No.304
史上初!新日対UWF 5対5イリミネーションマッチ
「ニューウエイブ・ダッシュ第21戦(最終戦)」





新日本プロレス「ニューウエイブ・ダッシュ第21戦(最終戦)」
1986(昭和61)年3月26日 東京体育館
同行者=千里眼(他にいたかもしれない)

平日の興行。仕事終わらせてダッシュ。
すでに試合は進行していて、超満員だったせいかパンフも売り切れ。
従ってこれから何試合やるのかわからない状態でリングを見ていると、ビリー・ジャックが登場。
主だった選手はメインの5対5に登場するため、誰が対戦するのかと思えば・・・。
対抗の花道から無音でゆっくり登場したのは力抜山。
でこの試合はコーナー最上段に上がったビリーが何かを狙ったが滑ってこけて股間を強打。
その後どうなったか忘れたがスモールパッケージで勝利。白けた雰囲気の場内。

コブラが反則勝ちしたタッグマッチはぜんぜん憶えていません。
ヤングライオン杯決勝は前年、猪木対ブロディ初対決の日に行われた小杉対山田の熱戦の再現を期待したが
後藤にリフトアップされた山田が背後に滑り落ちてのエビ固めであっさりした決着。
前年準優勝に終わった山田はどうしても勝ちたかったか。

さて、メインの初の5対5マッチ、まずは両陣営選手が交互におのおののテーマ曲で入場。
上田馬之助はいつものオリジナルテーマ「地獄に堕ちろ」ではなくて別の曲
(後年「スパルタン]」と判明、さらに後年三沢がテーマ曲として採用)。
いつもの曲を使わない、という部分で新日側の味方としての立場の違いをアピールしたか。
前田がキャプチュードで入場すると早くも猪木コール。
対戦者が入場した時点で猪木コールが掛かったのはウィリー戦、R木村戦以来だと思う。
5対5戦、ルールはフォール、ギブアップなどによって敗北した選手は試合に参加できず
最後に一人でも生き残ったチームの勝利。
リングアウトに関するルールは、場外戦をUWF側が忌避したため場外に落ちた選手は即失格というルールが採用された。
もっと丁寧に説明すると、リング下に落ちた選手の両足がリング外の地についた時点で失格ということ。
前田らUWF側は当初場外戦を制限するためにリングアウトカウントを20から10に縮小することを要求したが
新日側が「それならいっそ場外戦をなしにするために落ちたら失格ということにしようじゃないか」とした。

序盤は顔見せとばかりにほぼ全員が交代でタッチしてリングインしてそれなりの動き。
ただ上田だけが、リングインした直後猪木が上田を呼び寄せてすぐタッチ。ほとんど動かず。
上田の動きが不穏?猪木は上田という駒をどう使おうとしているのか?
逆に上田は猪木の指示通り動くのか?裏切らないのか?謎が謎を呼ぶ新日側の上田温存策。
山崎がキックで木村を追い込む、山崎のエルボー連発を木村が一瞬背後を取っての逆さ押さえ込みでまず新日が一勝。

猪木対藤原で、藤原が脇固め、替わった星野に藤原がパイルドライバー、
さらに執拗なアキレス腱固めで藤原がギブアップ勝ち、星をイーブンに戻す。

前田がキックで木村を追い込む、木村腰が引けている、
前田がロープに詰まった木村に助走をつけてのフライング・ニールキック。
これで木村が場外転落、UWF側がリード。

藤原と藤波の対戦、藤原が藤波の背中に密着してのスリーパー、
ロープ際でもつれて両者場外転落。

さて、これで新日2対UWF3の局面となった。
しかし新日側は猪木と、不穏な動きの上田というコンビが残ってしまった。
対するUWFはまだ前田が残ってる、いったいどうなる!?

その上田が登場、前田との対戦。
前田がミドルキックから顔面にハイキック、
しかし上田これをもろに受けながら倒れず、前田の足をつかむとグランドに引きずり込み、
そのままリング下に場外心中!(註1)前田が消えた!
1対2ながら猪木が残り、新日の勝機か。
キックで攻撃する高田に猪木延髄斬りから両国で藤原を仕留めたスリーパー、
これで高田がギブアップ、すかさず最後に残った木戸が飛び込んできて猪木にラッシュ。
パンチ、キックからバックドロップ、ネックブリーカー。
しかし猪木が下から親指突きのようなパンチで逆転。
ジャンプしての延髄斬りからのフォールで3カウント、33分38秒の熱戦に終止符。
この瞬間観客が一斉に床を踏み鳴らす行動で興奮度を表現。
東京体育館最後のプロレス興行にふさわしい大ドラマに大満足。
前座があまり面白くなかったのもかえってメインが引き立った(註2)。

(2007.0407)

註1:よーく見てみると、上田の足が場外についたと思われるのにまだ引っぱっていて、
厳密には前田の失格はノーカウントだと思われる。
註2:これも一つの興行の成り立ち方だと思った。

新日本プロレス「ニューウエイブ・ダッシュ第21戦(最終戦)」
1986(昭和61)年3月26日 東京体育館
観客1万1640人(超満員札止め)=主催者発表

1.15分1本勝負
○畑浩和(体固め、12:06)船木優治●

2.20分1本勝負
○B.キャット、橋本真也(体固め、15:33)蝶野正洋、金秀洪●

3.30分1本勝負
○ドン荒川(体固め、7:05)ファーマーボーイ・イボ●

4.30分1本勝負
○ニック・キニスキー、マット・ボーン(片エビ固め、10:58)越中詩郎、小杉俊二●

5.30分1本勝負
○ビリー・ジャック(首固め、7:25)力抜山●

6.45分1本勝負
○ザ・コブラ、坂口征二(反則、7:02)ジャッカル、クリス・アダムス●

7.第2回ヤングライオン杯優勝決定戦60分1本勝負
○山田恵一(エビ固め、12:49)後藤達俊●
*山田が優勝。

8.新日本対UWF 5対5イリミネーションマッチ時間無制限
○A.猪木、藤波辰巳、木村健吾、星野勘太郎、上田馬之助(一人残り、33:38)前田日明、藤原喜明、木戸修、高田伸彦、山崎一夫●
1.○木村(逆さ押さえ込み、9:10)山崎●
2.●星野(アキレス腱固め、15:47)藤原○
3.●木村(リングアウト、17:54)前田○
4.▲藤波(両者リングアウト、24:55)藤原▲
5.▲上田(両者リングアウト、27:31)前田▲
6.○猪木(裸絞め、31:37)高田●
7.○猪木(体固め、33:38)木戸●
*新日本組が猪木の一人残り勝ち。


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