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1999年石井プロダクション
監督・脚本・製作者・プロデュース:石井輝男
製作総指揮:小林悟
音楽:竹村次郎
美術監督:原口智生
出演:配役
佐藤美樹:リカ
前田通子:閻魔大王/現世の老婆
斉藤のぞみ:魔子
平松豊:海王
高崎隆二:赤鬼
薩摩剣八郎:青鬼
小野裕美:夢子
丹波哲郎:明日死能
<あらすじ>地獄の閻魔大王は現世から地獄に来る亡者が多くなり、地獄が飽和状態になっていることを憂慮する。
地獄に来る亡者の数を減らすため、大王は現世のリカに八大地獄を見せ、その恐ろしさを現世で語らせようとする。
2010年8月、渋谷シネマヴェーラの特集で見る。
連続幼女誘拐殺人事件、
オウム真理教の一連の事件、
和歌山毒カレー事件などの実際の事件をモデルにし、
その容疑者、犯人を映像内で地獄に落として鉄槌を下す映画(実際の事件をモデルにしているため名前は変えている)。
んで宮崎の事件とオウムの事件の状況描写が描かれるのですが、これがちょっと鑑賞するのが苦しい・・・。
生々しくてグロいから。
で地獄で悪人は裁きを受けるんだけど、
これが特撮で描かれていて、手足を鬼がノコギリで轢いたり、血の池地獄を見たりとこちらもグロい出来。
しかし「悪人は必ず地獄で裁きを受ける」というメッセージ性は確かにあるんだよなあ・・・。
鬼は4〜5人いて、赤鬼と青鬼が素顔に牙とか角つけたりのメーク。
その他はかぶりもの。馬頭もいる。
赤鬼と青鬼は格闘家のような骨太そうでナチュラルないい体格。
青鬼は薩摩剣八郎だそう。平成ゴジラの中に入っていた人ですね。
リカは八大地獄全てを見るのが耐えられなくなって、三途の川に船を出して脱出。
それを逃亡と見なした?鬼が船で追ってくる。
「お前は閻魔大王様に八大地獄の全てを見るように言われたのではないか?」鬼が言うと
「全部見なくてもいいことになったんだよ」と、大王の従者?のような海王(魔子の兄)が助け船を出す。
すると霧の向こうから人影が・・・。
目をつぶった顔色の悪い総髪の侍・・・。
リカ「何、あれ?」
魔子「ああ、あれは亡八者だよ」
リカ「亡八者?」
リカ「人間の八つの定めを忘れた者だって」
リカ「ふーん・・・」
どこをどう見ても「亡八武士道」の明日死能!
演じるは当然、丹波哲郎先生!
ゴーン・・・鐘の音と尺八での登場はアンダーテイカーもびっくり。
で死能は、三途の川の前で亡者の服を剥がす役割の鬼ともみ合いになり、これを突き飛ばす。
それを見た他の鬼たちが、死能に向かっていく。
死能、ついに太刀を抜く。
その太刀が「亡八武士道」で使われていた「鬼包丁」だとしたら名前の通りの役目をこなすことになる。
死能と鬼たちの乱闘!
海王「三途の川かいびゃく以来の大事件だ!」
死能、鬼たちを斬りまくり、セリフを残して去る。平成ゴジラとの絡みはあっという間。
魔子「かっこいーい!」
で、リカが現世に戻り、永遠なるもの「太陽」を信仰しようと裸になって祈り出しておしまい。
最後は何故か女の人ばっかりがみんなヌードになって祈るシーン。
監督と丹波さんとどっちが先に「明日死能で出る」ことを決めたんでしょうか?
それはともかく思いますにこのシーンがないと「グロテスクな啓蒙映画」って感じになってしまうので
無理矢理でも見せ場を作ったのではないか、と思います。
(2010.0905)
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