No.146 
不死身のヒョードル、脅威の逆襲
「PRIDE GRANDPRIX 2004 2nd ROUND」



「PRIDE GRANDPRIX 2004 2nd ROUND」
2004(平成16)年6月20日 さいたまスーパーアリーナ
同行者=千里眼

【桜庭 vs. シェンブリ】
桜庭は両膝サポーターぐるぐるで体調が心配。
シェンブリ飛びつくと桜庭にぶら下がり状態。
そのまま桜庭が上でグランド。
シェンブリ下からパンチ、三角狙い。
桜庭サフォケーションからパンチ、猪木アリ状態に移行。
この展開が多い。
3R、桜庭がジャンピング・フットスタンプ2発。
両者とも決定打はなかったが桜庭の判定勝ち。
消化不良。

【ジャクソン vs. アローナ】
アローナ飛びついてぶら下がり。
コーナーへ運ばれてグランド、ドントムーブで中央から再開。
アローナ下から三角狙い、猪木アリ状態。
1R残り3分でアローナ下から三角狙いの体勢。
ジャクソンこれを豪快にリフトアップしてアローナを頭からパワーボムの状態でマットに叩きつける。
さらに追い討ちの右パウンド2発、アローナ失神状態(ジャクソンの頭も当たったよう)。
ジャクソン豪快なノックアウト勝ちでミドル級王座挑戦権を獲得。

【シュルト vs. ハリトーノフ】
4点膝OK。
ハリトーノフ左からの足とりでテイクダウンさせ上に、サイドをとってマウントに移行。
シュルト返してスタンドに。左回し蹴り。
さらにシュルト、飛び膝蹴り。コーナーに詰める。
ハリトーノフ突っ込んでテイクダウン、上になる。
サイドからマウント、膝でシュルトの左腕を封じながらの鉄槌打ち連打。
ハリトーノフは勝つには勝ったが頭部か顔のどこからか流血が見られ、
無傷での勝利ではなかったこと、
且つノゲイラやヒョードルの対シュルト戦と比較するとどこか余裕の無さが感じられた。
底が見えたかもしれない。

【小川 vs. シルバ】
4点膝OK。
ジャイアント・シルバはまたしてもアンドレ・ザ・ジャイアントの入場テーマ。
いきなり組んだ小川が投げでテイクダウンに成功。
サイドからマウントを奪う。
小川、相手の巨体をしばしもてあますが最後は左パウンド連打でKO勝ち。
試合後小川がマイクを取ってホーガン並みに客席を沸かす。
決めは「3、2、1、ハッスルハッスル!」観客席が揺れる。
小川カリスマ化まであと一歩か。

【吉田 vs. ハント】
4点膝OK。
吉田低いタックルを連発。
ハント、膝を合わせることが出来ず、やすやすとテイクダウンを許す。
しかしハント、体重差か怪力で上になり吉田の顔面を膝で圧迫。
さらに左で吉田のわき腹にパンチ連打。
吉田下から足首或いはつま先をホールド。
スタンドに移行して吉田コーナー際でネックロック。
ブレイク再開後吉田再度低いタックル、グランドになってハント上からパウンド。
吉田三角狙いから逆十字、ハント技が決まる前にタップ。
試合後吉田、観戦に来ていた友人のミュージシャン、ガクトを紹介。

【ノゲイラ vs. ヒーリング】
スタンドで打撃からの探りあい。
ノゲイラが倒して上、サイドに移行。
一瞬ニーオンザベリーで威嚇した後クロックヘッドシザースのような技でヒーリングを攻めたてる。
ノゲイラがギロチンから今度はクルスフィックホールドの体勢。
ほどけて今度はヒーリングが上、パウンドで攻撃。
2R、コーナー際でヒーリングの首を取ったノゲイラが1回転、またもスピニングチョーク炸裂。
柔術マジシャンが圧勝。
スピニングチョークは首をロックされたらもう逃げられない感じ。
総合系では珍しい「ザ・必殺技」。

【ヒョードル vs. ランデルマン】
ランデルマンはなぜか新撰組風の柄の衣装。
ランデがミルコ戦同様突っ込んでいってヒョードルをリフトアップ。
ブレイクのあとランデがヒョードルのバックを取って持ち上げて後方に投げ落とす、危険な角度でのバックドロップ!
しかしヒョードル、脳天から落ちたはずなのにすかさずグランドで反撃。
受身がうまいのか、体が柔らかいのか、信じられない不死身性。
上になったヒョードルは右パンチからやすやすとサイドを取るとアームバー。
ランデ惜しいギブアップ。
しかしヒョードルはあの高角度からのバックドロップに全くダメージが無いようでディフェンスにも長けている印象。
またしても底知れない強さを感じた。
どうすればこの男を倒すことが出来るのだろうか。

この結果、ハリトーノフ、小川、ノゲイラ、ヒョードルが準決勝戦進出。
早い早い、7時前に終わった。
たぶんプライド史上初(笑)。

(2004.0620)

結果のみ見ればほぼ全試合が波乱なく終わったが試合内容は濃く、会場も熱気があった。
興行として完成度の高さを感じた。
(2004.0624)

DSE「PRIDE GRANDPRIX 2004 2nd ROUND」
2004(平成16)年6月20日 さいたまスーパーアリーナ
観衆4万3711人(超満員札止め・プライドさいたまSA開催史上最高)

*全試合1R10分、2,3R5分

1. ○桜庭和志(判定、3-0) ニーノ・“エルヴィス”シェンブリ●

2. ○クイントン・“ランベイジ”ジャクソン (KO、1R7:32) ヒカルド・アローナ●
*三角絞めを掛けられたままマットに落としてパンチ。

3. PRIDE GP 2回戦
○セルゲイ・ハリトーノフ(RSC、1R9:11)セーム・シュルト ●
*左パウンド連打。

4 . PRIDE GP 2回戦
○小川直也 (KO、1R3:29) ジャイアント・シルバ●
*左パウンド連打。

5. ○吉田秀彦(腕ひしぎ逆十字固め、1R5:25) マーク・ハント●

6. PRIDE GP 2回戦
○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ (スピニングチョーク、2R0:30)ヒース・ヒーリング●

7. PRIDE GP 2回戦
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(アームロック、1R1:39) ケビン・ランデルマン●

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