怪獣王悲しき幕引き。
「ゴジラ ファイナルウォーズ」

ゴジラ FINAL WARS スタンダード・エディション [DVD]

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2004年東宝映画
監督:北村龍平
音楽:キース・エマーソン、森野宣彦、矢野大介
出演:松岡昌宏、ドン・フライ水野真紀北村一輝船木誠勝

<あらすじ>]星人の、怪獣による武力と巧妙な策略で世界は破滅寸前の危機を迎える。
轟天号艦長ジャック・ゴードン大佐(ドン・フライ)は氷の下で眠るゴジラを甦らせ
]星人の怪獣による侵略に対抗しようと考え南極に向かう。
氷の大地に轟天号のミサイルが打ち込まれ
「地球最強の生物兵器」ゴジラが怒りの眼差しで復活した。


2005年現在までのところGシリーズ最後の作品といわれている。
しかし]星人、海底軍艦轟天号、妖星ゴラス、モスラ小美人、地球防衛軍、ミュータント戦士と盛り込みすぎで
Gシリーズどころか東宝SF特撮の終焉まで匂わせるような雰囲気。
盛り込みすぎたせいか主役のゴジラの印象が薄い。
ゴジラの造型も何だか耳が目立って猫っぽい。
怪獣も総勢14頭が登場して豪華感を出したかったようだが、かえって1頭1頭が弱っちく見えて(ヘドラなんか秒殺だもん)印象薄い。
始まって少ししてからと脱出シーンでのTOKIO松岡とケイン・コスギの戦闘シーンが長い。
音楽に元ELPのキース・エマーソンが決まったとの記事を見たときは「幻魔大戦」を思い出して期待したものだったが、
サントラ盤CDを購入するとキース以外に監督の旧友?である日本人の作曲家2人も参加していて、
「マンダ対轟天号」、ラドン登場のシーンの曲、エンディングテーマ以外の主な曲はキースの作品ではなかった。
キースの曲は思いのほか少なく、かなーり興醒めした。
こういうの、「羊頭狗肉」っていうんじゃないのかい?
]星人の母艦内で格闘するTOKIO松岡と]星人統制官(北村一輝)のシーン、マウントパンチを繰り出す松岡のバックのスクリーンで、
地上で戦っているゴジラが相手怪獣にやはりマウントパンチやってるシーンは失笑。
爪がとんがってるゴジラがわざわざこぶし握って殴らんだろ(自分の手に爪が刺さりそう)。
それ以前の、ゴジラvsアンギラス、ラドン、キングシーザーのシーンのサッカーまがいのムーブも意味不明。
ラスト近く、キクゴンが言う。「これで全てが終わったのね」 あんたにGシリーズ総括されたくないっす。
劇場で鑑賞した時はエンディングテーマを聴きながら「こんなんで終わりかよ」との想いで頭がいっぱいになって涙が出そうになった。

【それでも・・・よかったところ】
“お姉さん”水野真紀の足。
「プライド男塾」ドン・フライの地のまんまの演技。
「グァ〜イガン、起動〜!」]星人統制官・北村一輝の怪演。
オープニングでちょっとだけゴジラ対初代轟天号の夢の対決シーンがある。
エビラ対ミュータント戦士のシーン、「銀残し」の手法で色が独特。
元パンクラス・船木誠勝はセリフがきちんとしゃべれていて演技の勉強を大分していると感じた。
エンディングテーマ、曲自体は大団円という雰囲気で悪くなかった。

(2005.1022)

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