「ゲゲゲの鬼太郎千年呪い歌」豪華出演陣＋高エンターテイメント性。

新品価格
￥3,520から
(2010/9/19 12:29時点)

2008年・松竹配給
監督：本木克英
音楽：高梨康治
主題歌「風立ちぬ」：中村中

新品価格
￥2,588から
(2010/9/19 12:30時点)

テレビで実写版第一作を見たらキャストは豪華で
「日本版バットマン（但し旧シリーズの映画バットマン）」的な「有名スターの仮装大会」的な雰囲気だったが
原作の作品世界のテイストは落ちてなく、でなかなか感心したので第2作「千年呪い歌」を劇場に見に行く。
もちろん「ゲゲゲの鬼太郎」は小さい頃マンガで読んでた、「墓場の鬼太郎」の頃から。
貸本屋時代の作品は後読んだが。
テレビアニメも子供の頃白黒の第1シリーズ、異色作が揃う第2シリーズまで見てました。

映画最初の「かごめの歌」の時の
寺島しのぶの濡れ女が闇からぼんやりと白い顔を現すシーンはえれえおっかねえ。
劇場内でも女の子連中からかすかに悲鳴が上がってました。
で、鬼太郎とねずみ男が登場してタイトルが出て、「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲー」の旋律が鳴るのだが
タイトルバックの画面は「岩子の墓」から鬼太郎が誕生するシーン(註1）。
同時に親父がなぜ目玉なのかも理解できるシーンも。
まあおいらは漫画で読んでたからこのシーンは知ってますが。

前作で鬼太郎が髪の毛針を全部打ち尽くした時、つるっぱげになって髪で隠れていた顔が全部見えて
そしたら両目ともあったシーンがありまして、｢あれ？鬼太郎って片目だったんじゃなかったっけ？」って疑問に思ったんですが
今回は最初の方で鬼太郎が義眼のコレクションを見てるシーンがあり(今回蛇骨婆役の佐野史郎からのリクエストらしい）
ああやっぱり片目なんだ、と納得。

パンフ読んだら韓流スターのソ・ジソブ演ずる異国(多分中国）の妖怪・夜叉の衣装モチーフは
｢音楽つながりでレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジ」って堂々と記されていて大笑い！
確かに夜叉は胡弓みたいなギターみたいな楽器を携えていて、それを弾くことで発生する音波を武器とする。
で弦で楽器を弾くんだけど、だんだん弦の糸（毛？）が切れてきて
ホントにジミー・ペイジがライブで「幻惑されて」をヴァイオリンの弓で弾いて
だんだんと毛が切れてゆく絵のまんま(笑）。
ただ夜叉は髪がカールしてない直毛なのでコスチュームの色といい
絵的にはどちらかというとKISSのギターのエース・フレーリーに近いと思う。
・・・てなことを書いてると北京五輪の閉会式でジミー・ペイジが登場して｢ホール・ロッタ・ラブ―胸いっぱいの愛を」を演奏。
リアル夜叉・北京に降臨、って・・・。

猫娘の田中麗奈は今回はロングタイツで露出は少ないがダンスなどを披露して
やはりはまり役ってところを見せる。
もうこの人の猫娘以外現時点では考えられない。
顔の輪郭とかいい線いってるし、何よりとてもキュートだ。

犠牲的精神でぬれ女の千年の呪いを解こうとする、比良本楓役の北乃きいの演技も泣かせる。
10代でこの演技力なら将来楽しみ。

ぬらりひょん役の緒形拳はもちろん貫禄充分。
ってかビッグネームの登場は驚き。

それから妖怪図書館のシーンでTV｢悪魔くん」登場時とそっくりの造型の｢百目」が登場したのはうれしい。
巨大なガシャ髑髏はクイーン・エイリアンを連想させるムーブ。
しかしエコを盾に鬼太郎に味方になるよう迫るぬらりひょんだったが(実はぬれ女を協力させるための放言）、
そもそも鬼太郎がなぜ人間の味方をするのかという作品の根本的な疑問も残った。
しっかし前作よりスケールアップしている本作品は
敵役のハッキリ度が高いためクライマックスが明解でエンターテインメントに徹しており、
この路線で次回も突っ走ってくれたらうれしい。

（08.0905）

出演・配役
ウエンツ瑛士：ゲゲゲの鬼太郎
北乃きい：比良本楓
田中麗奈：猫娘
大泉洋：ねずみ男
間寛平：子泣き爺
室井滋：砂かけ婆
ブラザートム：狸の夫
星野亜希：狸の奥さん
中川翔子（友情出演）：文車妖妃
寺島しのぶ：濡れ女＝なみ
ソ・ジソブ：夜叉
佐野史郎：蛇骨婆
笹野高史：井戸仙人
萩原聖人：海人
緒形拳：ぬらりひょん

声の出演
柳沢慎吾：一反木綿
伊集院光：ぬりかべ
田の中勇：鬼太郎のおやじ（目玉）

註1：横山光輝原作のコミック｢闇の土鬼」でも主人公土鬼は墓を掘り起こされて生まれる。
しかもその時クワが当たってしまい生涯片目。
鬼太郎との符合を感じさせる。
土鬼その後遺症で戦闘時突如片腕が動かなくなるという場面も(このネタはゴルゴ13？）。

偏食ムービーに戻る
目次に戻る
SAMEDASU扉に戻る

「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」豪華出演陣＋高エンターテイメント性。

「ゲゲゲの鬼太郎千年呪い歌」豪華出演陣＋高エンターテイメント性。