伊福部昭 百年紀コンサートシリーズVol.1
20140201すみだトリフォニーホール


↑西川伸司先生によるえらくかっこいいプログラムの表紙。

やるっていう情報を得て急ぎチケットぴあで購入。
前日金曜日貫徹して業務済ませて午前中仮眠して錦糸町へ行く。
会場前から入り口前は人が集まって大賑わい。
席は前から7列目。

ロビーには過去の伊福部作品のLPレコードのジャケットや
ゴジラ映画のポスターなどが展示されていた。

演奏するオーケストラ・トリプティークの皆さんはみんな若い!(感激)
若い方々が伊福部作品に興味を持って演奏するっていうのは未来に向けてうれしい方向であります。

「国鉄」組曲はJRがまだ国鉄と呼ばれて国営だった頃の記録映画、
「国鉄〜21世紀を目指して」1966年学研映画
「つばめを動かす人たち」1954年日映科学
「雪に挑む」1961年日映科学
から構成されたそう(パンフレットの解説による)。

進行役の井上誠さんが解説していたように「自然に対抗する機械の動き、
大きなものが動く(というモチーフ)」といった感じが表現されていて、
序盤では「怪獣総進撃」で月のコントロール装置を破壊するシーンのメロディーが出る。

それから・・・平成メカゴジラのメロディーが出ました。
東映の時代劇「十三人の刺客」での杭打ちのシーンでも使われていましたが
やはりこのメロディーは「機械」あるいは「大きな道具」に共通するメロディーで
その一番アレンジがゴージャスなのが平成メカゴジラだったということなんですね。
あとは後半で「L作戦準備(「サンダ対ガイラ」のメーサー殺獣光線車両の曲)」の後半のメロディーが出ました。

「ゴジラ」組曲はゴジラの曲、フリゲートマーチなどのアレンジが現代風になっていて
必ずしも昭和29年の第1作の再現ということではありませんでしたが
エンディングの曲が女性コーラス付きで豪華で美しかったです。

「海底軍艦」組曲は勇壮な轟天号のライトモチーフはよかったです。
なかなか聞けないムウ帝国の曲などは貴重でした。
ただ轟天号出撃シーンであおる横笛があんまり聞こえなかったのは少し残念。
この後の曲に比べると練れてない感じがしました。

「地球防衛軍」組曲はとてもいい出来でした。
ロボット怪獣・モゲラが登場するシーンの重低音の巨大感、
人気曲「地球防衛軍」マーチはスピード感、迫力。
超兵器・マーカライトファーブが出たときの「必殺」という感じの緊張感。
とてもよく練れていたと思います。

アンコールでは平成の名作「ゴジラvsキングギドラ」から
キングギドラのライトモチーフ、バトルシーンの曲。
「宇宙大戦争」マーチをはさんでゴジラのライトモチーフ。
キングギドラのライトモチーフはドラムがすごい迫力で
キングギドラの暴力性、破壊的、無慈悲という感じが大変よく出ていまして
ボーナス・トラックとしては大変いいものを聞けたという感じ。
ゴジラの曲はもう人気曲ですから大変よく練れていて気持ちよく聞けました。

映画の進行の順番に曲を演奏して
エンディング曲までやって締めるという構成はいいですね。
映画そのものが凝縮されたような感じで楽しめました。

最初の曲「銀嶺の果て」のメインタイトルはのちの「ラドン追撃せよ」のメロディーが聞けるし
「国鉄」では平成メカゴジラのメロディーも聞けたのでお得感たっぷりでした。
それからこのコンサートはCD発売が企画されているそうです。

終わってしまうのが残念なぐらいいいコンサートでした。
涙も出ました。
あんなに涙出るんですね。

(14.0202)

伊福部昭 百年紀コンサートシリーズVol.1
20140201すみだトリフォニーホール

指揮:斎藤一郎
演奏:オーケストラ・トリプティーク
コンサートマスター:長原幸太

1.「銀嶺の果て」より 3つのシーン    

2. 「国鉄」組曲
国鉄/つばめを動かす人たち/雪にいどむ    

3.「ゴジラ」組曲
メインタイトル/大戸島の神楽/大戸島のテーマ/
嵐の大戸島/フリゲートマーチ/ゴジラ東京湾へ/
ゴジラの猛威/決死の放送/ゴジラ迎撃せよ/
帝都の惨状/エンディング

◎(20分休憩)  

4.「海底軍艦」組曲
メインタイトル/ムウの警告/国連会議臨時招集/海底軍艦試運転1/
海底軍艦試運転2/真琴のテーマ1/挺身隊出動/真琴のテーマ2/
海底軍艦出撃1/海底軍艦出撃2/エンディング

5.「地球防衛軍」組曲 
ミステリアン去る/第一次攻防戦/モゲラ出現/調査隊富士へ/
地球防衛会議/アルファ号とベータ号/攻撃準備/ミステリアンの報復/
マーカライトファーブ/避難120km/電子砲猛攻撃/エンディング

◎アンコール
6.組曲「ゴジラvsキングギドラ」
(キングギドラのライトモチーフ〜決闘音楽〜
宇宙大戦争マーチ〜ゴジラのライトモチーフ)

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