No.413 諏訪魔が船木を制して三冠初防衛。全日本プロレス「ANNIVERSARY TOUR 2010最終戦」
全日本プロレス「ANNIVERSARY TOUR 2010最終戦」
2010年10月24日 横浜文化体育館
同行者=千里眼
【メイン・三冠戦・諏訪魔vs船木】
春のチャンピオンカーニバル公式戦での時間切れ引き分け以来のシングル戦。
前哨戦のタッグマッチでは船木のハイキックで諏訪魔がノックアウト負け。
興味津津の三冠戦スタート。
試合開始から船木は打撃の構え。
ミドル、ローキック連発。
早くもハイキックが頭部に入って諏訪魔場外にエスケープ。
両者密着からグランド。諏訪魔上になってヘッドバット。
船木上を取り返して脇腹へのパンチ。5分経過。
船木グラウンドで上、スタンドに移行。
打撃の応酬、諏訪魔ダブルチョップで打ち勝つ。
倒して座った状態の船木の背中にキック。
諏訪魔、ボディスラムからジャンプしてエルボードロップ。カウント2。
船木ミドルキック、諏訪魔張り手から膝蹴り。場外へ落とす。
場外で諏訪魔がパンチ、フェンスに叩きつけ。
船木もキック、机に叩きつける。諏訪魔フェンスの外へ。
船木、フェンスの入り口からわざわざ回り込んで出ていき攻撃しようとするが、
逆に諏訪魔が立ち起こした机に叩きつけられる。10分経過。
エプロンでブレンバスターの攻防、船木下から膝十字固めでぶる下がる攻め。
リングに戻って船木ローキックからアキレス腱固め。
諏訪魔パンチ、船木キックの連打。15分経過。
諏訪魔持ち上げてニークラッシャー。さらにバックドロップ。
諏訪魔コーナー上に登るが船木キックで落として場外の諏訪魔にプランチャー。
リングに戻って船木、キックから独特の入り方のレッグロック。
諏訪魔キックで脱出。船木ローキック連発。
諏訪魔キックを捕まえてキャプチュード。
さらにラリアートから胸へのダブルチョップ。
諏訪魔クラッチして持ち上げ、ベリートゥーベリー。カウント2。
諏訪魔アンクルロック、しかし船木回転して脱出すると逆に諏訪魔の足をキャッチしてアンクルロック。
ブレイクすると船木、フェースバスター、
コーナー上からのミサイルキック。20分経過。
船木がアンクルロック狙いで足を取ると、逆に諏訪魔が足を取り返してのアンクルロック。
しかし今度は船木が下から腕を取っての十字固め。
こらえる諏訪魔、船木徐々に三角締めに移行しようとする。
しかし諏訪魔、これを許さず持ち上げて叩きつける。
諏訪魔ラリアート、船木場外へ落ちる。
諏訪魔エプロンダッシュのショルダーアタック。
船木を中に入れる諏訪魔。腕パンチ連発。
船木逆襲、カウンターキックからローキック。
両者立っての打撃戦。
船木の掌底に諏訪魔も張り手で応酬。
船木膝蹴り、アッパー気味の突き上げる掌底。
諏訪魔ダウン、立ちあがる途中の諏訪魔に船木飛び込んでのニーアタック。
船木掌底からバックドロップ。さらにレッグロック。25分経過、ロープブレイク。
諏訪魔に出血が見られる。船木掌底攻撃。
諏訪魔捕えてバックドロップ、さらにドロップキック。
諏訪魔かんぬきスープレックス。
回転してのラリアット。カウント2。
船木飛び膝蹴り、しかし諏訪魔これをキャッチして
パワーボムのように叩きつける。
さらに諏訪魔、持ち上げてラストライドの体勢、
しかし船木、バックに降りて振り向きざまの浴びせ蹴り。
さらに掌底連打、「骨法」の頃の船木が出た。
しかし諏訪魔パンチからジャーマン2発。
相変わらずこの時間帯にしては崩れないフォーム、曲線を描く。
さらに諏訪魔持ち上げて投げっ放しのラストライド。
動かなくなった船木をがっちりヘソで押え込むテーズ、鶴田式の体固めでカウント3。
30分にならんとする決戦を諏訪魔が制して王座初防衛。
船木の打撃に対して張り手、パンチで対抗した諏訪魔の意地が見てとられ
両者の持ち味がうまく発揮された好勝負。
諏訪魔のパワーレスリングに船木が関節技での切り返しを見せるなど
お互いがお互いの技をうまく受けとらえた
昔のUWFスタイルと全日本スタイル(四天王じゃなくて鶴田の時代の頃)が融合したような趣が感じられた。
船木がフォール負けしたのは残念だったが、まあ三冠初挑戦での奪取とはなかなか難しいと解釈する。
【第4試合・西村、渕vs鈴木みのる、藤原】
4人全員ゴッチの弟子筋、うち3人新日本OB、うち2人元UWF&藤原組
というタッグマッチが全日本マットで実現。
・・・あー、頭がこんがらがりそうだ。
西村、渕は同じテーマ曲で入場。
西村いきなりマイクで少し思いの他をぶちまけてから
亀井静香先生事務所関係者の方々より花束もらって記念撮影。
その後、鈴木みのるは「風になれ」、
藤原は「ワルキューレの騎行」とお馴染のテーマ曲で順に入場。
藤原と西村の組手、藤原早くも脇固め。
鈴木と渕にタッチ。
腕の取り合いから鈴木がバックを取って倒して背中へキック、さらにチンロック。
引っぱって藤原の頭に渕の頭をぶつける攻撃。
渕を場外に落とすと藤原がヘッドバット。
リングに戻った渕、西村にタッチ、西村ドリー式エルボー、5分経過。
西村、鈴木にコブラツイスト狙い。
ぐるぐると両者回転しての攻防の末、西村がコブラを決める。
みのる脱出すると卍固め。
卍がほどけると藤原にタッチ、藤原パンチ、キック連発。
藤原頭突き、控えの渕にも頭突き。
渕、藤原の頭をコーナーに叩きつけるも藤原には通じず、
逆にコーナーのカバーを取って受けて見せる藤原。
西村に代わってエルボー、藤原急所攻撃。
待機の渕を落として西村にクロー攻撃。
藤原、鈴木にもクロー攻撃をうながす。
鈴木はいってクロー攻撃。
西村エルボーも、藤原1本足頭突き。
鈴木も入ってダブルの1本足頭突き。
さらにダブルの脇固め。
試合がヒート、渕スモールパッケージ連発。
鈴木ロープワークからキッチンシンク。
さらにスリーパー。
↑渕の手のかっこうが笑わせてくれる一瞬。
そして体を入れ替えてのゴッチ式パイルドライバーで決着。
藤原は年齢的なこともあって大分肉が落ちていたが
それでもテクニック、客を沸かすヘッドバット、ゲリラ戦法などは健在。
大変面白く見れたタッグマッチだった。
【世界ジュニア戦】
確かに武藤は減量の成果?が出てか引き締まっており、
得意の足攻め(低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー、足4の字)と閃光魔術を主体とした攻撃。
特にドラゴンスクリューはフェンスに足をからめてなどのヴァリエーションを見せる。
対する王者・カズは低空ドロップキックをジャンプして避けて、そまま武藤の足の上に着地、
などじわじわと返し技を決めてくる。
カズのパワープラント、武藤のムーンサルトなどが決まらないまま乱戦となり
閃光魔術→カズがキャッチして押え込むというムーブが多くなり、
決着もその動きでカズが押え込んで勝利。
と、VMの稔とMAZADAがリングインして挑戦表明。
それを阻止しようと上がってきた近藤もカズに挑戦。
大和、遅れながらBUSHIも登場。
カズは挑戦者決定戦を示唆。
【その他】
発表は満員ですが1階席の座席数がそもそも少ないように見受けられ、
まあこの会場はなかなか満員にしづらいと聞いたこともあるので仕方がないかな、とも思いました。
でも三冠戦という大一番なんだけどなあ・・・。
オープニングのMCは大和。
腰に黄色いふんどしみたいのぶる下げている。
んでVMが出てきて絡む。
その後四方に向けて発声練習。
・・・んまあ発声練習というのは確かハッスルで初めて見たような気がするんですが、
客の声援というのは自然発生的に出るから熱いのであって、
こういうのどうかなあ、っていつも思います。
初めて会場で見る人にはいいのかも知れませんが、おいらには違和感ばっかりです。
第1試合のレフェリー、
スモールパッケージホールドでのカウントに入るタイミングがズレる。
第2試合、VM入場してTARUがいつものようにペットボトルでの水かけをやるんだけど、
この日は雨だったもんで傘持ってる人がいて、その人たちがあらかじめ傘差していると
それを目指してTARUが水ぶっかける。まあ傘のおかげで被害は少なかったですが。
んでTARUが「ヘイトは今日で見おさめだからな、よう見とき」とマイクで言う。
ヘイト、先の試合で引退をかけた試合がありそれで負けちゃったらしい。
んで最後の試合?でヘイトがハッスル。
リング中央で近藤にパンチの連発で場内を沸かすが、
結局近藤のラリアットで3カウントフォール負け。
消火器はなし。どうなるヘイト?ホントに引退か?
そういや歳三や雷陣見なくなったしなあ。
第3試合はVM入りしたMAZADAと
全日復帰したNOSAWA論外の「元東京愚連隊」対決。
しかし試合は意外にもMAZADAの叩きつけで論外がフォール負け。まだまだ抗争は続く?
第5試合はVM入りして河野から改名した「KONO」が登場。
KENSO、デュプリと揃うと中々の大型チーム。
KENSOの反則はコスい。腰に巻いた布を取って首を絞め
レフェリーが来ると「俺は何にもしてないですよ!」スケール感が小さい反則。
まあどうなんでしょうか、こんな止まりじゃすぐ飽きられそうな気がします。
最後は浜のテーピングした足をKONOが集中攻撃。
アキレス腱固めに捕えてタップを奪う。
世界タッグは曙が応援するのはいいかもしれないけどケアのことを
「ケア!ケア!」と呼び付けるように叫んで
何か曙の方が格上みたいな錯覚に陥ってしまいした。
チャーリー・ハースはちゃんとレスリングを見せて感心しました、もちろんケアとだけど。
まあ曙とダディの対決は・・・
巨漢同士のぶつかり合いなどならではのものを見せてくれましたけど、
やっぱり大味でした。
特にこっちの席から見るとダディの背中が見えるんですが
往年の馬場のようにエプロンをスライドしてコーナーの真後ろの客にも見える時間を作る、
ということをせずコーナーにぴったりしてるから
もうおいらたちの席からじゃリングの中が半分しか見えない。
まあ彼に異国の地で経営者の観点から
後ろのお客さんのことを考慮しろ、と言っても無理かも知れませんがね。
逆に言うとそういうこと考えて毎日試合してた馬場ってやっぱりすごいんだな、としみじみ。
('10.1030‐1101)
全日本プロレス「ANNIVERSARY TOUR 2010最終戦」
2010年10月24日 神奈川・横浜文化体育館
観客4100人(満員=主催者発表)
1.30分1本勝負
○BUSHI(片エビ固め、4:58)中之上靖文●
*火の鳥スプラッシュ。
2.30分1本勝負
○近藤修司、KAI、大和ヒロシ(片エビ固め、8:04)TARU、稔、ヘイト●
*ラリアット。
3.30分1本勝負
○MAZADA(体固め、8:20)NOSAWA論外●
4.30分1本勝負
○鈴木みのる、藤原喜明((片エビ固め、10:22)西村修、渕正信●
*ゴッチ式パイルドライバー。
5.30分1本勝負
○KONO、KENSO、レネ・デュプリ(アキレス腱固め、11:04)真田聖也、征矢学、浜亮太●
6.世界タッグ選手権試合60分1本勝負
○曙、太陽ケア(片エビ固め、14:32)チャーリー・ハース、ビッグ・ダディ・ブードゥー●
*コーナー上からのダイビング・ボディプレス。
王者組が2度目の防衛。
7.世界ジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負
○カズ・ハヤシ(巻き投げ固め、23:11) 武藤敬司●
*第28代王者カズ・ハヤシが16度目の防衛。
8.三冠ヘビー級選手権試合60分1本勝負
○諏訪魔(体固め、29:13)船木誠勝●
*投げっ放しラストライド。第43代王者諏訪魔が初防衛。
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