No.152
6億分の1、最強王者決まらず。
「PRIDE GRANDPRIX 2004 FINAL ROUND」
「PRIDE GRANDPRIX 2004 FINAL ROUND」
2004(平成16)年8月15日 さいたまスーパーアリーナ
同行者=千里眼、馬券師(仮)
【ブスタマンチvs.中村】
ブスタ低いタックルからテイクダウンを奪って上になる。
中村下から相手の足をロックしてディフェンス。
スタンドになって四つ相撲からブスタがタックルして上に。
中村下から指し返してスタンドへ、中村のグローブの紐が緩んで中断。
中村、一本背負いから二丁投げ、ブスタ膝を突く。その後猪木アリ状態。
中村飛び込んでのパンチから入って上に、ブスタ下から三角締め狙い。
ドントムーブ、中村が上で中央から再開、中村上からパウンド連発。
2Rも同じような展開が続くも、中村の二丁投げがもう一度決まる。
3Rはブスタにイエロー1。
終了直前、中村のタックルをブスタ切ってネックロック、中村抜けてパウンド連打したところで終了。
何回も上からパウンドを落とした分中村が支持されたか。
【ノゲイラvs.ハリトーノフ】
ノゲイラ、花道を走って入場、気合の程が伺える。
スタートはスタンド打撃の攻防でスタート。
ハリトーノフの左ジャブが強く、ノゲイラの前進を阻む。
ノゲイラがタックルからサイドを制するとハリトーノフ体を入れ替えて上に。
ノゲイラ下から三角締めも、ハリトーノフ持ち上げてパワーボムで落とす、がノゲイラのダメージは少なそう。
猪木アリ状態からハリトーノフ飛び込む、1R5分ごろハリトーノフの右パウンド一発入る。
ノゲイラ、猪木アリ状態の下になるといつもより足を伸ばして突っ張ってハリトーノフの侵入からディフェンス。
スタンドで再開後、ハリトーノフが右ボディアッパー。
続けて早い左ジャブから左フック。
ノゲイラ、タックルからテイクダウン、サイドから長い足でハリトーノフの顔面に膝蹴り、ノゲイラにしては珍しい攻撃。
ノゲイラ上になってニーオンザベリーからパウンドを落とす。
2R、ノゲイラ下になると下からの蹴り、足関節狙い。
スタンドでノゲイラ、タックルから膝蹴り、首相撲からまた膝蹴り。
残り1分、ハリトーノフが打撃勝負を狙ってか前に出てくる。
ノゲイラ、ハリトーノフのがぶりを回転して左腕を取る。
ハリトーノフが離れたところで試合終了。
判定は、僅差だったろうが試合を終止コントロールしていたノゲイラへ。
【小川vs.ヒョードル】
小川は試合開始前の入場式にも姿を現さず、また「ハッスル音頭」で登場してからもいつもの覇気が感じられずナーバスな感じ。
レフェリーチェック後の、ヒョードルとの握手代わりのグローブ合わせの挨拶にも小川応じず。
開始、小川はサウスポーに構えてしばし睨み合い。
ヒョードルが左ロングフックから突進。パンチを振り回す。
小川まともに後ろに下がってしまいヒョードルの攻勢を許す、かわしてはいたが一発あごに入る。
小川、ヒョードルのバックから抱きつきテイクダウンを取るが体を入れ替えたヒョードルがグランドで上になってしまう。
ヒョードル、動いて抵抗する小川にロープ際ながら腕ひしぎ逆十字。
小川ロックが外れてからもしばし抵抗するもタップ。
残念、小川攻撃らしい攻撃も見せず完敗。
試合後観客に呼びかけてハッスルポーズやるも、やや盛り上がりに欠けた。
でも負けてもやるのは一種感心。
【ランデルマンvs.ウォーターマン】
4点膝OK。
ランデは日本語で「必勝」と書かれた日の丸入りの鉢巻で登場。
開始数秒でランデ、大型のウォーターマンをタックルからリフトアップして叩きつける。
しかしランデ攻め倦んでコーナー近くでドントムーブ。
ウォーターマンにイエロー1(膠着誘発)。
もう一度同じような展開になった後、バックの取り合いからウォーターマンがグランドで上になる。
ランデの左腕をアームロックで決める。
ランデのディフェンスのロックが外れてもさらに危険な角度で絞り上げる。
程なくランデがタップ。
上になられては体格差が如実に出たか。
【ミルコvs.アレキサンダー】
4点膝OK。
試合前のプロモーションVTRによるとミルコは長期日本に滞在して練習中とのこと(移動は自転車)。
登場時気迫は今いちだったがこころなしか顔色がいいように感じた。
アレキサンダーはサウスポーの構え。開始と同時に突進、パンチでミルコを追いかける。
ミルコ、コーナーに詰められるも冷静に対処して左膝蹴り。
ミルコ、パンチの連打からアレキサンダーを押し倒すように投げ飛ばして顔面にキック。
しばしの猪木アリ状態からスタンドで再開。
アレキサンダーが疲れたのかほんの少しガードを下げた時にミルコ唐突ながら必殺の左ハイキック、
これがまともに決まってアレキサンダーダウン。
その上からミルコ、顔面に非情のパンチを連発させてノックアウト勝ち。
アレキサンダーは目の上を切ったようで流血、ミルコ圧勝。
だが左ハイキックのモーションは盗まれていないのか、グランド対策はどうなのか、そういった部分は見ることができず、
ミルコの弱点の克服がうまくいっているのかどうかまではわからなかった。
【近藤vs.シウバ】
近藤はいつもどおりエンヤの曲「ブック・オブ・デイズ」で入場、癒されます・・・。
シウバは膝の手術明けで体調どうか、と思ったがそれほど以前と見劣りせず。
選手コール時の「合掌手首こねくり回し」もいつもどおり。
試合開始、両者いきなりの打撃の応酬、近藤はサウスポーの構え。
一進一退近距離でのパンチの応酬の中、近藤がローキックを出したのに合わせたシウバの右フックがヒット、
下がる近藤をシウバ追いかけて、ヒクソンが船木にやった首を両手で引っ掛けて倒そうとする攻撃を含めてのパンチの連打、連打。
シウバの左フックが当たって近藤が仰向けに倒れると、シウバが近藤の顔面にストンピング連発。
近藤半失神状態で決着。
しかしシウバはフィニッシュ寸前のストンピングの時、左手でロープを掴んでいた。
レフェリーのチェックなし、近藤側からの抗議もなし。
いつぞやの「DEEP」後楽園では同じような攻撃でロープに手を掛けていたドスカラスjr.が伊藤に反則負けの裁定だったが。
試合後ランベイジ・ジャクソンがシウバの保持するミドル級挑戦者としてタイトル戦で対戦することが発表された。
【ヒョードルvs.ノゲイラ】
ヒョードルがいきなりがぶって上、ノゲイラは下から足関節。
ヒョードルはずして上体を突っ込ませるような強烈なパウンド。両者ともすごく動きがいい。
ノゲイラは下から三角狙い、三角締めとパウンドの戦いの様相。
猪木アリ状態からヒョードル突っ込んでパウンド。
ノゲイラ下からパンチを返す。
グランドで上になったヒョードル、ノゲイラのわき腹にパンチ。
ヒョードルがパウンドを打とうとして上体を突っ込ませた時、両者の頭がバッティング。
ヒョードルの右目の上が大きく切れて流血。
ドクターのチェックが入った後長い長い協議に。
協議の結果故意ではない偶然のバッティングと判定されノーコンテスト。ヒョードルの傷は頭蓋骨に達する大怪我。
試合続行不可能で優勝はお預けという珍しいケースとなった。
まあ負傷なら仕方がない。むりやりノゲイラのドクターストップ勝ちとかにならなくてむしろよかったかもしれない。
結果に納得のいかない客が少し騒いでいた。
結局エメリヤーエンコ兄弟は二人とも流血で受難の日だったか。
(2004.0815)
「PRIDE GRANDPRIX 2004 FINAL ROUND」
2004(平成16)年8月15日 さいたまスーパーアリーナ
観衆4万7629人(超満員札止め、 さいたまSA史上最高)
1.1R10分、2,3R5分
○中村和裕(判定3-0)ムリーロ・ブスタマンチ●
2.PRIDE GP 準決勝戦2R制(1R10分、2R5分)
○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(判定3-0)セルゲイ・ハリトーノフ●
3.PRIDE GP 準決勝戦2R制(1R10分、2R5分)
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(腕ひしぎ逆十字固め、1R0:54)小川直也●
4.PRIDE GP リザーブマッチ2R制(1R10分、2R5分)
○ロン・ウォーターマン(V1アームロック、1R7:44)ケビン・ランデルマン●
5.1R10分、2,3R5分
○ミルコ・クロコップ(KO、1R2:09)エメリヤーエンコ・アレキサンダー●
6.1R10分、2,3R5分
○ヴァンダレイ・シウバ(KO、1R2:46)近藤有己●
7.PRIDE GP 決勝戦2R制(1R10分、2R5分)
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(NC、1R3:52)エメリヤーエンコ・ヒョードル
*偶然のバッティングによりヒョードルが負傷、優勝は保留。
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