No.65
隠れた実力者?ロン・スターに王者藤波苦戦。新日本プロレス「ファン感謝スーパーファイト」


新日本プロレス「ファン感謝スーパーファイト」
1980(昭和55)年9月30日 東京・日本武道館
同行者=当時付き合ってた女



ファン感謝デーということで試合前選手がリング上でファンとのゲームに興じていた。
藤波、長州・・・このころは仲がよかったんだろうか。
前座で藤原と前田のUWFコンビが実現していた、しかも相手チームに木戸。

木村健吾の防衛戦は先にリング生還を狙ったチャボ・ゲレロの足を場外から木村が引っ張って引き分け、なんか見苦しかった。
チャボがリングイン成立をアピールしたがレフェリーの山本小鉄がその体勢を実演して却下、笑った。

藤波はジュニア防衛戦でロン・スターに相当てこずっていた。
スターは来日直前NWA世界Jr王座をプロモーターにより何らかの理由で剥奪されていたが
実力的にはジュニア世界レベル。
というかジュニアヘビー級とは思えない馬力の持ち主で、
MSGで北米タッグ戦が行われた時長州が攻めあぐんでいたことがあった。
藤波がスピーディーな試合が売りのジュニアヘビー級の試合とは思えない、
逆エビ固めという力技でこの試合を締めくくったのも スターの実力の一環が伺われるのではないか。

外国人同士のWWFヘビー級戦は序盤王者バックランドが、
当時日本のリングで猪木を何度も苦戦させていたスタン・ハンセンを相手に
「カモン、カモン」と余裕の笑み。何か不気味だった。
ハンセンはこの試合で回転エビ固めを披露、しかしウエスタン・ラリアートは不発。

ケン・パテラは新日本初登場。
ハイアングル・ボディスラムはオリンピック・重量挙げメダリストの怪力を誇示したが
レスリングでは猪木の敵ではなかった。
しかし卍固めを掛けられながら一度はロープまで体を持っていってブレイクさせたのは認める。
全体的にやや盛り上がりに欠けた観戦だった。

(1984年6月頃のノートを元に再構成・2003・0914)

新日本プロレス「ファン感謝スーパーファイト」
1980(昭和55)年9月30日 東京・日本武道館
観衆7500人

1.15分1本勝負
○荒川(片エビ固め、5:21)平田●

2.20分1本勝負
○木戸、G高野(エビ固め、13:34)藤原、前田●

3.NWAインタージュニアヘビー級選手権(61分1本勝負)
▲木村健(両者リングアウト、15:56)C.ゲレロ▲
*木村健が3度目の防衛。

4.WWFジュニアヘビー級選手権(61分1本勝負)
○藤波(逆エビ固め、18:39)R.スター●
*藤波が16度目の防衛。

5.WWFヘビー級選手権(61分1本勝負)
○B.バックランド(反則、16:01)S.ハンセン●
*バックランドが防衛。

6..NWFヘビー級選手権(61分1本勝負)
○A猪木(卍固め、14:53)K.パテラ●
*猪木が5度目の防衛。


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