No.400「INOKI BOM-BA-YE 2001」安田忠夫が大晦日に感動的勝利!
TBS「INOKI BOM-BA-YE 2001〜猪木軍vsK−1全面対抗戦」
2001(平成13)年12月31日 さいたまスーパーアリーナ
同行者=千里眼
ルールは3分5R(第1試合のみ3分3R)、判定なし、フルラウンド戦った場合は引き分け。
1.高田‐ベルナルドは3分3R。高田体調が悪そう。
タックル掛けるも不発。体を振って飛び込もうとする高田だが、
ベルナルドの強打を警戒して踏み込めず。
自分から後ろに倒れて猪木‐アリ状態になる場面も。
4.石沢‐子安では石沢が終始グランドで上になってペースを握るが決定的な関節技を出すことができず
ルールによりドロー。判定があったら圧倒的だったと思う。
第4試合まで全部引き分け、結構フラストレーションが溜まる。
猪木が棺桶引き連れてリングインしてスピーチ。棺桶の中から半分赤、半分白のマスクマンが登場して猪木と戦い始める。
こ、紅白?紅白歌合戦をイメージ?
と、今度は場内に「ジャイアントプレス」懐かしきアンドレ・ザ・ジャイアントの入場曲がかかり
ジャイアント・シウバが入場してくる。
でどこからかグレート・サスケが湧いてきて猪木・サスケ組対シウバ・紅白仮面のタッグマッチの様相。
猪木は服を着たままシウバにフライングヘッドシザース、場外へ。
サスケと紅白仮面がルチャのムーブの空中戦。
猪木リングに戻って紅白に卍固めで勝利。「ダー」の雄たけび。
・・・何だったの?プロレス?あんまり試合がつまらなかったから余興?
翌日の一部の新聞には試合タイムまで記載されてまして(笑)、うーん解釈に苦しむなあ。
第5試合でドン・フライが登場するとガラリと空気が変わった。
アビティに組みつくと投げから上になってヒジを使ったギロチン狙い。
対抗戦ならではの殺気を含んだ空気へと変わった。やっぱりこの人はすごい。
フライマウントパンチからアームロック狙い、しかしアビティも体を返してはずして逆に上になってパンチで反撃(1R終了)。
場内たちまちヒートアップ。
2R、フライがタックルで入って再びアームロック狙い。
アビティが嫌って回転したところでバックを制したフライがスリーパーで勝利。
激情型ファイトの両者がかみ合って大変面白い試合となった。
第6試合、ミルコはこの年の夏、総合初戦で藤田から秒殺勝利。
次いで東京ドームで高田と特別ルールで引き分け。
がしかしまだまだ本格化したわけではなく、勝機は充分にあったと思われる。
ゴング。永田突進して差しに行く。ミルコ力強く突き放す。
ミルコ牽制のパンチ、永田がパンチを防御して手が下がり距離が空く。
そこへミルコ必殺の左ハイキック炸裂。永田頭部に受けてロープ際まで吹っ飛んでダウン。
ミルコ追っかけて行って細かいパンチの連打。ちょうどレフェリーからは死角になっていて
当たっていないパンチがほとんどだったが、「危険」とみなすには充分な回転力で試合ストップ。
永田はレフェリーに「もう終わったの?」みたいに聞いていたが勝敗は明確。
準備期間も短く、しかも1・4東京ドームでの秋山戦も待っている状況での永田の挑戦は勇敢だったが
逆にこの勝利がミルコを勢いづかせ、総合への本格参戦&怪物化を促進させたと考える。
さすれば、永田という新日本のエースに傷をつけ逆にミルコを成長させるに至ったこのマッチメークは
プロレスと総合の一大転換を決定づけた罪な決定だったといえるだろう。
さて対抗戦は1勝1敗4引き分けで大将戦・安田対バンナへ。
この大会、猪木軍のエースと目されていた藤田和之が足の負傷で出場不可。
さらに小川直也も出場拒否し、苦肉の策として安田が抜擢された。
プロモVTRでは安田のダメ人生+応援する娘の姿が映し出される、さすがファミリードラマが得意なTBSって感じ。
試合は安田が突進で密着してバンナの強打を封じる作戦を展開。
試合前はバンナも柔道の経験があるという情報もあったが、元大相撲役力士(小結)の圧力はそれなりの説得力があり、
グランドで上になって有利な状態をキープする安田。
1R終了時点でかなりな手ごたえも、ルールによる時間切れ引き分けも考えられハラハラしながらのインターバル。
しかし大画面のバンナも揉み合いで相当スタミナを消耗しているようで、インターバル終了直前に鼻から血がたら…。
スタート、再度安田が距離を詰めてテイクダウン。
安田、上から肩固め狙うもギロチンチョークに変更、一度逃げられたが2度目でバンナがギブアップ、
何と不利と予想されていた安田が劇的勝利!
猪木と握手、愛娘をリングに入れて肩車と最後は「安田ファミリー劇場」で幕。
前半は引き分けが多かったが後半はすっきり決まる試合が続いて面白かった。
あの時の安田の娘が今はレースクイーンやってるってのも感慨深い。
(2010.0117)
TBS「INOKI BOM-BA-YE 2001〜猪木軍vsK−1全面対抗戦」
2001(平成13)年12月31日 さいたまスーパーアリーナ
観衆3万5492人(超満員札止め)=主催者発表
1.3分3R
△高田伸彦(引き分け)M.ベルナルド△
2.3分5R
△佐竹雅昭(引き分け)サム・グレコ△
3.3分5R
△G.グッドリッジ(引き分け)エベンデール・F・ブラガ△
4.3分5R
△石沢常光(引き分け)子安慎吾△
◎エキシビジョン?タッグマッチ
○A.猪木、ザ・グレート・サスケ(卍固め、4:02)ジャイアント・シウバ、紅白仮面?●
5.3分5R
○ドン・フライ(裸締め、2R0:34)シリル・アビティ●
6.3分5R
○ミルコ・クロコップ(TKO、1R0:21)永田裕二●
7.3分5R
○安田忠夫(ギロチンチョーク、2R2:10)ジェロム・レ・バンナ●
*猪木軍の2勝1敗4引き分け。
生観戦記2001に戻る
SAMEDASU扉に戻る