No.27 剛竜馬

(S31〜、国際→フリー→新日本→フリー→パイオニア戦志→・・・)


↑別冊ゴング昭和54年11月号より
藤波から奪取したWWFジュニアのベルトを巻いた勇姿
    

書こうかどうしようか迷ったんだけど、このタイミングを逃すと剛なんてそう書く機 会もなさそうだから敢えて書きます。批判があったらどうぞ。

藤波とのWWFジュニア戦のネタはこの際忘れましょう。
でも一応さらっておくとまず武道館の初対決は藤波がジャーマンで勝つ。
その後広島でもやったような記憶があるんだけどタイトル奪取した試合との前後関係 が思い出せない。
で大阪で剛がエルボー返しからの逆さ押さえ込みで勝ってタイトル奪取。
リターンマッチがシリーズ最終戦の蔵前国技館。
平日だったけど、行ってきましたよ若き俺は。
剛が王者でベルト巻いてリングに立っている晴れ姿を、見てきましたよ。
・・・って別に剛のファンだったわけじゃない。
お目当ては猪木対ジェットシンのNWF戦。
たしかオイルデスマッチのヴァージョンだったと思う。
で藤波対剛のリターンマッチは藤波がジャパニーズ・レッグロールであっけなくフォ ール勝ち。タイトル奪還に成功。
なんか剛ってこの日のセレモニーで国家吹奏のときに立ってるときも体がカチカチの
印象でどうもカッコ良くなかった。

ハンセン対アンドレの田コロのとき新日側のセコンドにいて、国際軍団の浜口に因縁 吹っかけられてた。
その後の蔵前大会で浜口とシングルマッチが組まれ、あっけなく 負けてた。

やっぱり「パイオニア戦志」じゃない?
見に行きました旗揚げ戦、後楽園。89年4月。

パイオニア戦志は剛、高杉、菅原の三人しかいないから旗揚げ戦は2試合。
やることないからってまずはじめたのが練習生によるリング上での公開練習。
えんえんとスクワットやってんだ、これが。
つまらないことこの上ない。
そのあとリング上で観客参加の腕相撲大会をおっぱじめた。
別冊宝島222「平成プロレス名勝負!」で岩見吉朗氏が以下のように書いている。
「これにはあきれるとともに、怒りが沸いた。記念すべき旗揚げ戦のリングに、
プロレスラーより先に素人を上げてしまったのだから」
俺はそこまではおもわなかったけど(だってこれから出る奴らにしてもそんなに芸も ってるとは思えなかったし)
まあ岩見氏のいってることは間違ってない、興行のレベ ルの低さを感じただけだった。

で第一試合が高杉対菅原なんだけどいきなりリングアナのコールが
「本日のセミファイナルー!」
なんですよ!そりゃーあんた、2試合しかないけど最後から2つ目の試合だから間違 っちゃあいないかもしれませんよ、
でも旗揚げ戦ってことも考えたらここは素直に第 一試合、だと思うけどなあ。
このコールでものすごくしらけた。
「第一試合セミファイナル」どっちが勝ったかも覚えちゃいない。

でメインは剛対当時フリーだったFMW旗揚げ前の大仁田。
大仁田いきなりのイス攻撃など場外でのラフ殺法、両者流血。
しかし最後はリング上で剛のアキレス腱固めが決まりレフェリーストップで剛の勝 ち。
「まあ、こんなもんだろ」ぐらいの感想しかなかった。

ところがパイオニア戦志は翌年90年にも興行を行った。
FMW旗揚げ戦で名前を売った空手家青柳政司が参戦。
名古屋(だったと思う)でのタッグマッチ剛、高杉対青柳、松永は空手組の勝ち(だっ たと思う)。
で後楽園でタッグの再戦が行われるはずだったのだが、松永が足を負傷、松葉杖で出 てきた。

パイオニア戦志第2弾は平日ですぜ。
それでも俺当日券で行っちゃった。体あいたし。
会場に入ったらもう試合始まってて、米村天心が出てた。
下が黒い道着みたいなはきものだった。
それはともかく俺の席の前に座っていたスーツ姿、髪を短く刈った大男。
「むう・・・」
その男は、まごうことなきアニマル浜口その人だった。

空手対プロレスのタッグマッチは松永(いちおう断っておくと、のちのデスマッチ 王)の負傷により中止。
松葉杖ついてリングサイドまで来た松永が弱々しい印象だった。
リングに上がった剛がマイクを取って何やらアピール。
もごもごしてて、よく聞こえませーん!
どうやら青柳と剛の異種格闘技戦3分10回戦に変更された模様。
でいきなり第一ラウンドが始まる。
第一ラウンド終了後のインターバルのあいだの静寂の中、お客の誰かが大きい声で
「ルール説明してくれないかな」
自分笑いました。なんだかすべてがいきあたりばったりって感じで。
2ラウンドになると場外乱闘。
ここで自分後楽園ではじめてみた珍現象が。
ひな壇の後ろの控え室とつながる通路で剛と青柳の乱闘が始まったのだが、
それを見ようとしたひな壇の客があまりひな壇の片側に寄っちゃったもんだから
客の重みで、
ひ な 壇 が 傾 い た !
自分は反対側だったので事無きを得たが、下手したら事故につながったんじゃあなか ろうか。
それはともかく試合は3ラウンドあたりで流血して両者リングアウトかなんかになっ て終了した。
流血はしていたものの、あ〜疲れた、みたいな感じで帰ろうとする剛・・・。
なんだ、またしょうもなく終わったか・・・。

そう思っていたら!
俺の前に座っていたアニマル浜口が動いた!
控え室に帰ろうとしている剛を捕まえた、髪の毛をつかんで引きずりまわした!
剛四つんばいでなされるがまま!
浜口が剛をリングに上げた。今度は反対側、青柳の襟首つかんで連れてきた!
浜口、試合続行を両者に命じた!
試合が続行された!
蹴りまくる青柳!剛もパンチを出す!
剛が突進!ラリアート!
青柳も腕を伸ばす!ラリアートの相打ち!
か、空手家のラリアート?
それはともかく、両者ダウン!
10カウントが数えられ両者KO!
とりあえず客も浜口も納得したよう。
浜口にしてみれば消化不良のメインエベントに客も納得がいかなかったのだろうと考え
かつ余力を見せて引き分けている剛と青柳に愛のムチを放ったつもりだったのかも しれない。

しかし最終的には浜口が一番目立ってしまった。
なんたる皮肉。
その後パイオニア戦志の興行が行われたかは覚えていない・・・。

このあと新日本の「超実力派宣言」での対長州、佐々木のタッグマッチや
「夢の掛け橋」での宇宙パワー戦(ショア!を10回以上やってて閉口)なども見ましたが・・・
割 愛します。

別に今回犯罪を犯した剛竜馬をからかうつもりで書いたのではありませんので念のため。
そう受け取った方がいたら済みません。
過去物故者が出たときなどもそうでした があくまで話題のレスラーに対する自分の想い出を書いているものですから。

(新演撃カフェ 2003/01/18 【2833】 、【2835】 )

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