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'14年1月3日、新宿で見る。
男女交際に不器用な女性、フランチェス子(あだ名?)の女性器に人面瘡が出来てしまったことから起こる次々の騒動。
「なんにもない、なんにもない、まったくなんにもない・・・」
聞いたことのある歌をフランチェス子が口ずさんでいるんですが
これはアニメ「はじめ人間ギャートルズ」のエンディング曲の一節ですね。
一人暮らし(まあ人面瘡もいるけど)なのにやたら広く部屋数も多い借家に住んでいて
適当に家具もあるんだけど何かだだっ広くて薄寒そうな彼女の家にぴったりするBGMです。
彼女はモデル事務所?に所属して仕事していたようだが揉め事があって辞め、
海岸でごみを拾っている。それが仕事なのかどうかはわからない。
その後はラブホテルまがいに部屋を貸したり、恋人あっせんなどを始めるが、
それも仕事としてやってるのかどうかわからない。
お金(報酬)をもらうシーンがないからです。
この辺生活感あるシーンはあるのだけれどそれが収入に結び付いているのかどうか、
見ている観客に主題とは別の方向の余計な関心を持たせてしまうと思う。
フランチェス子は「古賀さん」と名付けた人面瘡と共同生活を送る。
人面瘡はフランチェス子を「お前はだめな女だ」と罵倒するが時々相談に乗るような話し方をする。
フランチェス子自身は右手が男に触れるとその触れた男がイ○ポになってしまうという
不必要な特殊能力を持ってしまい、ますます男日照りに。
だがフランチェス子は
だんだんと人面瘡に愛着を持ち、なんと「結婚しよう」とまでもちかける。
その時、人面瘡は消えてしまい・・・。
岩佐真悠子演じるフランチェス子が人面瘡と語るシーンは
自分の股を、体を前に曲げて覗いたり、手鏡で写しながら見たりしているが
ここはそこはかなエロを見せるためにいろいろバリエーションがあったらよかったと思うのだが。
例えば姿見のような大きな鏡でスカートまくってパンティーおろして
自分の股越しに人面瘡を鏡で見るとか。
こんなカットはお尻も半見えになりそうな期待があってけっこういい絵になると思うんですが。
物語中盤、間違えられちゃって初体験した後に、
去って行った相手を思いつめて全裸で野外追いかけるシーンは、
演じる岩佐真悠子自身の気合いと
役柄のフランチェス子の、悩みながらも熱かった気持ちが一体化したようないい感じがして、心奪われましたね。
ただ岩佐真悠子が走るときの手の振り方はあんまり運動系ではないんだな、と思ってはしまいましたが。
でもいいシーンでした。
ストーリー最後は人面瘡がハナシのメインになって
童話の「カエルの王子様」「しあわせの王子様」などが混濁となったような結末。
ということで何だかラストを見ると救済してもらいたかったのは駄目女フランチェス子じゃなくて
逆に人面瘡自身だったのではなかったのかと思う。
でもまあそれはフランチェス子自身が救済されるということにもなったのですがね。
ちょっとエッチなラブコメでした。
(2014.0114)
2013年 日本 「受難」製作委員会
配給:ファントム・フィルム
原作:姫野カオルコ
監督:吉田良子
音楽:大友良英(「あまちゃん」を担当した方だそうです)
出演:配役
岩佐真悠子:フランチェス子
他:伊藤久美子、古舘寛治、淵上泰史
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