No.34
ルー・テーズ(追悼)

(1916〜02)

プロカフェで誰かも書いていたけど、力道山との試合はその昔の日本テ レビの特番で見た。当然モノクロ映像。
上半身をロープの外に出してレ フェリーを反対側に誘うんだ、自分の腰のほうを指差して。
「こっちこっちこっち」てな感じで。でレフェリーが反対側にいた時、 対戦相手にエルボーをかます。ひじを曲げて、両手をパチーンと打つ。と
反動でひじが勢い良く飛んでいって相手の顔面直撃。
それみてうまいなあ、と思った。

「世界最強タッグ戦」ではグラウンドで坂口を圧倒。
坂口何も出来ないマ グロ状態。
ひじを坂口のあごのあたりに当てて一気に体勢を返すシーン はあまりに一方的的なので笑いさえ出る。
その前後にSTF爆発。今蝶野が やるようなフェースロック式ではなく、ひじを相手の頬骨に入れて押し 込むスタイルのため坂口かなり痛そう。

「猪木-ゴッチ戦」ではレフェリーだった。実力派同士の試合なのに変な 決着が多かったような気がする。
週プロの別冊に出てるけどなんか今に して思えば第5戦は猪木とゴッチとテーズの3WAYみたいな試合だった。

猪木とのNWF戦ではいきなりのバックドロップ炸裂。
そのあとルー・テー ズ・クラッチ、とでもいうのか腹の上に乗って手四つの状態で押さえ込 む体勢。
後年ジャンボ鶴田がやっていた。
で確か猪木はブリッジで逃れ る。最後は猪木が勝つ。

末期の国際プロレスに来日した時はエキジビジョンマッチとレフェリー やっていた。
寺西勇とのエキジビジョンでは途中から腕のとり方とか教 えたりして「テーズ教室」化していたのに時間切れ寸前にバックドロッ プ炸裂!で寺西伸びちゃう。けっこう不意打ち気味。
レフェリーやったときは解説者が「テーズのカウントは独特ですねえ、 ルー・テーズ・カウントとでも言うんでしょうか」なんていってた。
これ説明すると普通のレフェリーはフォールの体勢になると選手の肩側 に行って肩がマットについているか覗き込んでから、「ワン」とカウン トするわけ。
ところがテーズは覗き込まずにいきなり「ワン」ってカウ ント始める。
タイミングが早いんだよな。で選手面食らう。でもテーズ だから文句言えない(笑)。
このシリーズ最終戦(?)ではテーズ、ニック対木村、草津の豪華タッ グマッチが実現!引き分けでした。

以上は全部テレビで見ました、でUインターに立会人で来た時等は縁が なかったのか見れませんでした。生テーズ見た記憶ありませんでした。

でも一度だけ生のルー・テーズを見ることが出来たことがありました。
それは「夢の掛け橋」。
東京ドーム地下でサイン本売り場にいらっしゃる鉄人を目撃しました。
もう80歳に近かったと思うが、血色のいいお顔でいらっしゃいました よ。
思わず拝んでしまった…。

以上が自分のテーズの思い出。
本家(註1)も言ってるがテーズこそミスター・プロレスにふさわしい人物だと 思う。
ギミックとしても現代の試合のネタは流血戦、デスマッチ系を除けばお およそテーズが開発しているのではないか。
世界王者の反則防衛、プロ ボクサーとの異種格闘技戦・・・。それでいてシュートにも強かったと いうことで。
さようなら鉄人、安らかに…。

(旧演撃カフェ 2002/04/30  1145)

(註1)当時の演撃カフェ常連。

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