No.224
猪木引退試合にM.アリ登場。新日本プロレス「アントニオ猪木引退試合」


新日本プロレス「アントニオ猪木引退試合」
1998(平成11)年4月4日 東京ドーム
同行者=千里眼

1月の長州に続いて今度は猪木が引退試合。
3月22日の名古屋大会で一回戦を終えた対戦者決定トーナメントの準決勝からスタート。
ちなみにこの22日・名古屋大会は猪木が正道会館の角田信朗とリング上で公開スパーリングを披露していた。
東京ドーム、第1試合から小川が登場とは豪華版、腕ひしぎで速攻の勝利。
第2試合はこの頃ヒール街道まっしぐらだったD.フライが登場。
I.メインダートをパンチでKOすると四方のコーナーに登って勝利をアピール。
その際メインダートの師匠格のジェラルド・ゴルドーと接触、小競り合い。
ゴルドー対フライ・・・禁断のカードだな、こりゃ。
挑戦者決定トーナメント決勝は小川対フライの対決となったがフライが上になってのパンチ連打で勝利(セコンドの佐山のタオル投入)。
猪木最後の相手はドン・フライと決まった。
フライが入場した後ドームの舞台にモハメッド・アリが登場、テーマ曲も「イノキ・ブンバイエ」の原曲である「アリ・ブンバイエ」からのスタート。
猪木引退試合は3試合目でフライお疲れか、猪木が延髄斬りからナックルパンチ、コブラからグランドに移行してギブアップを奪う。
試合時間4分前後。非常にあっけない結末の後セレモニーがとり行なわれる。

猪木は闘魂と書かれた白のガウン姿。新日本の選手一人ひとりと握手を交わす、なぜか西村には闘魂ビンタ、会場が沸く。
B.バックランド、W.ルスカ、天龍、そして前田などから花束攻勢を受けたあと、生き神M.アリがリングに登場。
猪木は笑顔でアリに応対、ベアナックルを握ってのファイティングポーズのサービスも。

そのあと猪木は詩を読む。

「道」

この道を行けば

どうなるのもか

危ぶむなかれ。

危ぶめば道はなし

踏み出せば

その一足が道となる

迷わずにゆけよ

ゆけばわかる。


有名な一休和尚の作だそう(註:異説あり)。
そして猪木は花道を逆行し、舞台の幕に描かれたローマ・コロセウムに向けて歩を進めてゆく。
最後にこちら側、観客の方を向いて笑顔で手を挙げた。
試合というよりも巨大なセレモニーを見に行ったという感想。

(2005.0823)

新日本プロレス 「アントニオ猪木引退試合」
1998(平成11)年4月4日 東京ドーム
観客7万人(超満員札止め)=主催者発表

1.THE FINAL INOKI TOURNAMENT準決勝時間無制限1本勝負
○小川直也(腕ひしぎ逆十字固め、3:30)ブライアン・ジョンストン●

2.THE FINAL INOKI TOURNAMENT準決勝時間無制限1本勝負
○ドン・フライ(KO、3:57)イゴール・メインダート●
*この結果猪木との対戦権を賭けた決勝は小川対フライに決定。

3.30分1本勝負
○中西学、小島聡(アルゼンチン式背骨折り、12:04)天山広吉、ヒロ斉藤●

4. 30分1本勝負
○越中詩郎、後藤達俊、小原道由(エビ固め、9:26)平田淳嗣、山崎一夫、安田忠夫●

5. 30分1本勝負
○高岩竜一(片エビ固め、17:05)金本浩二●

6.30分1本勝負
○大谷晋二郎(飛龍原爆固め、12:10)安良岡裕士●

7.THE FINAL INOKI TOURNAMENT決勝戦時間無制限1本勝負
○ドン・フライ(TKO、5:00)小川直也●
*D.フライが猪木引退試合の対戦相手に決定。

8.IWGPJ.ヘビー級選手権60分1本勝負
○獣神T.ライガー(片エビ固め、15:28)ケンドー・カシン●
*ライガーが初防衛。

9.IWGPタッグ選手権60分1本勝負
○武藤敬司、蝶野正洋(羽根折り腕固め、18:23)橋本真也、西村修●
*武藤組が2度目の防衛。

9.IWGPへビー級選手権60分1本勝負
○藤波辰爾(原爆固め、21:18)佐々木健介●
*藤波が第21代王者に。

9.アントニオ猪木引退試合時間無制限1本勝負
○A.猪木(グランド・コブラツイスト、4:09)ドン・フライ●

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