「アンダルシアの犬」

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1929年フランス(モノクロ・サイレント)
原題:Un chien andalou
監督・製作・編集:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル、サルバドール・ダリ
出演:ピエール・バチェフ、シモーヌ・マルイユ
上映時間:16分

10年以上前、確か新宿伊勢丹の美術館での「ダリ展」でモニターで上映されたのを見た記憶。
ストーリーといったストーリーは殆どなく断片的なショッキング・シーンが連続するモノクロのサイレント映画。
最初の方、刃物で眼球を切るシーンがあって、これはすっごく嫌悪感が噴出する。
ウィキによるとこのシーンは「女性が目を剃刀で切られるシーン」で
ブニュエルは実際の撮影では「死んだ子牛の目を用いた」そう。
・・・ってかこの映画はシュールレアリズム画家のサルバドール・ダリが監督した映画って認識がずっとおいらの脳内を支配していたけど。
実は違ったんですね。
ダリは’66年の映画「ミクロの決死圏」で美術担当をしたとも言われてますが
今回ウィキで確認したところ実際には「ミクロの決死圏」には関与していない様子
(だからといっておいらはウィキの文章を全面引用するつもりはないので一応断っておきます)。
「アンダルシアの犬」のラストは
波打ち際が映ってBGMがリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」で終わる。
リアルタイムで使用されたのなら
S.キューブリックの「2001年宇宙の旅」1968年より約40年使用が早いってことになるんだが。
だからってそれが映画史上すごいってことになるのかどうか。
ちなみにこの曲、R.フレアーが引退した現在は日本ではB.サップの入場曲ってことになるんだけど。
んなことはどうでもいいですよね、はい。
ちなみに映画には「犬」はまったく登場しなかったと記憶しております。

しっかし話は違いますが
ダリは 自分が残した画像のイメージをカラー映像として残すという発想が起きなかったか。
絵画と同じモチーフのブロンズ像を見た覚えはありますが、カラーの映像というのは記憶にない。
垂れるように柔らかい時計体に引き出しのある人物松葉杖群がる蟻燃えるキリン分割された聖母・・・。
これらを当時の技術(おそらくダイナメーションかアニメーションになるだろうが)で遺すという閃きがあれば
彼の作品世界もより奥深いものになっていたかも知れない。

(08.0710)

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参考:ウィキペディア
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