矯正治療のQ&A

矯正を始めるのはいつごろから?

子供さんによって歯の生え変わりの時期には違いがありますが、大体のところ以下が目安になります。
ただ、最適な時期を逃さないため、少し早めにご来院ください。

反対咬合の方、唇顎口蓋裂の方
小学校2年生くらい
出っ歯の方
小学校4年生くらい
八重歯、乱杭歯の方
小学校の5,6年生くらい

治療期間はどのくらい?

通院は毎月一回で済みますが、程度の軽い方でも治るまで最低半年から1年はかかります。 なぜこんなに時間がかかるのかといいますと、歯が動くのは歯の周りの細胞が骨を溶かしたり作ったりする働きによるものですから、一ヶ月に歯が動く量はほんのわずかにすぎません。 もう、動いたか動かないかわからないくらいです。 ですから、上下金具をつけて本格的に治療する場合は、歯を動かすのに大体1年から3年ほどかかります。 一般的に、大人より子供さんのほうが細胞の働きが活発なため、早くきれいに治ります。 矯正治療中は歯を動かしているため、歯が少しぐらぐらしますが、矯正治療が終わった後、歯の周りの骨が再生して、歯のぐらぐらがおさまるまで大体2年程度かかります。 歯が固定されるまで、取り外しのできる器具(リテーナー)をはめなくてはなりません。通院は2ヶ月に一度くらいで充分です。

大人になっても矯正はできますか?

できます。ただし、歯周病があまりひどくなってしまうと、矯正中に失われた歯の周りの骨が再生しないため、矯正治療はできません。通常、20代、30代の方はほぼ問題ありませんが、それ以上の年齢のかたは個別にご相談が必要です。

めだたない矯正治療

マウスピースなどの取り外しのできる矯正装置は歯を傾斜させることはできますが歯根を移動させることができませんので、前歯を少し傾ければ済むようなごく限られた簡単な症例にしか効果がありません。 ですから一般的に不正咬合の治療には固定式の装置が使われます。 さて、あまり目立たずに矯正治療を行うのに、透明な金具と歯の裏側につける金具と二つのやり方がありますが、果たしてどちらがいいのでしょうか?
歯の裏側につける矯正装置(舌側矯正装置)が発明されたのが20年以上前、セラミック製の透明で目立たないブラケットが発売されたのはそれより少し後ですが、今ではセラミックブラケットの方が圧倒的に普及しています。 そのわけは、舌側矯正装置は目立たなくていいのですが、治療効果、治療期間、費用、舌の痛み、歯みがきがうまくできないことなど、大変大きな問題を抱えています。 せっかく矯正しても、虫歯や歯周病になっては困りものですね。ですから、舌側矯正は決しておすすめできません。めだたないのがいいという方にはセラミックブラケットをおすすめします。 これなら、目立たず歯みがきも簡単で、費用も金属の器具に比べ少し高いだけです。
ご注意:同じ、めだたない金具でも値段の安いプラスティック製のものがありますが、これは歯が動きにくいため、当院では一切使用しておりません