No.108
ミルコ3年ぶりの敗戦！「PRIDEグランプリ2003ミドル級トーナメント決勝戦」
「PRIDEグランプリ2003ミドル級トーナメント決勝戦」
2003（平成15）年11月9日 東京ドーム
同行者＝千里眼
内容の濃い大会だった。
第1試合、「猛牛男爵」のキャッチフレーズで登場のボビッシュ
（急逝したホーク・ウォリアーへの追悼の意味か入場曲がアイアンマン）、不運な目の負傷でKO負け。
長州が観戦とのうわさもあったが噴火する火山の映像と共に
「マグマからの使者（マグマ大使？）」のコピーでの入場とはいかなかったものか。
第3試合、ナショナリズムを感じさせる吉田の入場。
試合では再三袖車を狙うがシウバ下からの三角締めで防御。
しかしながら打撃のシウバ相手に試合をスイングさせる吉田、恐るべし。
2ラウンドは自分から出てこないシウバに対して自分から打撃を仕掛けるもかなりパンチを食って口から出血。
打撃戦は不利だったがグランドで上になって攻めている時間が長かったので
自分は判定は吉田かと思ったが逆の結果になりました、残念。
しかし日本人でこれだけシウバを苦しめた選手というのは記憶がない。
さすが吉田というべきか。
勝負は時の運とも申します、再戦に期待するとしましょう。
第4試合、豪華なリザーブマッチ。
ヘンダーソンがブスタのタックルを切って体勢が崩れた危険な瞬間を逃さずに打撃でノックアウト。
ヘンゾ・グレイシー戦を思い出させるような圧勝。
今度はシウバと再戦か（過去1回はシウバの判定勝ち）。
シウバ狙われるなー（笑）。
「お前は男だ！」
新たなフレーズを獲得した高田統括部長が登場。
一、二、三、ダーとどこが違うんだ？っていいたくなる。
引退してまで猪木の道を進むとは。
大晦日のプライド開催を正式に発表。
桜庭対ケビンはテレビゲーム対決風の入場。
パワーで勝るケビンを攻めあぐんで3ラウンドまで来た桜庭だったが
一瞬の隙を突いて腕ひしぎ逆十字を決めた。
桜庭の約1年ぶりの勝利に観客はスタンディングオベーション！
ピープルズ・チャンピオンの証明。
ノゲイラ対ミルコ、この試合の勝者が今回負傷欠場のヒョードルと対戦ということで
是が非でもミルコに勝ってほしい自分。
第1ラウンドは打撃でミルコが圧倒、捕まえきれないノゲイラは苦戦。
終了間際にミルコ必殺の左ハイが炸裂、腰を落としたノゲイラに追い討ちのパンチを見舞うミルコ。
ここでゴング、ノゲイラの顔面の腫れが目立つ。圧倒的不利に見えたが、彼の闘志は消えていなかった。
第2ラウンドいきなりノゲイラのタックルが決まりマウントポジションを奪う！
ミルコ驚異の腹筋で逃れたかに見えたが彼の右腕をキープしながら体を入れ替えたノゲイラが腕ひしぎ逆十字を決めた！
ミルコしばらく粘るもタップ！ノゲイラ執念の逆転勝ち！
ヒョードル対ミルコの夢は霧散したがノゲイラとミルコ、両者に拍手だ！
すばらしい試合だった！ストライカーと柔術家の純粋な技の攻防が見ることができた。
1ラウンド終了間際のミルコ優勢の攻防がもう少し続いていたら結果は違ったものになっていたかもしれないし、そういう意味でも緊張感十分。
しかしミルコ、藤田戦から足掛け３年間負けなかったというのも驚異的だった。
この直後母国クロアチアで国会議員に当選したとの報を読んだが、そうなると政務多忙でファイターとしての彼を見ることもできなくなるのではないだろうか。
ミドル級決勝戦はつぼにはまったシウバが膝蹴りの猛攻で圧勝。
（2003・1130）
DSE「PRIDEグランプリ2003ミドル級トーナメント決勝戦」
2003（平成15）年11月9日 東京ドーム
観衆6万7451人（超満員札止め）＝主催者発表
1.1R10分、2・3R5分
○G.グッドリッジ（KO、1R0:18）D.ボビッシュ●
2.ミドル級トーナメント準決勝2回戦制（1R10分、2R5分）
○クイントン・ジャクソン（TKO、2R3：10）チャック・リデル●
＊ジャクソンが決勝進出。
3.ミドル級トーナメント準決勝2回戦制（1R10分、2R5分）
○ヴァンダレイ・シウバ（判定、3-0）吉田秀彦●
＊シウバが決勝進出。
4.ミドル級トーナメントリザーブマッチ2回戦制（1R10分、2R5分）
○D.ヘンダーソン（KO、1R0：53）M.ブスタマンチ●
5.1R10分、2・3R5分
○H.ヒーリング（裸絞め、3R2：29）山本宣久●
6.1R10分、2・3R5分
○桜庭和志（腕ひしぎ逆十字固め、3R2：36）K.ランデルマン●
7.PRIDEヘビー級暫定王者決定戦（1R10分、2・3R5分）
○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ（腕ひしぎ逆十字固め、2R1：45）M.クロコップ●
＊ノゲイラが暫定王者。
8.ミドル級トーナメント決勝2回戦制（1R10分、2R5分）
○W.シウバ（KO、1R6：28）ジャクソン●
＊シウバが優勝。
生観戦記2003に戻る
SAMEDASU扉に戻る
