No.406 全日本プロレス「2010チャンピオンカーニバル」
船木vs諏訪魔、ナチュラルパワーはサブミッションを凌駕するか?武藤不在の全日を担うのはどっちだ?/鈴木みのるvs浜

全日本プロレス「2010チャンピオンカーニバル」
2010年4月4日 東京・後楽園ホール
同行者=千里眼



【第6試合 公式戦・船木vs諏訪魔】
ある意味夢のカード。
見ることのできなかった「ジャンボ鶴田対UWF」の幻想を抱かせる組み合わせ
'90年新日本の東京ドーム
鶴田と木戸がタッグマッチで対戦したことはあるが)。
プロレス永遠の謎
「ナチュラルパワーとサブミッションテクニックはどちらが強いか」の現代版。

試合開始、両者なかなか組まない。
特に船木は打撃を入れたいような構え、案の定ローキック。捕まえたい諏訪魔。
ロープ際詰まると和田レフェリーがブレイクを命じるが、諏訪魔お構いなしに船木を抱えてリフティング、
リング中央に叩きつける。
このまま続行。諏訪魔上になって張り手。
怒った船木が逆に上を取って鈴木との金網戦でも見せたヘッドバット。
さらに張り手連打、掌底攻撃、腕を取っての逆十字。これは諏訪魔がロープブレイク。

スタンドに移行、船木ミドルキック連打。
テイクダウンさせて諏訪魔に変形のクルスフィックホールドのようなサブミッション。



スタンドになって船木ドロップキック。
さらにミドルキック、だが諏訪魔、足をキャッチして腕パンチ。
船木ダウン、諏訪魔、船木の背中にキック。
諏訪魔フェースロック、スタンドで腕パンチ。
両者張り手の応酬。5分経過。船木の張り手強烈な1発が諏訪魔に入る。

諏訪魔、船木にキック、船木場外に落ちる。
諏訪魔、場外で馬乗りパンチ、さらに船木をフェンスに叩きつける。
諏訪魔、フェンスの外に出て西側の雛段に船木を引きずり
「西 WESTの表示板に船木の顔面を叩きつける。



さらに船木が持った椅子を奪った諏訪魔、椅子で船木を一撃!



諏訪魔、リングに戻ってコーナー上からニードロップ、さらに背中へのキック。
張り手合戦、船木のチョップを胸で受ける諏訪魔、お返しのダブルチョップで船木ダウン。
諏訪魔、船木に逆エビ固め、腰を高くして船木の頭を踏みつける、10分経過。ロープブレイク。

諏訪魔ラリアート、ベリートゥベリーの投げ3連発。
船木ソバット、諏訪魔キャッチしてパワースラム。

船木が逆エビ、さらに逆片エビに移行。船木ほどいてストンピング。
諏訪魔コーナーラリアット。ベリートゥベリー、カウント2。15分経過。
諏訪魔アパランシュホールド、カウント2。

バックの取り合いからパンチ合戦。
諏訪魔ロープに振ってパンチ。
諏訪魔ロープ際でパワーボム、フォールに行かずダッシュしてスライディングキックで船木を場外に落とす。



そしてエプロン際で構えると助走をつけてダイビング、場外の船木へショルダーアタック敢行。
諏訪魔先にリングイン、エプロンで船木を捕まえチョップ連発。
しかしここで船木が諏訪魔の足を取ってロープ越しの膝十字固め。
ほどいた船木がコーナー上からドロップキック。



船木ロープを使ったドロップキック、しかし自爆。
直後諏訪魔が重爆ドロップキック。諏訪魔腕パンチからラリアート、カウント2。20分経過。
諏訪魔パワーボム狙い、船木こらえてキック。
諏訪魔さらにパワーボム狙い、持ち上げる。
船木、空中でこらえバランスを取り、足を絡める。
何と諏訪魔の肩の上で三角絞め、空中サブミッション!

テイクダウンさせた船木、三角絞めで絞り上げる。



さらにネックロックに移行。
耐える諏訪魔、しかし諏訪魔起き上がると首の力で船木を持ち上げパワーボムの体勢へ。
時間が逆行したような、双六で「ふりだしに戻る」が出たような錯覚が。
そして諏訪魔が意地のパワーボム!

スタンドで両者蹴り合い、諏訪魔ジャーマン。25分経過。
諏訪魔再びジャーマン投げっ放し。
諏訪魔3発目のジャーマン狙うも船木キックからバックドロップ2発、さらに浴びせ蹴り。
諏訪魔、船木のキックをキャッチしてキャプチュード。膝蹴りから押え込むがカウント2。
場内に「残り時間3分」のアナウンスが。
船木浴びせ蹴り、当たりが浅くてもう1発。
諏訪魔バックドロップ、残り2分。
船木が膝をつく。スタミナ切れか。
諏訪魔ラリアート、カウント2。

残り時間1分、諏訪魔ジャーマン。
これは体力が残っていない時間帯を考えると見事な美しさで決まる!



諏訪魔まだ余力十分、張り手合戦から諏訪魔かん抜きスープレックス、
さらに諏訪魔パワーボム、フォールに持ち込もうとしたところで時間切れ。

両者の持ち味が十分に出た名勝負、客席から自然に拍手が。
しかし試合を支配していたのは諏訪魔の方で、スタミナ引き出し余力十分。
逆に船木は後半スタミナ切れで、膝をついて諏訪魔を見上げるシーンなどもあり、見せたことのない弱々しさを感じさせる場面も。
やはりナチュラルパワーは強いのか。とにかく諏訪魔のパワーと衰えないスタミナが印象に残った。



試合後は決着を匂わすように握手なし。
引き分けなのでどっちの曲もかからず懐かしの「カクトウギのテーマ」がかかる。引き分け用の曲?
次戦(決勝?)にも期待がかかるいい試合だった、
それから客の入りが悪い時にいい試合を見せて客を引き戻そうとする気持ちが両者から感じられた。



【第7試合(メイン)公式戦・浜vs鈴木みのる】
前年度優勝者、対現三冠王者のはずなんだけど、
何だか「ファン感謝デー」みたいなカード。
前年度優勝者・鈴木は「風になれ」で入場。
リングサイドのお子様とハイタッチ。
続いて「どっこいしょ」とばかりにリングインする三冠王者・浜。

みのるがフットワークから張り手、ローキック。
みのるキックからアームロック。浜パンチからロープ際で踏みつけ。
浜ロープに振って体当たり。倒れた鈴木にギロチンドロップ。
しかし鈴木がうまく足を取って膝十字固め。
鈴木、足を引っ張ってリング中央に持っていき足関節、さらに逆エビ。
鈴木、アームロック。浜の口の中に手を入れて引っ張る。5分経過。



鈴木、キック、ト―ホールド、レッグロック。
ロープに走って顔面にキック。さらにロープ際踏みつけのお返し、浜の腹の上でジャンプ。
鈴木、スリーパー+キャメルクラッチ、浜そのまま立ちあがって後ろにダッシュ、
コーナーに鈴木を叩きつけて脱出。浜コーナーに走ってボディアタック。
鈴木がコーナーに倒れたところをヒップアタックを狙うがスカされる。
エプロンに逃げた鈴木に体当たり、鈴木場外に落ちる。
浜追っかけて行って場外で鈴木に体当たり。
浜場外でジャックハマ―、上がってきた鈴木に再びエプロンで体当たり。
鈴木脇腹を痛めたよう、しきりにさする。あわやリングアウト負け、ぎりぎりのカウント9で生還。
浜パンチ、鈴木、浜の足にドロップキック。鈴木張り手、10分経過。

鈴木膝蹴り、浜ヘッドバット。
浜、鈴木をロープに振るも鈴木スライディングして足を取り膝十字。
鈴木、浜の足をロープに固定してヒップドロップ、さらにト―ホールド。
鈴木、浜をコーナーに振り対角線を走ってキック。
さらにローキック、浜張り手しかし鈴木かわしてバックからスリーパー。
鈴木、ゴッチ式パイルの体勢、15分経過。

しかし浜太すぎて股間に手が回らずクラッチが出来ない!
浜ほどいてショルダースル―からヒップドロップ。



浜続いてボディスラムからエルボードロップ。
鈴木アームロックからスリーパー、しかし浜ほどいてボディプレス、カウント2。
浜持ち上げてジャックハマ―、しかし鈴木カウント1ではね返す。
浜ぶちかましから再びボディプレス、カウント2。
浜、よっこらしょ、と立ち上がって再度ボディプレス、カウント2。
浜、3度目のボディプレス、これでカウント3入っちゃった!



何ーんと浜が鈴木みのるからフォール勝ち(笑)。
3・21両国に続くサプライズ。
鈴木みのるも脇腹痛めたからって「逆パンクラス」みたいな体型の奴に負けたら
イズムが崩壊しちゃうだろうになあ。
でもそこがサプライズだし面白い事なんだけどね。
浜太すぎてゴッチ式パイルのクラッチが出来ない、ってのは説得力ありました(笑)。


【その他】

オープニングは大和出てきてしゃべり。
それからCCガールズがリングインして紹介される。
それで客席にパフォーマンス。



第1試合、予定のNOSAWA論外が謎の欠場。
「まだ会場に着いてません」としか説明されず
結局近藤がダブルヘッダーで登場して中之上と対戦。

第2試合、BUSHIロープ際で失敗あり。
まだまだ感が強い。

第3試合、VM・TARUの入場時恒例のペットボトルによる水ぶっかけ。
ボトルを9つぐらいテープでぐるぐる巻きにしたのを持ってきて1本ずつキャップを外す。
それをリングサイドの男性一人を狙い撃ちにして頭の上からどぼどぼぶっかける。
当然男性は水びたし。一般の人だったのか?エキストラだったのか?
んで試合始まる前にその人にタオルを投げてやるTARU、意外にやさしいなとか思っていたら…。

試合後、放送席のCCガールズをターゲットとするTARU。
ペットボトルを用意、危ないCCガールズ!
と思ったらTARUスライドして、試合前に水ぶっかけたあの男性に再び洗礼!(笑)
すごく可哀想な人!やっぱりエキストラか?
稔って見慣れてきたせいか「ヒールのジュニアヘビー」ってキャラ確立した感じ。
「髪の毛シャッシャッシャッ」のパフォーマンスも板についてきたよう。

第4試合、太陽ケアは体の厚みでKIYOSHIを寄せ付けず。
KIYOSHIはまだ何をやりたいのかよくわからず。

第5試合、真田が場外の小島にロープにノータッチダイブでのミサイルキック敢行。
落ちた自分の背中の方が痛そうな大パフォーマンス。
小島は3・21両国でもそうだったけど、サポーター放り投げてのラリアットが粘られ必殺ではなくなり
またしてもファイトスタイルが袋小路に迷い込んだ感じ。
ただスタミナと試合運びは落ちてないと思う。

客席は少し寂しかったが
船木と諏訪魔の試合は期待を裏切らない好勝負となり
いいライブになった。

そして帰りに千里眼氏と居酒屋で飲んでたらあの伝説の選手が!



(10.0410)



全日本プロレス「2010チャンピオンカーニバル」
2010年4月4日 東京・後楽園ホール
観衆1600人=主催者発表

1.30分1本勝負
○近藤修司(逆エビ固め、7:52)中之上靖文●
*中之上の対戦相手だったNOSAWA論外が会場入りしておらず、対戦相手が近藤に変更された。

2.30分1本勝負
○スペル・クレイジー、BUSHI(エビ固め、10:08)カズ・ハヤシ、大和ヒロシ●
*旋回式パワーボム。

3.30分1本勝負
○レネ・デュプリ、TARU、稔(エビ固め、8:46)河野真幸、近藤修司、KAI●
*旋回式パワーボム。 近藤はこの日2試合目。

4.2010チャンピオン・カーニバルBブロック公式戦30分1本勝負
○太陽ケア(片エビ固め、15:02)KIYOSHI●

5.2010チャンピオン・カーニバルAブロック公式戦30分1本勝負
○小島聡(片エビ固め、13:54)真田聖也●
*ラリアット。

6.2010チャンピオン・カーニバルBブロック公式戦30分1本勝負
△船木誠勝(時間切れ引き分け)諏訪魔△

7.2010チャンピオン・カーニバルAブロック公式戦30分1本勝負
○浜亮太(体固め、18:30)鈴木みのる●
*ボディープレス。



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