「映画 妖怪人間べム」劇場版であの3人が帰ってきた。

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2012年「映画 妖怪人間べム」製作委員会
監督:狩山俊輔
脚本:西田征史
音楽:サキタハヂメ
原作:アサツー ディ・ケイ

出演:配役
亀梨和也:ベム
杏:ベラ
鈴木福:ベロ
柄本明(特別出演):名前の無い男/緒方博士
石橋杏奈:緒方小春
堀ちえみ:夏目菜穂子
広田レオナ:町村日出美(緒方家の家政婦)
あがた森魚:緒方浩靖
北村一輝:夏目章規
中村橋之助:加賀美正輝(製薬会社社長)
筒井道隆:上野達彦(製薬会社社員)
観月ありさ:上野小百合(達彦の妻、元製薬会社研究員)

<あらすじ>「名前の無い男」と決着をつけたべムたちは再びあてのない放浪を続けていた。
かつて誘拐犯から子供を助けたことのある街にたどり着いた3人だったが
ふとしたことから「名前の無い男」の残した「人間に戻るための秘密」を発見する。
しかしそれは山で孤独に暮らし異様な植物の能力を持つ謎の女との出会いを呼び
さらには街の製薬会社の闇の部分が明らかになってゆく。

祝・劇場版完成
オリジナルのアニメ版は子供の頃リアルタイムで見ていて(すごくこわかった)、
一昨年のドラマもまあ土曜日だったということもあって全部見ました(見逃した回は有料視聴で補完しました)。
それで待望の劇場版です。13年1月2日、西新井で見ました。

実写ドラマ版の後日譚というストーリーで、
ドラマ版の作品世界をそのまま持ってきた出来になっているので違和感は全然ありません。
BGMもあの懐かしい曲が聴けます。
オープニングの「それは・・・いつ生まれたのか誰も知らない」あのナレーションも主題歌も健在、
主題歌のバックのあのPOPなアートは新しくなってましたが違和感はありません。

相変わらず3人の関係はいいです。べムはより台詞が少なくなり、それがむしろ一言一言の意味が強く出て
存在が重厚になった感じがします。コスチュームにちょっと赤が入ってますが、前はなかったような。
ベラは無敵の男っぷり(?)ですが、べロに対して優しさを見せる場面などはホロっときます。
べロはやっぱり可愛いですね。

柄本明の「名前の無い男」はドラマの最終回でべムとの決着戦で倒されたはずなのに
べムがみる幻?みたいな感じで登場してメッセージでべムを苦しめる。
緒方博士が鏡の中に見える状態から、画面がその鏡の中に入って
演劇の舞台的のような雰囲気で過去と現在を絡ませて見せる演出

幻想的だけど緊迫感があってとてもよかったと思います。人間体と妖怪体のべムが同一画面に登場。

べムたちが夏目・緒方家の皆さんと再開するシーンはちょっと軽くて、
ドラマの最後に妖怪体を目撃してから初めて会ったのに
その辺のわだかまりみたいなものが全然ない。
べムたちにも「妖怪の姿、見られちゃったのに、大丈夫かな・・・?」みたいな様子が出ない。
そういうところははしょられたのかも知れませんが・・・。

まあ、夏目・緒方家の皆さんの登場はメガネのおじいちゃんが
悪のエキスと小百合の関係について推測する部分(つまり結末の説明)がメインで
あとはほぼ「懐かしいレギュラーが顔を揃えた」的な感じです。
小春役の石橋杏奈は大人の女性に成長しちゃいましたねー。
ドラマの時のちょっと困ったような反り方の眉毛と、ぷりっぷりした健康的な頬が感じ変わっちゃってました。
小春とベラの久しぶりの会話ももう少し楽しみたかったです。

「月をバックにジャンプする」ドラマでの名シーンも再現されましたね。おおっ!と思いました。

北村一輝の夏目刑事はいつものように笑わせてくれます。
小百合の旦那を観察しているシーンで隠れてる場面など・・・。一人だけ飛ぶマネだけ・・・。
べロが、仲良くなった小百合の娘に「一緒に年取ろうね」みたいなこと言われて困るシーンなどは
相変わらず妖怪人間の悲哀(年を取らないからべロはいつまでたっても子供のまま)が出ていて切ないです。

映画で戦う相手は、ドラマのように「名前の無い男」の緑ドロドロによって悪の意識を強調された人間たちではなく、
「名前の無い男」が残した遺産とでもいうべき植物の作用で妖怪化した女性・小百合。
なのでべムたちも苦戦する場面があります。
小百合役の観月ありさの妖怪メーキャップも見どころ。眼の色が片方違うのはカラーコンタクトなどでしょうか。

クライマックスの、小百合が巨大化した植物妖怪との対決は映画版ならではのスケールの大きさでした。
ただ小百合が意識がない?のか目をつぶったままで、では誰がべムらと闘っているのか?
「名前の無い男」の分裂した意識?とその部分の敵の位置づけが希薄だったのが残念。
悪の意識で動かされている意識のある小百合でもよかったと思います。
べムの杖で悪の要素を吸収するという展開は説得力あります。ですがそのために小百合は・・・。

運動会のシーンで小百合がひそかに娘見てるシーンで、客席の子連れで来ていたお母さんが泣いてましたよ。マジで。
観月ありさのお母さん役は母性が出てて、それから殺意との葛藤などとてもいい演技でした。
お母さんじゃなくても泣いちゃう人がいるんじゃないかと思います。
大変面白く見れました。期待していてよかった!

これで本当に完結らしいけど、できることならまた会いたい、妖怪人間!

(13.0103)

ドラマ版の各回の感想はブログのこの辺 に書いたので興味のある方はさがして読んでみて下さい。



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