「トータル・リコール(2012年版)」迫りくる恐怖の鬼嫁。

トータル・リコール (ディック短篇傑作選)

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2012年アメリカ
原作:フィリップ・K・ディック 『追憶売ります』
監督:レン・ワイズマン
脚本:マーク・ボンバック、カート・ウィマー
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ

出演:配役
コリン・ファレル:ダグラス・クエイド / ハウザー
ジェシカ・ビール:メリーナ(レジスタンスの女)
ケイト・ベッキンセール:ローリー(ダグラスの妻?)
ブライアン・クランストン:コーヘイゲン(ブリテン連邦代表)
ビル・ナイ:マサイアス(レジスタンスのリーダー)
ジョン・チョー:マクレーン(リコール社)

<あらすじ>近未来の地球、大規模な戦争の後人類は
富裕層が住むブリテン連邦と貧困層が住むコロニーという2つの地域で生存していた。
コロニーからの労働者は「フォール」という巨大地下エレベーターにより地球の地下を横断して通勤していた。
追手に追われる夢を見る労働者のダグラス・クエイドは気まぐれで記憶を得るリコール社を尋ねるが
そこで警官隊と乱闘となりクエイドは脱出。
家に帰ると妻のローリーは「記憶を失ったクエイドの監視役」と言い出して彼を殺そうとする。
ブリテン連邦に侵入したクエイドにメリーナと言うレジスタンスの女が接近するが彼女は夢に出てきた女だった・・・。

'12年8月12日、丸の内ルーブルで見る。
かつてポール・ヴァーホーヴェン監督、A・シュワルツェネッガー主演で映像化された作品のリメイクです。
原作はF.ディックのSF短編小説「追憶売ります」だが、
今回の作品は小説のリメイクと言うよりそのシュワルツェネッガー版のリメイクという印象が強い。
ちなみに今回は火星とは全く関係ありません。「ジョン・カーター」が映画化されたから重複を避けたのでしょうか?
でも原作も火星には行かないのですが「外宇宙からの侵略」を連想させるラストが用意されていて、
そういう意味では今回の作品は(原作もストーリーが地球から出ることはないのだけれど)
ハナシが全て地球内で完結していて小じんまりしてるかも知れません。

今回の2012年版はオープニングがばしゃばしゃの雨、傘、雑踏、ネオンサイン、漢字と
同じディック作品の映画化である「ブレードランナー」をほうふつとさせるシーンが序盤連発。

ただこの映画のシーンは「ブレードランナー」での
無国籍的ではあるもののやや日本寄りだった風景と違い(「強力わかもと」の芸者とか)
どちらかと言えば中国的。ここでも実社会の中国のパワーが席巻しているのかと感じました。
そういえばリコール社の社員マクレーン役も韓国の俳優だったし、
この映画は何らかの理由で意図的にアジア的要素を取り入れながらも日本色を消しているのかもしれません。

作中では元妻ローリーが終始クエイドを追い続ける展開が続きます。
ローリーが振り切られないで追い続けるシーンは何だかターミネーターのようです。
と言うより落ちたところ着地を両手両足で踏ん張るシーンとか、
あの取り憑かれたような形相とか見ると何だか機械と言うよりは妖怪の類に見えます。
相当怖いです。最後の最後まで気が抜けません。

最後の「フォール」大破壊は仰々しくもスペクタクルなシーンで
これだけの破壊シーンで締めれば大抵のお客さんは納得がいくのではないかと思います。

【あのシーンが再び!】

シュワルツェネッガー版でも見られたシーンが復活します。

1.おっぱいが3つある女が出ます。


2.検閲所で太ったおばさんが「滞在は?」って聞かれて「ツー・ウィークス(2週間)」って答えるシーンがあるんです!
シュワルツェネッガー版ではあれはシュワルツェネッガーの変装だったですが。

(12.0826)


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