No.125
オックス・ベイカー
↑ゴング別冊50年10月号より
オックス・ベイカー、昔国際プロレスに来た時、テレビで見たなあ・・・。
当時の国際のチャンピオンはラッシャー木村だった。
木村は今のようなマイク・パフォーマンスが売り物のギャグ系の選手ではなくて、口数が少ないブルファイターだった。
そして何より「金網デスマッチ」の名手だった。
その木村にベイカーは挑戦したのだが、前哨戦のTV中継で突如ベイカーがリングサイドに登場した。
ベイカーはリング・コスチュームのまんまのスタイルで
片方の手には足に包帯を巻いた木村が車椅子に乗ったコラージュが張られたプラカード。
もう一方の手には大きな肉の塊を持っていた。
その肉の塊にベイカーは喰らいつき、肉を噛み千切る、吐き散らかす。なかなかのパフォーマンスだった。
・・・試合はたいしたことはなかった。木村との「デスマッチ三番勝負」は
第1戦が金網デスマッチ、だったと思う。IWA世界ヘビー級戦で木村の勝ち。
第2戦はノンタイトルのチェーンデスマッチ、
両者ノックダウンからほんのちょっとの立ち上がるタイミングの差でベイカーの勝ち。
第3戦はテレビ見逃したがテキサスデスマッチでタイトル戦、木村の勝ちだった。
それ以外だと別の時の来日でアレックス・スミルノフと、
木村のタイトルに対する「挑戦者決定戦」をチェーンデスマッチ45分1本勝負でやったのをテレビで見た。
ベイカーは確か左利きだったのか右腕にチェーンをしていたような記憶がある。試合はベイカーの負け。
あと新日のタッグ・リーグ戦に来て、猪木とTVマッチのメインエベントのスペシャルシングルマッチ。
延髄斬りで2分台でフォール負け。
それ以前に全日で馬場のPWFに挑戦したらしいが(0-2で負け)それは見ていない。
しかし馬場や猪木に完敗するベイカーをシリーズの目玉にしなければならない当時の国際の台所事情ということを考えると、
実に複雑な気分になる。
後年ジャッキー・チェン主演の映画「バトルクリーク・ブロー」でちょっと見かけた。
もっともかたき役のメインは同じプロレスラーのハードボイルド・ハガティで、ベイカーの影は薄かった。
(2002・0302 旧演撃カフェ第12章【578】に発表した文章を元に構成 )
*ベイカーは2004年3月時点においてフィラデルフィアでWORLD−1という団体の代表をやっているそう。
(情報提供ザ・ライスボール、2004・0324)
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