愛憎は表裏一体。
「フランケンシュタイン(R・デ・ニーロ主演版)」

フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))

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1994年アメリカ
監督:ケネス・ブラナー
製作:フランシス・フォード・コッポラ
音楽:パトリック・ドイル
原作:メアリー・シェリー
出演:R・デ・ニーロ、ケネス・ブラナー、ヘレナ・ボナム・カーター
<あらすじ>母の死をきっかけに生命についての研究を始めたビクター・フランケンシュタイン博士。
不慮の事故で命を落とした恩師が研究していた記録を元に人造人間を創造する。
だが逃亡した人造人間は容貌の醜さから世間から迫害され、博士に復讐をするために山を越える。

この最新作はかなり原作に忠実だ。
過去にフランケンシュタインの映画で北極まで到達した映画があったろうか。
しかし新しいアイディアと思われるところも少々あって楽しい。
怪物が雷の電気ではなく電気うなぎからの発電で蘇生する、というのは新しいアイディアだが
そもそも主な生息地が南米アマゾン川である電気うなぎをあの時代に大量に輸入できたのか?という疑問が生じた。
それに電気うなぎは最大2mにもなる大型魚であるが作品の画面では群れているただのうなぎにしか見えなかった。
新しいアイディアといえば中国の針のツボも。
ラストも原作と違うように思う(註1)。
R・デ・ニーロの怪物のメーキャップは画期的なものでリアルさからいくと今回のものが最高かもしれない。
もっともユニバーサル版の四角い扁平な頭に縫い目というデザインは強く定着されたイメージがあるので
それに打ち勝つのは難しいだろうが。

「怪物の花嫁」にされてしまうエリザベス役のヘレナ・ボナム・カーターは
このあとも「ファイト・クラブ」のあばずれや「猿の惑星」の女猿など怪演が多いが真に迫った演技は好感が持てる。
おっぱいも大きいし。

こぼれ話というと、博士役の俳優で作品の監督でもあるケネス・ブラナーと、
怪物役のデ・ニーロではブラナーのほうが背が高いそう。もちろん映像ではそうは見えない。

(註1)メアリー・シェリーの原作を読んだのは大昔で、
本も2003年暮れの我が家の引越しで倉庫の奥の当分見ない本の中にあると思われるので今回確認しなかった。

(1995.0212の日記を元に再構成、2004.0429)



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