「ニンジャ・アサシン」相変わらず海外映画で曲解されてる日本。

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＜あらすじ＞孤児だった子供は
役小角が率い千年以上も続く殺人請負集団「九つの一族」の一員となり、
雷蔵と命名され他の子供たちとともに殺し屋になるための訓練を受ける。
成長した雷蔵は一流の殺し屋となるが、
一族の「相手に止めをさせないものは制裁」「脱出者には死を」の掟のため
世話になっていた娘・霧子が顔を傷つけられ、脱出するも捕まって殺されたことにショックを受ける。
そして遂に小角の顔に傷を負わせ戦闘の末一族から抜け、追われる立場となる。
一方、ドイツ在住の科学捜査官・美しい黒人女性のミカは
各国の要人が暗殺されるごとに金100ポンド相当の大金が動いてることに気づき
殺人請負集団の存在を確認し調査を行うが、
ふとしたことから雷蔵と遭遇し、行動を共にする。

7月17日、浅草で見る。
「マトリックス」に参加した人たちが作っているそうで
そういえば戦闘シーンとかちょっと似てるかも。
「九つの一族」は殺す相手に黒い砂の入った封筒を送り、その直後に殺す。
オープニングは大阪のマフィアたち（といっても日本人俳優はいなさそう）がアジトで
たっぷりのスプラッターで血の海の中惨殺されてゆく。

ここで大阪のマフィアのボス(意外と若い）に刺青施してる老人の彫師が登場して
マフィアのボスは｢痛てえ！」とか彫師に文句をつけるんだけど
刺青痛いのは当たり前だろ、って思う、おいらは体験したことありませんが。

んでその彫師は黒い砂の入った封筒を見て震え上がり、
50数年前に遭遇した出来事を話して聞かせる。
彫師はニンジャに胸を刺されたが、
彼は心臓が右にある特異体質だったので生き残れた、という。
でも今回は彫師も殺される。

その後はミカとライアンによる殺人請負集団の調査、
それを利用とするCIA？などの諜報機関の暗躍、
そこにアパートの自室で黙々とトレーニングする雷蔵のシーンと
幼い日の鍛錬の日々、役小角の殺し屋を育てるための非常に徹する教育などのシーンが挿入される前半。

後半は雷蔵＆ミカ、役小角の一族、ライアンらの特殊部隊の三つ巴。
ニンジャ達が闇にまぎれて特殊部隊を攻撃するシーンは「プレデタ―2」みたいな感じ。
ただフラッシュバックが多くて、よくわからない印象。

怪我をした雷蔵は一族の住家に連行され、役小角と再び会う。
役小角は大勢の一族が見ている中、雷蔵を処刑しようとするが、
間一髪、特殊部隊が装甲車などの重装備で攻撃開始。
マシンガン、バズーカなどの圧倒的火力の前にはニンジャ集団もひとたまりもなく。

雷蔵は兄弟子の武と逢いまみえるがこれを突破。
この、雷蔵対武のシーンは、終始火花が舞い散る部屋で戦うという独特の映像美が見られる。
最後は雷蔵対役小角。乱入したミカの胸を突く小角。

しかしラスト、ミカは死なない。
なぜなら「心臓が右にある特異体質だったから」。
最初の彫師につながるラストだが、必然性に欠ける。
彫師がミカの祖父だった、とかそういう遺伝による形質だった、というなら話はつながるが。
なにしろ彫師は東洋系モンゴリアンだけど、ミカはアフリカ系の黒い肌。
作品としては小品。オープニングのスプラッタの後は調査や演武が続いて中だるみ。
アクションシーンも前述の雷蔵対武のシーン以外特別感銘を受けるようなものはなかった。

そもそも実在の忍者ってのは諜報活動に従事していたはずで、
おおっぴらな戦闘とか派手な暗殺などは小説などの後付けだったのでは？
暗殺も「毒殺」とかで、手裏剣で殺すとかではなかったんじゃなあいかなあ・・・
でもまあウィキには諜報活動のほかに「破壊活動」「暗殺」などと書いてありましたね。

それから役小角(えんのおづぬ＝役の行者【えんのぎょうじゃ】)は修験者とか呪術者であって
忍者の頭目ではないんじゃないか？
ここはやっぱり服部とか風魔とか飛び加藤にするべきではなかったんじゃないかなあ・・・。
ってかまあアメリカの人にはどうでもいいことなんだろうかなあ・・・。

それから霧子役の東洋人女性が名前わかんないけど
笑顔がよかった。

主演のRainは韓国のシンガー。韓流スターはおいら全然知識がないので知りませんでした。
「ピ」は誤植ではなくて本当にそういう発音の芸名らしい。
詳しくはウィキなどでお調べくださいませ。

（10.0718）

2009年アメリカ
原題：Ninja Assassin
監督：ジェイムズ・マクティーグ
製作総指揮：トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、スティーブ・リチャーズ
製作：ジョエル・シルバー、アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー、グラント・ヒル
脚本：マシュー・サンド、J.マイケル・ストラジンスキー
音楽：イラン・エシュケリ

出演：配役
Rain(ピ)：雷蔵（元役小角一族の殺し屋）
ナオミ・ハリス：ミカ・コレッティ（科学捜査官）
ベン・マイルズ：ライアン・マスロー（捜査官）
ショー・コスギ：役小角(えんのおづぬ＝殺し屋集団の頭領)
リック・ユーン：武(雷蔵の兄弟子)

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