「曼陀羅(1971年実相寺昭雄監督作品)」桜井浩子がヌードシーンを披露。

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<あらすじ>モーテルで恋人交換した学生運動家のカップル2組。
彼らはそのモーテルの経営者である真木に導かれるように
山の中自給自足を行うユートピアへ行く。

2014年4月26日、シネマヴェーラ渋谷の「岸田森特集」で見る。
「ウルトラマン」でフジ隊員を演じていた桜井浩子が衝撃のヌード、SEX、強姦シーン。
スレンダーな彼女が強姦されると悲惨な感じが増すような気がする。

真木(岸田森)の手下二人に首輪をかけられ強姦された桜井浩子の康子は
木に首輪の鎖を掛けて首を吊って自殺してしまう。
物語の前半、堕胎を経験する彼女にとっては望まない妊娠への恐怖があったのだろう。
それが「単純再生産」を標榜するユートピアでの「自由な性」に馴染まなかった。

康子の恋人の裕は京都中康子を探すが見つからなかった(先にユートピアから帰っちゃった薄情者なのに)。
裕はユートピアの連中が康子を殺した、と断定してもう一度乗り込む。
そして康子の復讐のためユートピアの破壊を目論み?
神が降臨して悶えるばかりの真木夫人を犯す。
汚されて巫女としての存在を亡くした真木夫人は滝に身投げする。

康子と夫人が死んだ事実は真木にとって大誤算だったのだろう。
「この土地は穢れてしまった。沖の島にまだ私の土地がある」そこでユートピアをやり直す宣言をする。
真木たちは引っ越しの準備を始める。
だが「島の土地」は虚構だったのだろう。真木はユートピアが失敗したことで自ら滅びの道に進む。
真木が笑うシーンでそう感じる。あの笑いは自虐の笑い。

裕が制止するのも聞かず小船で出港した一行は全滅。
真木の死に顔が何と言いますか大サービスと言いますか笑っちゃうぐらいすごい顔です。

学生運動(あるいは革命)、土着の宗教、ユートピア思想、性など盛りだくさんで
内容は濃いのですが
商業的映画としての成功はどうだったのかな、と思います。
長いですが円谷プロ作品出演者が多いという点は楽しめる。

【そのほか】
実相寺作品の特色、
対象を中央に置かず、画面のはじに寄せて小さく撮ったり
対象からカメラを動かして離れて行ったりする。

桜井浩子の康子はユートピア行った時のパンツが派手。

真木の子分たちが祭りの日、土俵で一人ずつ神様との「エア相撲」を披露。

相撲のシーンがありますが岸田森も投網しているシーンで褌姿を披露、肉体美が見れます。

真木のユートピアは「先祖伝来の土地」らしいけど山一つある広大な土地。滝もある。
そんな土地を手放すか?警察の介入が厄介だったのと殺人犯の汚名を着せられることを恐れたのか
あるいは警察が土地に踏み込むことで(夫人たちの死と)二重に穢されると考えたか。

ラスト、裕は真木のモーテルを売却し、東京へ殴りこむための武器の日本刀を購入するが
モーテル売っちゃう権利がどうして裕に?

タイトルは「曼陀羅」であって「曼荼羅」ではないので検索の際はご注意を。

1971年実相寺プロ、日本ATG
監督:実相寺昭雄
脚本:石堂淑朗
美術:池谷仙克
音楽:冬木透

出演:配役
岸田森:真木
田村亮:裕
清水紘治:信一
森秋子:由紀子
桜井浩子:康子
若林美宏:真木夫人
花柳幻舟:君子
原保美:刀剣商

(2014.0429)


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