「マーズ・アタック!」リサ・マリーの火星ガールがいい味。

マーズ・アタック! [DVD]

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<あらすじ>高度な文明を持つ緑色でガイコツ顔の火星人が空飛ぶ円盤で地球に襲来。
地球人に攻撃を仕掛け殺戮をはじめて色々な人がてんやわんや。

オープニングの円盤地球襲来のシーンは音楽がそそるし円盤の皿のところが回ってたりで楽しいが、
絵的に「吸血鬼ゴケミドロ」のラストシーンに似ていると感じるのは気のせいか?
T.バートンもタランティーノみたいにゴケミドロ見てたのか?まあ「地球侵略」のテーマは同じだから収斂進化は仕方ないか。

カジノで働く元王者・バイロンには修道女のファンが「リストンとの試合、見たわよ」とか
カジノの支配人に昇給を持ちかけると「(お前の代わりに)スピンクスを雇ったっていいんだ」
など、実在のボクサーの名前を出す。演じるジム・ブラウンは元フットボウラー。
リストン、スピンクスと共通の対戦者といえばモハメッド・アリだが、ブラウンの風貌はG.フォアマン的(スキンヘッドでない頃の)。

「インディぺンデンス・デイ」もそうだったが、
どうして最近の宇宙人映画に出てくるアメリカ人は領空を侵犯してくる宇宙人をまず友好的だと感じるように描かれるのだろうか。
実際世界の、近い将来の宇宙人との友好のためのプロパガンダなのか?
まあそれはさておき、火星人到着の式典は平和派の将軍が担当することになり、会場に円盤が飛来。
火星人登場して将軍と握手。
その時観衆の一人が平和の象徴のつもり?で白い鳩を飛ばす。
それを見た火星人は怒ったような形相になり、鳩を光線銃(オモチャみたいな形状)で撃ち落とし焼き鳥にする。
もしかしたら兵器と勘違いしたのかも知れない?
そして将軍にも光線銃を撃って骨だけにしてしまう。
戦闘開始。
マイケル・J・フォックスは骨にされ、サラ・ジェシカ・パーカーのTVレポーター・ナタリーはペットのチワワとともに円盤に連れ去られてしまう。

この期に及んでまだ友好を保とうとする大統領(J.ニコルソン)とケスラー教授(P.ブロスナン)。
火星人の通信による謝罪を受け入れ大使を議会に招待。
しかしこの席でまたも火星人は議員を虐殺しまくり。ケスラー教授は連れ去られる。

ケスラー教授が気付くと、彼は円盤の中で体を分解され首だけで生き長らえている状態。
彼の傍らにいたのは火星人の人体実験により、ペットのチワワの体に首を挿げ替えられたナタリーだった。
「SFボディスナッチャー」もスタコラ逃げ出す女人面犬(笑)。
ところがこの二人、この状況で愛を告白し合うんだ(笑)。愛を語り合う生首男と犬女。変。すごく変。

で、火星人側は大統領暗殺を目論み?ホワイトハウスに「火星ガール」を送り込む。
これがリサ・マリーで、でっかい頭と遊泳するような手のムーブ、赤の唐草模様みたいなドレスがすっごく変。
でも大統領側近の広報がナンパしてホワイトハウスに入れちゃう(笑)。広報はえっちをしようとして指を食いちぎられる。
で大統領暗殺まであと一歩ってところまで行ったが大統領は危うく難を逃れる。
火星人、地球人と比べると大分小さいんだけど、この火星ガールは地球人と同じぐらいの身長がある。任務のため改造されたのか?
このシーンのリサ・マリー、セリフがないせいもあるが不思議感たっぷりでなかなかいいんだけどこの作品以外トンと見かけないのが残念。

大統領暗殺に失敗した火星側は世界中に総攻撃を開始。遊び感覚で残忍な殺戮を繰り返す。
結局大統領も和平の説得に成功した、と思われたが火星人の空涙にだまされて殺されてしまう。

トム・ジョーンズやバーバラをセスナで逃がすためにバイロンは自ら囮になって素手で火星人と対決!
しかし多勢に無勢で倒されてしまう。
ここ東宝の「宇宙大戦争」でナタール星人がうじゃうじゃ集まるところを連想させる。
地球側絶体絶命、ってところでふとしたきっかけで火星人が「ある音」を聞くと脳が爆発して死んじゃうことが
ノリス家の老婆と次男のおかげで発見され、そこから地球側が逆襲、って音出してるだけで火星人が勝手に死んじゃうだけだが。
この「侵略者がある音に弱い」ってネタも東宝の「怪獣大戦争」の]星人が元なんじゃなかろうか。

ラストは勇者が家に凱旋するシーンで終わるが、
トム・ジョーンズの出る部分(舞台以降)が何か浮いてるような感じがしてならない。

これっていった主人公らしき人物が見当たらないのもこの映画の特徴。
主に大統領・報道関連、ノリス家、バイロン家、アート・ランドのエピソードがほぼ無関連に展開してゆく。
後半になって少しずつ登場人物が交わっていくが、それでもノリス家とバイロン家はほぼ無関係。
でもまあ何だか楽しめます。
火星人は地球人を殺しまくるが、タッチがコメディなので陰惨さは感じられないのがいい出来。

マーズ・アタック! 6インチアクションフィギュア 火星人

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(09.0404)

1996年アメリカ
監督:ティム・バートン
音楽:ダニー・エルフマン
出演・配役
ジャック・ニコルソン:デイル大統領/アート・ランド(二役)
グレン・クローズ:マーシャ・デイル(大統領の娘)
アネット・ベニング:バーバラ・ランド(アート・ランドの妻)
ピアース・ブロスナン:ドナルド・ケスラー教授
ダニー・デヴィート:ギャンブラー
サラ・ジェシカ・パーカー:ナタリー・レイク(TVレポーター)
マイケル・J・フォックス:ジェイソン・ストーン(TVレポーター)
トム・ジョーンズ:トム・ジョーンズ(本人役)
ナタリー・ポートマン:タフィ・デイル(大統領夫人)
ジム・ブラウン:バイロン・ウィリアムス(カジノで働く元世界ヘビー級王者)
ルーカス・ハース:リッチー・ノリス(ノリス家次男)
リサ・マリー:火星ガール
シルヴィア・シドニー:ノリス家の祖母

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