No.201
優勝は保永!新日本プロレス「トップ・オブ・ザ・スーパージュニアU」




1991(平成3)年4月30日 両国国技館
新日本プロレス
「エクスプロージョン・ツアー’91第12戦(最終戦)」
同行者=千里眼(他にいたかもしれない)

ジュニアヘビーのリーグ戦はカナダ代表のP.キッド(クリス・べノワ)、B.アウトローズ所属の保永昇男、
メキシコ代表のネグロ・カサス、そして獣神T.ライガーの4人が同点で並び、4者による決勝トーナメントで優勝を決めることとなった。
トーナメント第1試合、ペガサス対保永は保永がジャンピング・ネックブリーカーで勝利、
続く第2試合はネグロ・カサスの「リャッ」フライングヘッドシザースを受け止めたライガーが
カサスを逆さのままの状態でネックロックに決めてしまう初公開の「コウモリ吊り」ショルダー・バット・ブリーカーでギブアップさせて、
決勝はライガーと保永の間で争われることとなった。

この大会は「豊登道春激励チャリティー興行」と銘打たれ、腎臓結石で人工透析を続けている元レスラー豊登氏に
当日の収益金から見舞金を贈るものでもあった。
リングに登場した豊登は怪力を誇った全盛時の筋肉がすっかり落ちてしまって、見た目普通の初老の男性。
驚きました。猪木、坂口、そして新間氏らがリングに上がって豊登を激励。

プロレスのリングでは珍しい打撃系同士の異種格闘技戦、空手の青柳対ボクシングのホーム。
巨漢のホームに対して体格で劣る青柳は、殆ど四つん這いぐらいの低い位置からのローキック、前蹴りでダウンを奪う健闘。
しかし徐々にホームのパンチが当たりはじめると、青柳がダウンする場面が多くなり、
最後は後頭部気味の右ロングフックでKO負け。

武藤対ノートンはバックドロップ、ムーンソルト、そして卍固めなどを駆使した武藤だったが、
結局パワースラムでノートンのフォール勝ち。

ジュニア決勝戦は保永が試合前に握手を求めたように、クリーンな展開。
保永の、首根っこに飛びつくようなジャンピング・ネックブリーカー。
ライガーは雪崩式ブレンバスター、ライガーボム。
ライガーの雪崩式DDTの失敗の後、保永がジャンピング・ネックブリーカーから両腕をクロスしてロックする秘密兵器、
クロスアームジャーマンで3カウントフォール勝ち!
なあんと保永が優勝!ブロンド・アウトローズのセコンド、マシン、後藤、ヒロ斉藤らがリングに上がって保永を肩車。
観客は大保永コール。なかなか感動。脇役が主役を食った、意外性の夜だった。


(2005.0430)

1991(平成3)年4月30日 両国国技館
新日本プロレス
「エクスプロージョン・ツアー’91第12戦(最終戦)」
観衆1万1500人(超満員札止め)

1.15分1本勝負
○山本広吉(逆エビ固め、6:15)金本浩二●

2.20分1本勝負
○木戸修(首固め、6:57)木村健吾●

3.30分1本勝負
○S.S.マシン、後藤達俊、H斉藤(魔神風車固め、10:36)越中詩郎、小林邦明、飯塚孝之●

4.30分1本勝負
○M斉藤、蝶野正洋(体固め、8:06)ザ・グレート・コキーナ、ワイルド・サモアン●

5.「トップ・オブ・ザ・スーパージュニアU」優勝戦進出トーナメント30分1本勝負
○保永昇男(片エビ固め、9:21)ペガサス・キッド●

6.「トップ・オブ・ザ・スーパージュニアU」優勝戦進出トーナメント30分1本勝負
○獣神サンダー・ライガー(コウモリ吊り、11:14)ネグロ・カサス●

7.異種格闘技戦3分10R
○トニー・ホーム(KO、3R1:57)青柳政司●

8.45分1本勝負
○スコット・ノートン(片エビ固め、9:04)武藤敬司●

9.馳浩・佐々木健介タッグ5番勝負
「スタイナーズ・クラッシュ・バトルX(ファイブ)」第5戦30分1本勝負
○藤波辰巳、長州力(足4の字固め、19:52)佐々木健介、馳浩●
*馳組4勝1敗で終了。

10.「トップ・オブ・ザ・スーパージュニアU」
優勝戦&IWGPジュニアヘビー級王座決定戦(時間無制限1本勝負)
○保永昇男(クロスアーム・スープレックス・ホールド、21:54)獣神サンダー・ライガー●
*保永が初優勝&第14代IWGPジュニアヘビー級王者に。

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