No.179
ガリガリのグラハムに負ける長州。新日本プロレス「新春黄金シリーズ第1戦」
1982(昭和57)年1月8日 新日本プロレス
新春黄金シリーズ第1戦
東京・後楽園ホール
同行者=弟
猪木対ボックの元旦決戦から1週間と空かずに招待券が手に入り再び後楽園へ。
K.ゴッチ対木戸は細かい内容までは記憶してないが
フィニッシュは元旦の藤原戦に続く原爆固め。
今のところこの試合がゴッチ最後の公式戦ではないか。
その直後、「スーパースター」ビリー・グラハムがリングに登場。
発電所サンマルチノを破って10ヶ月ながらWWWF王者に君臨した男が再来日。
しかし自慢の筋肉はすっかり衰えてやせ細り、
頭髪も両サイドに残ったブロンドも消失して完全にスキンヘッド状態。
この前後はWWFでカンフー・ファイターとしてのキャラクターだったらしかったが、
日本では全盛時と同様のサイケデリックなロング・タイツで登場。
試合はカナディアン・バックブリーカーで長州を持ち上げたグラハムだったが
筋力の衰えかがくがくとした印象で力感なし、
程なく場外戦になり長州を抱えて鉄柱に背中を叩きつけたグラハムがいち早くリングに生還してのリングアウト勝ち。
長州は微妙なカウントでのリングインだったが結局負けにされた、どうやら生放送突入直前だったらしい。
納得がいかない表情だった長州、まだ革命前夜のことである。
メインは役割分担が決まっているかのような組み合わせの6人タッグ。
試合は騒乱のうちに終了したが、
セミで戸口と対戦したワフー・マクダニエルが乱入してブッチャーにトマホーク・チョップの連発。
アレンもブッチャーの助っ人で乱入して大乱闘。
ワフーはこの乱戦でブッチャーと遺恨を作って
日本側に加入したかったのかも知れないがそれはかなわなかったよう。
このシリーズ終盤で蒲郡で猪木とにシングル戦が組まれたものの延髄斬り1発で轟沈。
新日本はワフーをうまく使えなかった、といわれても仕方ないだろう。
乱闘に戻ると、自分の目の前でタイガーマスクとキッドが追いかけあいで、
倒れてたたまれた状態の折りたたみ椅子の上に足乗せちゃって、
ガッシャン!と金属的な音を立ててすっころんだ!
すッごく痛そうだった。
カール・ゴッチ、ビリー・グラハム、ダイナマイト・キッド、
ブッチャー、マクダニエルを1日で見れたと考えるとそれなりの豪華版だが
(しかも前座にブレット・ハートもいた)
そんなわくわくした気持ちにはならなかったなあ。
(2005.0204)
1982(昭和57)年1月8日 新日本プロレス
新春黄金シリーズ第1戦
東京・後楽園ホール
観衆2500人(満員)
1.15分1本勝負
○前田明(体固め、9:04)保永昇男●
2.20分1本勝負
○藤原喜明、荒川真(体固め、12:05)G高野、平田淳二●
3.30分1本勝負
○E・アルコン78(体固め、10:28)ブラックキャット●
4.30分1本勝負
○B.ハート(体固め、8:37)星野勘太郎●
5.30分1本勝負
○S.D.ジョーンズ、B.アレン(体固め、6:44)寺西勇、剛竜馬●
6.30分1本勝負
○カール・ゴッチ(原爆固め、3:50)木戸修●
7.30分1本勝負
○B.グラハム(リングアウト、3:14)長州力●
8.30分1本勝負
○A浜口、R木村(体固め、9:38)坂口征二、木村健吾●
9.45分1本勝負
▲T戸口(両者リングアウト、8:09)W.マクダニエル▲
10.60分3本勝負
○A猪木、藤波辰巳、タイガーマスク(2−0)A.T.ブッチャー、D.キッド、B.フェース●
1.○藤波(体固め、8:47)フェース●
2.○日本組(反則、4:15)外人組●
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