「花と蛇3(2010年小向美奈子主演作品)」これがわたしの生きる道。

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2010年東映ビデオ
原作:団鬼六
監督:成田裕介
脚本:我妻正義
音楽:石川光
緊縛指導:有末剛

出演:配役
小向美奈子:遠山静子(チェロ演奏者)
本宮泰風:遠山隆義(遠山グループ総帥)
小松崎真理:野島京子(静子の元同級生)
琴乃:平原美佐江(別荘のメイド)
水谷ケイ:折原珠江(別荘のマナー指導)
火野正平:鬼村源一 (=緊縛師・鬼源、別荘の執事・伊沢)


↑劇場のオブジェ。緊縛されている。

2010年9月4日、銀座シネパトスで見る。
団鬼六のSM小説の再映画化。

静子の調教が始まるまでのストーリー進行が遅い(長い)感じがする。
何回も何回も食事のシーンがあって、その都度小向が違う衣装で登場する。
小向ファンには着せ替えのヴァージョンが多くていいのかも知れないが。
調教されるためスタミナつけなきゃならないのか、食事は肉が多いような感じ。

あと夫・遠山隆義の別荘はあれだけ豪華で部屋数も多いのに
風呂だけが湯船は狭いしタイルは汚いしでチープでバランスが悪い(笑)。
あれだけの豪邸なら温泉ホテルぐらいのでかい浴場がありそうなもんだが。

緊縛師・鬼源によって調教が始められるが
やはり今回の見せ場の緊縛(&吊り)のシーンは後述するが独特の美意識。
その他では静子がブルーライトの部屋で全裸で利尿剤飲まされて軟禁されるパート。
一糸まとわぬ小向のヌードがたっぷり鑑賞できる。
ただ前から思ってることだけど小向美奈子って足、短いんじゃないかって体型。
まあそれはともかく、それから突如登場した学生時代の同級生・京子とのレズプレイ貝合わせ。
鬼源によって首輪をつけられその上からコートを着せられ、
焚き火をしているホームレス?労働者?に与えられる。
胸の両乳首に鈴がぶら下げられていて、身動きするとその鈴が鳴りその音でどんどんホームレス?が集まってくる。

静子が花嫁衣装で縛られ、始めて夫・遠山隆義と結ばれるシーンではあえてリアル感を排除し
幻想感のある舞台演出をしている(ステージに蝋燭が飾られているが、歩いた後にも蝋燭がある、とか)。

ラスト近く、静子と鬼源は結託したのか?
調教を終えた静子を遠山に渡せば、自分の役目は終わり。
湖畔にたたずむ鬼源に、静子への未練が感じられる。

ところが遠山は風呂に入りながらワインを飲んでいる間に急死。
結託した鬼源と静子が一服盛った可能性も
鬼源、利尿剤とか使うぐらいだから薬には詳しそうだし
会社は静子が管理するようになり、週末は鬼源が待つ別荘に行き、縛られ吊られる。
静子はセックスより緊縛(&吊り)に自分の悦楽を開眼した様子で映画は終わる。
エンドロールでも様々なヴァージョンで吊られもがく静子が映される。

CGの蛇が何回も登場するがあまり意味はなさそう。
それからラストで静子がカラーコンタクトで序盤鬼源が見せたような「邪(=蛇?の言葉遊び?)」の表情を見せるが
こちらもあまりエロ度は多くなく、
むしろバンパイアみたいなオカルトな雰囲気しか出ず、
表現のベクトルが別の方向へ行ってしまい
それほど必要な演出ではなかったのでは、と思う。

それから今回見て思ったことは、緊縛(&吊り)っていうのは
もはやSMとかを超越した一つの芸術のジャンルとして成立しているのではないかということ。
それは一種生け花のような(静子が生け花を教わるシーンがあるのは象徴的だ)、
あるいは人間オブジェと呼ぶべきか、独特の美意識がそこに息づいている。
動でいて靜。
靜でいて動。
生身の人間を使う、ライブとしてのムーブ(縛る過程)と完成形を「作品」として鑑賞する芸術度。
パンフによると「完成形」には各々命名があって
「技」の名前のようでもあるし(もちろん、生きている人間を逆さに吊るのだから
縛る時縄が緩かったりしたら頭から落ちて大変なことになる。
そういうことで縛り方の熟練度は「技」に違いない)、
「作品」そのものであるようでもあるし興味深い。
だからと言って縄のライブを見に行きたい、とは今のところ思いませんがね。

(2010.0920)


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