No.230 「プライド4」高田-ヒクソン再戦。
KRS「プライド4」
1998(平成11)年10月11日 東京ドーム
同行者=千里眼
高田側が「プライド1」からちょうど一年後のこの日、ヒクソンとの再戦にこぎつけた大会。
【ボブチャンチン-グッドリッジ】
前年のプライド1でタクタロフを衝撃的なKOで破ったグッドリッジが、今度はスタンドでの殴りあいでボブチャンチンにKO負け。
コーナーを背にして崩れ落ちるグッドリッジに唖然。
【小路-イズマイウ】
小路が殊勲、寝技に引き込みたいイズマイウに付き合わず、終始スタンドでのパンチ攻撃で圧倒。
最後はイズマイウがロープ際で小路のパンチ攻撃に堪えられず背を向けたところでレフェリーがストップ。
【大塚-ファス】
マルコ・ファスは初期UFCトーナメント優勝者、ブラジルの強豪。
「キング・オブ・ストリート(路上王)」と呼ばれこの時点では実力的に最もヒクソンに近い男といわれていた。
アレクサンダー大塚は藤原組の流れを汲むプロレス団体「バトラーツ」の若手レスラー。
アマレス経験者ではあるが(リングネームの「アレクサンダー」はあのA.カレリンから取ったもの)
対するファスはVTで最強に近い存在で大塚には大きすぎる相手と思われた。
しかし試合が始まってみれば若手プロレスラーの大塚がグランドで上になってファスの顔面を中心に攻める展開が続く。
ファスの顔面をこすったり細かいパンチを当てて攻める大塚。
ファス目尻から出血。この年前半の「プライド2」でのグッドリッジ戦でも同じような箇所から出血していた。
2R終了後遂にファスがギブアップ。大塚がビッグアプセット、世紀の大金星獲得。
何で読んだかは忘れたが後でファスの体調が悪かったという文章を見た。肝炎にかかっていた、とか。
大塚は一時的にベビーフェース人気を獲得するが、ゼロワン騒動やのちのプライドでの菊田戦などで評価を落とし、今は?
【ケアー-デュアルチ】
UVF2・NKホール大会などで圧倒的な強さを見せたブラジルの雄ウゴだったが、この日はケアーの圧力の前に完敗。
ケアーのマウントパンチを食ったウゴがロープの外に逃亡しようとしたシーンはショッキング。
常に上からパンチを出し続けたケアーが圧勝。
【ヒクソン-高田】
第1戦と違っていきなりヒクソンが組み付く。
高田も最初はスタンドでうまくコントロールしていたように見え、今回は少しは応戦しているな、と感じたが
高田自分から投げに行っちゃってグランドへ。
やすやすとヒクソンが腕ひしぎ逆十字で連勝。
またしてもヒクソンの強さばかりが目だって「あーあ」って感じ。
(2005.1022)
KRS「プライド4」
1998(平成11)年10月11日 東京ドーム
観衆3万6354人
1.10分3R
○イゴール・ボブチャンチン(RSC、1R5:58)ゲーリー・グッドリッジ●
*左フックでダウン。
2.10分3R
○小路晃(RSC、2R1:26)ヴァリッジ・イズマイウ●
*左フックで背を向ける。
3.10分3R
△松井駿介(時間切れ引き分け)菊田早苗△
4.10分3R
△桜庭和志(時間切れ引き分け)アラン・ゴエス△
5.10分3R
○本間聡(RSC、1R9:25)佐野友飛●
*マウントパンチ。
6.10分3R
○アレクサンダー大塚(TKO、2R終了)マルコ・ファス●
*ファスの戦意喪失でタオル投入。
7.10分3R
○マーク・ケアー(KO、3R2:32)ウゴ・デュアルチ●
*マウントパンチ。
8.10分無制限ラウンド
○ヒクソン・グレイシー(腕ひしぎ逆十字固め、1R9:30)高田延彦●
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