No.367
ラジオ関東で実況生中継されたブッチャー対イヤウケア戦 昭和53年3月24日



*写真は全て別冊ゴング昭和53年5月号より。

昭和53年、東スポの1面に「ラジオ関東(現:アール・エフ・ラジオ日本)がプロレスの実況中継放送」という意味の記事が載った。
記事によると、3月24日後楽園ホールでのA.T.ブッチャー対キング・イヤウケアのチャンピオン・カーニバル公式戦を実況生中継するとのこと。
おいらは「何でこの試合がチョイスされたのか?」と考えた。
C.カーニバル決勝戦の馬場の試合、とかではなくて場外乱闘必至のヒール同士のシングルマッチ。
グラウンドレスリングのラジオ的描写より、派手な場外乱闘の方がラジオでの実況向き、と関係者が考えたか。
当日は当然ラジオ関東を聴いてみる。
ブッチャーの入場曲「吹けよ風呼べよ嵐」が聞こえてくる。
実況放送に聞き入るが、当然場外乱闘になりイヤウケアがブッチャーの凶器シューズを脱がして攻撃。
しかしブッチャーが逆転、実況アナウンサーは「ブッチャーの、ニー、ドロップゥー!」
え、え?ニードロップ?ブッチャーのニードロップなんて見たことないぞ。

秘密兵器?しかしすぐ「ああ、プロレス中継に慣れないアナウンサーだからニードロップとエルボードロップを間違えたんだな」と好意的に解釈。
実況アナはミスに気づかず「ニードロップ」を連呼。結局何も知らないで聴いてると
「ブッチャーがニードロップでフォール勝ち」って受け取れてしまう。
下のゴングの写真を見れば一目瞭然。凶器シューズを脱がされているブッチャーもばっちり。
白のハイソックスのブッチャーが何だか可愛い(笑)。



何だか試験的に放送されたような感じでこの日のラジオ放送はこの試合のみ、これ1回きり、その後は実現していないと思う。
評判がよくてスポンサーもついていれば第2回があったのかも知れないが、
どう考えても「ブッチャーのニードロップ」は致命的だと思いました。


◎1978(昭和53)年3月24日・全日本プロレス後楽園ホール
第6回チャンピオン・カーニバル公式戦30分1本勝負

○A.T.ブッチャー(体固め、7:52)K.イヤウケア●
エルボードロップ!

カセットテープに録音したんだけど、残念ながら行方不明で発見できませんでした。
(08.1220)

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