

何より、金網もロープもない闘技場は見やすい!

1.蟷螂拳を名乗る瀬戸ですが戦い方は意外にも相手の打撃の打ち終わりを見切っての押し出し転落(笑)。
打ち終わった後に相手の胸をどんと押すと転落が取れる。
結構顔を打たれてましたが、このルールでの戦い方をよく知ってるという感じで判定ながら圧勝。
瀬戸は結局1R2回(リ−チ)、2R2回(リ−チ)、3R1回と5度の転落ポイントを奪取。
でも正直言うと蟷螂拳がどんなもんかもっとよく見たかったです。




2.戦国武将の末裔、毛利がクリンチからのグランドへの持ち込みからパウンドで圧勝。
この選手もストライカーとの戦い方をよくわかってると思います。




3.「カルチョ・ストーリコ」はローマ帝国末期から行われているプレイヤーがパンチ、キックしてもOKという球技。
球技が登場する自体ヘンなんですが。
対するボルドバートルはモンゴル出身だそうで、ここに煽りVTR通り「ローマ帝国対モンゴル帝国」の対戦が実現(笑)。
ミッシェルはスタンドではいいパンチを出してましたが
ボルドバートルのいいのが当たったか揉み合いでスタミナを消耗したかで上のポジションを取られ
パウンドを落とされて敗退。

4.またしても球技が登場!バレーボールの選手ガブリエル。
対するは大相撲で小結まで行った海鵬。
重心の問題で元力士が転落圧勝かと思いましたが
ガブリ土俵際で粘りを発揮して落ちない。
逆に海鵬は足の運びが今一歩で押し出しが効かない。
土俵際、体さばきで持ちこたえたガブリが海鵬のバックに回ってパンチ連打で勝利。
バレーボールが相撲に勝った!
いやここは流派、バックボーンと言うよりはガブリの身体能力の勝利ではないかと思います。

5.地上最過激格闘技ミャンマーラウェイの王者・トゥントゥンミンが登場。
しかし対戦相手は問題が起きて2度変更されてコンゴのルククが登場。
ルクク、トゥントゥンミンから2度の転落を奪取、リーチがかかる。
ルクク、テイクダウンからパウンドで勝利。トゥントゥンミンはルールの違いもあり本領発揮とはいかず。

6.昭和51年の猪木対アリ戦のルールをベースにしてプロレスラー対ボクサーの戦いを再現。
田村久しぶりに見ました、まだ試合してるとは驚異的。いつもの入場曲で客席四方にお辞儀するいつものパフォーマンス。
しかし体格差、体重差がかなりある感じでこれは猪木対アリ戦のルール検証というには大分ハンデがあるよう。
(スポーツナビによるとモヨ114kg、田村84kgだそう、約30kg差)
年齢も…田村46歳、モヨ不明(Box Recによると2008年デビュー)。
猪木とアリはほぼ同体格、同年齢だったはず。

なのでルールは確かに猪木対アリ戦でしょうが、勝負には別な要素が入っています。



1R、見合いがらモヨがパンチをヒットさせる。ラウンド終了間際田村が右ストレートを被弾して早くもダウン。
2R、モヨの圧力に田村2度場外へ出てしまう。



3R、田村パンチを受けて場外に出てダウンを取られる、主審に「(闘技場に)あがらないと負け」と言われ必死であがる。
4R、田村座り込んでのいわゆるアリキック。
しかしグランド30秒のルールに阻まれて立ったところにパンチを被弾、2度のダウン。
5R、パンチで倒された田村がダメージの蓄積から動けなくなり、モヨのパウンドを受けたところでレフェリーがストップ。
珍しい「実験試合」だったが、確かにボクサー有利だったということは証明された?まあ冒頭に述べたように体格差はある。
田村ももうちょっと早く寝てのキックを始めれば展開も変わっていたのではないだろうか。

7.「暴走力士」星風が突進してまず転落ポイントを奪取。
しかしシャロマエフが土俵際で体を入れ替えてすくい投げでテイクダウンを奪うとマウントパンチ連打で勝利。
暴走力士退治に成功。

8.開始早々の前蹴りでのコンタクトの後両者パンチ。
菊野の右フックが入ってクンタップが倒れる。
菊野詰めてパウンドを狙うがすでに主審からストップの指示。
メインが0分4秒の決着!
早く終わった!早いのは大変いい。




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(160731-0805)

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巌流島実行委員会「巌流島 WAY OF THE SAMURAI 公開検証 Final」
2016年7月31日 東京・有明コロシアム
観客2595人(巌流島公式HPより)

第1試合 75kg契約 3分3R
○瀬戸信介(日本/蟷螂拳、長拳)(判定3-0)ナタレリ・パリシ(イスラエル/クラブマガ)

第2試合 73kg契約 3分3R
○毛利昭彦(毛利道場/MMA)(一本勝ち、2R1:32)岩丸祐太郎(内田塾長崎支部/空手)
*パウンド。

第3試合 83kg契約 3分3R
○ボルドバートル・オンダラル(モンゴル/モンゴル相撲)(一本勝ち、1R2:24)ミッシェル・ベルギネリ(イタリア/カルチョ・ストーリコ【格闘フットボール】)
*パウンド。

第4試合 体重無差別 3分3R
○ガブリエル(コンゴ/バレーボール元フランス代表)(一本勝ち、1R1:25)海鵬(日本/大相撲元小結)
*バックからのパンチ。

第5試合 80kg契約 3分3R
○ルクク・ダリ(コンゴ/柔道、キックボクシング)(一本勝ち、1R2:03)トゥントゥンミン(ミャンマー/ラウェイ)
*パウンド。ルクク・ダリは代打。

第6試合「猪木vs.アリ戦ルール、40年目の公開検証」特別ルール 体重無差別 3分5R
○エルヴィス・モヨ(ジンバブエ/プロボクシング元WBF世界ヘビー級王者)(KO、5R0:32)田村潔司(U-FILE CAMP/プロレスリング)
*パウンド。

第7試合 体重無差別 3分3R
○エブゲニー・シャロマエフ(ロシア/空道2014年第4回世界選手権270+級優勝) (一本勝ち、1R1:36)星風(モンゴル/大相撲元十両)
*パウンド。

第8試合 70kg契約 3分3R
○菊野克紀(フリー/空手/元DEEPライト級(70.3kg)王者)(一本勝ち、1R0:04) クンタップ・チャンロンチャイ(タイ/ムエタイ/元WMC世界ウェルター級王者、 元M-1&WMAF世界スーパーウェルター級王者)
*右フックカウンター。

*オープニングマッチがあった模様。

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