「甘え」劇団、本谷有希子 第15回公演(小池栄子主演)
2010年6月5日、青山円形劇場で見る。
青山円形劇場は青山学院大学の、道路を挟んで向かい
「こどもの城」という施設の中にある。
敷地では岡本太郎作のオブジェが迎える。
もうこのオブジェが一見して岡本太郎的作風で。
まあそれはそれで、
劇場は建物の3階にあり
業務用みたいなでかいエレベーターで上がる。
場内は名前の通り舞台が真ん中の円形で、その後ろにカーテンがある。
円形の舞台も傾斜がかかっていて変化をもたらしそうな雰囲気。
スタートはいきなり小池栄子(役名:順)が客席から飛び込んできて、本を探す。
次いで上半身裸の親父、役上の父親がこれまた客席から登場。
風呂で寝込んだ親父を沈めて殺そうとしたらしい。
添い寝する親父と順。寝込んだ親父を再び枕で窒息死させようとする順。
これがオープニング。
しかしこれは時系列では後半部分のシュツエーション。
スタートからは父親のDVがテーマなのかと思っていたが
(親父の恫喝がすごくて、ちょっと引いてしまった)
「夜這いは文化か」「複数の他人とのセックスは禊ぎになり得るか」といったところが主題のよう。
だけど現代はエイズとかあるからなあ・・・。
禊ぎ→変身→新しい自分の獲得、という感じで劇は終わる。
小池栄子は長い服を着ていて露出が少なく、
逆に父親は風呂に入るシーンとかで上半身裸だったり
幼馴染の女の子・キョウコがセンパイにGパン脱がされたりで、
別の人が露出している。
ってことはあんまり栄子じゃなくてもいいような気がするし…。
栄子もタッパがあるのに終始前かがみの姿勢で
コンプレックスの固まりみたいな女を演じているってのも
何だかギャップがあります。
映画「模倣犯」みたいに
巨乳で外車の助手席乗ってガムかんでるバカ女みたいな役がハマると思うのだが。
でもそれは主役ではないしなあ・・・。
というわけでストーリーの予備知識ほとんどなくて見たせいもあるけど
テーマもちょっと重たそうで
今回はあんまりスイングできませんでした。
惜しむらくは今は亡き「ハッスル」で妖精さんをライブで見てから
この劇を見れていれば、見る側のステータスも上がったんじゃないかなあとか思った。(なんかヘン)
劇団、本谷有希子 第15回公演
「甘え」
青山円形劇場
作・演出:本谷有希子
劇中楽曲・作詞:Mike kleind
唄:畠山美由紀
出演:配役
小池栄子:畔田 順
水橋研二:手嶋(センパイ)
安藤玉恵:キョウコ(順の幼馴染)
広岡由里子:沙紀
大河内浩:畔田ユメオ(順の父親)
(2010.0711)
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