「ダークナイト・ライジング」壮大に終わる三部作完結編。

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2012年アメリカ・イギリス
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー

出演:配役
クリスチャン・ベール:ブルース・ウェイン/バットマン
マイケル・ケイン:アルフレッド(執事)
ゲイリー・オールドマン:ゴードン本部長
アン・ハサウェイ:セリーナ・カイル/キャットウーマン
トム・ハーディ:べイン
マリオン・コティヤール:ミランダ
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット:ジョン・ブレイク刑事
モーガン・フリーマン:フォックス(ウェイン社社長)

<あらすじ>ジョーカー事件、ハービー・デント死亡から8年後のゴッサム・シティ。
B.ウェイン(=バットマン)は心身とも傷ついて引きこもりの生活をしていた。
しかしゴッサム・シティに新たなる敵・べインが出現。
バットマンはべインに敗れ、異国の竪穴式の牢獄に入れられる。
そこはかつてべインが投獄されていたところであったが、
囚人に「子供が一人、出ていったことがある」と聞かされたウェインは
体を鍛え直して牢獄を脱出し、再度べインに挑む。

'12年8月12日、TOHOシネマズ西新井で見る。
「ダークナイト」の続編、三部作完結編です。

狡猾な作戦と肉体的パワーでバットマンを追い詰めるべインはなかなかのキャラクターです。
旧映画版ではシュワルツェネッガーのMr.フリーズとユマ・サーマンのポイズン・アイビーの影に隠れた筋肉キャラ
(無名のプロレスラー、ジープ・スウェンソンが顔を出さずに演じた)でしたが
肉体派+まさかの頭脳的攻撃もあるキャラに昇格!
下水道の秘密基地でバットマンとべインが戦うシーンはライティングが工夫されていて迫力あります。

また、時にはバットマンの敵、ある時は味方という立ち回りでキャット・ウーマンが登場。
回し蹴りの足の上げ方は高いけど(でもハイヒールなんだよね)コスの耳がちょっと小さい。意図的にか?
あと素顔だけどスケアクロウだった人が出ますね。

ゴッサム・シティはべイン一味に占拠され、戒厳令が敷かれる。
市街戦みたいなスケール感の大きさは魅力ある。

ラスト近くのどんでん返しはすごいと思います。
味方だと思っていたある人が宿敵の一族でした。
でもここでべインの悲しみが語られ、彼は涙を見せる。
これは必然だと思うけど、べインもやはり人の子であり、
愛を知る男だったということ。
つまりべインも究極の悪ではなかったということ・・・。

自己を犠牲にしてまでして街を守ろうとするバットマンには
むしろ悲劇性を感じます。
引退した執事のアルフレッドがウェインの幸福そうな幻を見るシーンは悲しいけどいい出来です。
ウェインには両親が殺されて以来、真の休息、幸福は訪れなかったのでしょう。
ウェインで括るストーリーの結末は悲しみで終わります。
ところが全体のストーリーでは少し続きがある。ジョン・ブレイク刑事のストーリー。

作中かなりの部分でブレイク刑事が活躍する。
バットマンがいない間、バットマンの代わりになるような動きで。
彼がそういう役であるのはうすうす感じられる展開ではありましたが(ロビンとしての存在)
最後に青い花を摘んでいくシーンはどうか?あの軍団が未だ健在であるという確証はない。
それに彼はその情報をどこから仕入れたのか?
一番自然なのがその話がウェインからアルフレッドに伝わっていて、アルフレッドから彼に伝わったもの、だと考える。

3部作を全て見ると監督の「人間の正義と悪、力」という深遠なテーマを感じる。
アメコミヒーローでこれらのテーマを語ろうとした監督の力量は並々ならぬものではないかと思う。

(12.1007)


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