No.83
鈴木健氏のアジテーションが炸裂!
UWFインターナショナル「王道ザ・キングスロード第一弾
UWFインターナショナル「王道ザ・キングスロード第一弾」
1994(平成6)年10月8日 東京・日本武道館
同行者=千里眼
いやー、面白かった。
前半は地味だったんだけど休憩後の鈴木健氏の
グレイシー柔術とヒクソン・グレイシーに対する挑戦表明とでも言うべきマイクアピール。
これが最高に面白く、一試合分の興奮度はあった。
「最近、グレイシー柔術なるものが、云々・・・」
「プロレスは最強です!」
「こちらからの条件は2つ、喧嘩ルール!金網デスマッチ、時間無制限!」
おおおおーっ!
燃えた!
いやー、UWFがあー、金網デスマッチなんてー。
まあいいたいことは「アルティメットのルールで八角形金網リングでもいい」ということなんだろうけど
プロレスファンは金網デスマッチとかいわれるとかつての国際プロレスの43秒ルール思い出しちゃうだろうに。
さて、高田の試合はうってかわって地味でした、でもザンギエフの回転してのヘッドシザース脱出が久々に見れたからいい。
メインのタッグマッチ(ダブルバウト、か)。
タッグマッチに関してはダウン何回とか決めないで大雑把にやったほうが試合として面白いのではないか、と思った。
なかなかタッチできないとか、ベイダーがオブライトを嫌っているのかなかなか戦わないとかじらしの部分があって、しかしそれがまたいいんだ。
それでいて最後はベイダーとオブライトで決まってしまうという結末。こういうものが面白いんだという原点のような試合だった。
山ちゃんも勝ってよかったし。
(1994・1008の日記を元に再構成)
追記:この日の鈴木氏のマイクアピールが高田−ヒクソン戦実現ひいてはプライドシリーズの誕生につながると考えると興味深い。
第2試合の桜庭選手はこの日がシングル初勝利、って全然記憶ありません(笑)。
(追記は2004・0207)
*週刊プロレス1994(平成6)年10月25日号(No.638)に文中の鈴木健氏のアジテーションが再録されていたのでここに紹介する。
(第7試合終了後の休憩後)本日は多数のご来場、誠にありがとうございます。
プロレス界を大変お騒がせ致しました、94プロレスリングワールドトーナメントも、
おかげさまをもちまして、大成功のうちに無事、閉会することができました。
残念ながら高田は優勝を逃してしまいましたが、今、気持ちも新たに、復活に向けて動き出しております。
さて、話は変わりますが、最近、マスコミ等におきまして、
グレイシー柔術なるものが大変もてはやされているのを私どもも目にしております。
私ども、UWFインターナショナルは旗揚げより
「プロレスこそ最強の格闘技である」「プロレスがあらゆる格闘技でナンバーワンだ」と叫び続け、また、実践してまいりました。
最強をかかげた私どもと致しましては、グレイシー柔術なるものの現在のような取り上げられ方を、だまって見過ごすわけには、断じてまいりません。
ここで初めて明らかにさせていただきますが、私どもはこの数ヶ月間、数十回に渡りまして、
ホイス・グレイシー、また、ヒクソン・グレイシーの両名に直接対決を迫ってまいりました。
彼らはさまざまな情報やアメリカ国内におけますUWFのペイパービュー放送などによって、私どものことを非常によく知っておりました。
しかし、対戦をせまられた彼らの態度は、マスコミ等で見聞きしたものとは大きくかけはなれた、かけひきを使った、対戦をさけようとするものでございました。
私どもは、彼らの金銭面、ルールを含めたすべての条件を満たしましたが、彼らは一向に応じようとしておりません。
現在の状況をご説明致しますと、彼らは私どもとの直接交渉をさけている状況でございますが、私どもはこの対決をあきらめるわけにはまいりません。
今後は、グレイシー柔術最強といわれております、ヒクソン・グレイシーにしぼって追い詰めてまいろうと思っております。
私どもが、グレイシーに出す条件はただひとつ、
それは「ケンカルール、金網デスマッチ、時間無制限によるヒクソン・グレイシーとの一騎打ち!!」
―それだけでございます。
こうしてお集まりいただきましたファンの皆様方のために、
そして、プロレス界のために、私どもは、グレイシーを本気でつぶすために前進することをここにお約束いたします。
ありがとうございました。
UWFインターナショナル 「王道ザ・キングスロード第一弾」
1994(平成6)年10月8日 東京・日本武道館
観衆1万6500人(超満員札止め)=主催者発表
1.スタンディング・バウト、ISKA世界ウエルター級選手権
(3分5R)
○ボーウィー(KO、3R2:51)スティール●
*ボーウィーが王座獲得
2.20分1本勝負
○桜庭(逆片エビ固め、10:54)シルバー●
3.20分1本勝負
△高山(時間切れ引き分け)金原△
4.30分1本勝負
○宮戸(腕ひしぎ逆十字固め、8:39)中野●
5.30分1本勝負
○佐野(腕ひしぎ逆十字固め、6:17)ベルコビッチ●
6.ダブルバウト(30分1本勝負)
○田村、スバーン(裸締め、18:12)安生、ネルソン●
7.30分1本勝負
○垣原(ヒザ十字固め、8:59)ライディック●
8.45分1本勝負
○高田(フェースロック、6:32)ザンギエフ●
9.ダブルバウト・特別ルール フリーノックダウン、フリーエスケープ(60分1本勝負)
○オブライト、山崎(腕ひしぎ逆十字固め、17:54)テンタ、ベイダー●
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