No.221
新日本対大日本対抗戦/猪木対ウィリー決め技限定マッチ 新日本プロレス「’97WRESTLING WORLD IN 闘強導夢」
新日本プロレス「’97WRESTLING WORLD IN 闘強導夢」
1997(平成10)年1月4日 東京ドーム
同行者=なし
前年の「メモリアル力道山」での長州ら新日本主力選手のインディー批判に対して
大日本プロレスのグレート小鹿社長が反論して、新日本対大日本の対抗戦4試合が行われた大会。
第2試合に登場した細身の偽ライガー、マスクによる視界不良を盛んに気にしていた様子だったが
(要するにマスク慣れしていない)、最後は猛虎原爆で元気な金本からフォール勝ち。
正体はのちのY2Jと言われているが確証はない。
大日本の若手の田尻は投げてから腕を放さずの連続ジャーマンを披露。
中牧は有刺鉄線ボードを背負っての入場、しかし蝶野のタックル、キックで秒殺される。
G小鹿は“守るも攻めるも鉄(くろがね)の―”の「軍艦マーチ」で入場。レフェリーは山本小鉄。
M斉藤、小鹿、小鉄と集まれば昭和プロレスか。小鉄は小鹿にコスチュームのジャケットを脱ぐように指示。
試合はマサ斉藤のスタンディングでの足首固め
(現在WWEのK.アングルが使うアンクル・ロックのような技)が決まりあっけなく小鹿ギブアップ。
猪木対ウィリー・ウィリアムスの昭和55年蔵前以来の伝説の再戦はなぜか「決め技限定マッチ」で行われ、
猪木がコブラツイスト、ウィリーが正拳突きでしか勝負が決まらない、という不可思議なルール。
ウィリーはバンテージを巻いたままの素手に裸足、
17年前の対戦ではグローブに何だか分からない硬そうな黒い靴(凶器シューズだったのか?)を履いていたが。
猪木、ウィリーの蹴りを捌きグランドへ、上になって攻める。
最後はスタンディングでコブラツイストを決めた猪木がそのままグラウンドに移行してウィリーがギブアップ。
あらかじめコブラで決めるという事が前提になっているような試合で
フィニッシュに意外性も無ければ(もうコブラが出た時点で「ああ決まりだ」と感じてしまう)
蔵前での初対決の時のような異常な殺気も感じられなかった。
何のためにやった試合なのか?という印象。
メインは橋本がトップロープからのエルボー・ドロップを決めて長州に快勝。まさに橋本の黄金期。
(2005.0814)
新日本プロレス 「’97WRESTLING WORLD IN 闘強導夢」
1997(平成10)年1月4日 東京ドーム
観客6万2500人(超満員)=主催者発表
1.30分1本勝負
○平田淳嗣、小島聡、中西学、西村修(片エビ固め、11:21)山崎一夫、木戸修、飯塚高史、永田裕志●
2.30分1本勝負
○スーパー・ライガー(猛虎原爆固め、11:11)金本浩二●
3.45分1本勝負
○新崎人生(エビ固め、9:17)小原道由●
4. 45分1本勝負
○大谷晋二郎(片エビ固め、8:30)田尻義博●
5. 45分1本勝負
○ケンドー・ナガサキ(体固め、9:23)後藤達俊●
6.45分1本勝負
○蝶野正洋(片エビ固め、1:07)中牧昭二●
7.45分1本勝負
○M斉藤(足首固め、4:25)G小鹿●
8.INOKI FINAL COUNTDOWN 6th(決め技限定マッチ時間無制限1本勝負)
○A.猪木(グランド・コブラツイスト、4:13)ウィリー・ウィリアムス●
9.ジュニア8冠選手権(60分1本勝負)
○獣神T.ライガー(片エビ固め、18:21)U.ドラゴン●
*ライガーが新8冠王者(註1)。
10.IWGPタッグ級選手権(60分1本勝負)
○藤波辰爾、木村健悟(飛龍裸絞め、16:10)天山広吉、蝶野正洋●
*藤波、木村組が第29代王者に。蝶野はこの日1日2試合。
11.60分1本勝負
○P.ウォリアー(体固め、16:09)G.ムタ●
12.IWGPヘビー級選手権(60分1本勝負)
○橋本真也(片エビ固め、18:04)長州力●
*橋本が3度目の防衛。
註1:ライガーは第29代IWGPJ.ヘビー、第40代NWA世界ウェルター、第29代UWA世界J.ヘビー、第31代WWF世界L.ヘビー、第8代WWA世界J.L.ヘビー、第8代インターJ.、第10代英連邦J.、第4代NWA世界J.ヘビーのそれぞれ王者になった。
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