「八岐之大蛇の逆襲」平成ガメラ、エヴァの先祖?



1985年
企画・製作:DAICON FILM
監督:赤井孝美
特技監督:樋口真嗣
脚本:赤井孝美、伊藤愛子

出演・配役
高橋香久美:桐原祥子
永山竜叶:田子俊作
米良健一郎:吉川戦車隊長
武田康廣:毛利大佐

ガイナックスのネットショップを見ていたらあら懐かしや、DVD限定発売の告知がありました。
遠い昔、レンタルビデオ屋で見つけて鑑賞。なので記憶だけですがまあDVD発売記念ってことで。

とある地方都市(告知によると監督の故郷・米子だそう)の小山の上から
八岐之大蛇(ヤマタノオロチ)が出現。市街を破壊し防衛隊と対決。

どっかの研究室?の女の子がトカゲ8:カエル2ぐらいの割合の宇宙人たちに誘拐され、
彼らの戦闘兵器である八岐之大蛇のパイロットにさせられて人類側と戦わせられる。

宇宙人たちは平安貴族みたいな服を着ていて流暢な日本語を話す。
ウン千年前にスサノオと対戦して敗れたそう。
「いやー、あれは強かったー(大意)」とか言ってるし。
で次回の対戦の時はハンデをもらったらしく、
地球人側から操縦者を選出してよい、というルールのもとにその女の子が選出された、
そういう話だったと記憶している。
ストーリーは全体にコミカルに進み、殺伐さはまったく感じられない。
宇宙人は割とのんびりしているし、戦車隊も会話がユルい。

後はオロチの都市破壊と戦車隊、戦闘ヘリとの対決。
どっかで読んだ文章だと、セットの多くは紙で作られた(出典不明)らしいが、
あまりチープさは感じられない。
逆に当時はアマチュアなはずなのによくこれだけの大怪獣映画が出来たものだと感心。
下から見上げるような映像は樋口真嗣特技監督ののちの「平成ガメラ」でも見られる構図。

オロチのデザインは八つの首が短くて背中が甲羅みたくなっていて、
木が背中に生えている(地中に埋まっていたから)。
オロチというよりはロボット戦車というか、亀っぽい(平成ガメラ?)。
でもオリジナリティを感じられるデザイン。

でもまあ、宇宙人のセリフが聞き取りにくい。
そういうように処理しているのかも知れないが。
それと中間の戦車隊の進撃するシーンと隊長のしゃべるシーンが長い。
役者さんが素人っぽい。
まあそういうところは流して見ましょう。

最後はオロチは破壊されて、
女の子は宇宙人に開放されて、渚のシーンで終わる、だったかな・・・


この映画の特技監督がのちに「平成ガメラ」「ローレライ」を撮ったり
作った会社がのちに「ガイナックス」になって
「エヴァンゲリオン」を作ったということを踏まえて見ると興味がわくかも。

そういやおいらこの頃って東宝映像の「ミカドロイド」、
飯田譲治(のち「NIGHT HEAD」の監督)の「キクロプス」、
手塚眞(手塚治虫のジュニア)の「妖怪天国」、
そんなビデオ作品をレンタルショップで発見して見ていたなあ。
まあ機会がありましたらそんな話もいずれ・・・。

(10.0814)



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