切鮫と千里眼の居酒屋トーク:第5回
―内藤大助対亀田大毅のWBC世界フライ級タイトル戦は大荒れ―
構成:千里眼、切鮫
2007年10月・都内某所
友里(以下、友)「相変わらず煙いわね、この店。どこにいるのか探すの大変よ。
あっ、おにいさん、あたしホッピーに焼きトン盛り合わせ。味付けは塩よ、シオ。
ところでおふたりさん今回は旬なネタでやりたいんだけれど。
11日のTBSでやってた内藤対亀田大毅の世界戦ね。まるでプロレスじゃないの、あれ」
切鮫(以下、切)「何言ってるんだよ。あれのどこが一体プロレスなんだよ、プロレスに失礼だよ」
千里眼(以下、千)「そうだよ。それに俺たちのトークに加わるなら『大毅』じゃなくて『亀2号』って言うんだよ」
友「あ、あら、それは失礼。
でもネットでも12ラウンドに大…いえ亀2号が内藤を持ち上げて横に投げたのを
『サイドスープレックス』って書いてあるのがあったわよ。サイドスープレックスはプロレスの技じゃないの?」
切「あの動きのどこがサイドスープレックスなんだよ。プロレス馬鹿にしてないか」
千「あのままブリッジして投げればノーザンライトスープレッ…、あ、いや、単に横に投げ落としてるだけじゃないの」
友「いっしょに見ていたうちのおばあちゃんも『あの選手は頭にきてプロレスはじめた』って笑っていたわよ」
千「百歩譲ってプロレスに見えたとしても、プロレスで何が悪いんだ。
誰か有識者、こうなりゃあのミニラのミイラみたいな相撲好きなおばさんでも良いから、
『あの試合のどこがプロレスなんだ』って発言してくれないかな」
切「投げ技=プロレスならまだしも、
反則とか乱闘=プロレスっいうのが世間の常識なら、かなり違うよな。
『プロレス』ということばは使わず『狼藉』とかいう言い回しにしてほしいよ」
友「今回のタイトル戦は日本人同士だけれど
ヘビー級のアリやタイソンの試合みたいに事前の『舌戦』も激しかったようだけど」
切「内藤は結構しゃべりは気が利いてたよ。ゴキブリ気に入ったな」
友「内藤の発言では
『地球が滅んでも最後に生き残るのはゴキブリ』
『怖いのは観客の前でカラオケやる2号の度胸』
『なんでおれのこといつも呼び捨てなんだ』
確かに内藤語録もいけるわね」
切「ガイガンとキングギドラ操ってたのもゴキブリ」
千「内藤のトランクスにはMGのロゴが。メカゴジラ?」
切「そりゃ『宮田ジム』(笑)」
友「おふたりさん脱線脱線、特撮の話はほどほどに願います」
千「はいはい。記者会見では多分わざと、だと思うんだけど
汚いジャージみたいなかっこうで、例の2号の切腹発言にも
『えぇ!切腹するの!どうやってやるの?』ってボケてたよ」
切「腹切るっていえば猪木対ウィリーのときも誰かが
『ウィリーが負けたら腹切る』とか言ってたなあ」
千「負けたら腹切るのは『プロレス太平洋戦争』のシークだよ」
切「うんうん、
エージェントに失敗を追及されてね」
友「すみません、おふたりさん何言ってるのか全然分かりません。昭和から平成に早く帰還してください。
それでおふたりは11日はリアルタイムで見ていたの?」
切「その前の晩から『明日は亀田戦があるのでみんな早く仕事終らせて早く帰るように』、ってそれとなく言ってたんだけどね。
結局仕事引っかかって放送時間に間に合わなくて、TBSのニュース23のダイジェストで見たよ」
千「こちらは強引に仕事切り上げて、それでも試合開始直前の帰宅。
おかげさまでTBSの『手』にすっかり嵌っちゃいましたね」
友「『手』ってどういうこと?」
千「ほら、いつも7時くらいから番組自体は始まるんだけど、
延々と過去の試合の映像やインタビューを流すでしょ。
しかも亀一族応援のニュアンス蔓延させて。今回は内藤が如何に貧乏か、も織り込んでね。
それでようやく8時近くになって試合開始。これって視聴者のイライラ増幅のいつものパターンでしょ。
今回はランダエタが内藤に摩り替わっただけ」
切「『このあとすぐ!』ってやつね。あれはヘロスとかでも見られるからTBSの視聴率対策の手法なんだね。
念のためNHKの9時からのニュースのスポーツコーナーもチェックしたけど
結果すら報道しなかったよ」
友「NHKが結果を報道しなかったのはプロレスだからじゃないの?」
切「だからプロレスじゃねえって言ってんだろ(笑)」
千「国営放送が報道しなかったのは単に映像素材がないからなんじゃないかな」
友「実際の試合はどうでした?」
切「ダイジェストでしか見てないけど、2号は内藤のうまい動きに翻弄されたか、全然有効打がなかったなあ」
千「でも内藤のほうもそれほど強力なパンチがあったわけでもなかった。
2号は自ら『宇宙一』と称していたパンチを出さずにひたすら頭から突っ込むだけの戦法が
『攻撃的』に見えなくて。つまり作戦の失敗でしょう」
切「亀田スタイルも崩壊だね。将来的には兄弟の誰かが
指導方針の対立であの親父のキングトータスの許を離れるんじゃないか、と予言しておくよ」
千「それとあの金髪オールバック!ラウンドが進むにつれて乱れすぎて、疲れてるのがミエミエになっちゃった」
友「で、問題の12ラウンドになって」
千「2号が完全にエキサイトシリーズ開幕状態になっちゃったのは、
9ラウンドにブレイクしない2号に怒った内藤が2号の後頭部叩いたのが発端だ、とは思うけれどね」
切「だけどね、故意にやってる反則なんだから即2号の反則負けでもよかったんじゃないの。
少なくとも何らかの罰則は講じるべきだよ。ふざけんな、だよ」
友「そんなに怒らなくても」
千「あんなことやるなら、今まで投げたボールを頭振ってかわす、とかいう変なトレーニングなんて意味無かったじゃないの」
切「いさぎよくちゃんとボクシングやって玉砕すればよかったんだよ。で、切腹はしないのかね」
千「ネット上ではしたことになってるみたいだよ(笑)。これで次は1号がリベンジに立ち上がるかね」
切「やるかもね。1号対ゴキブリ実現かな」
千「内藤は亀田家とは『もうやらない』って言ってますがね」
切「じゃあやらないかな。内藤も『もうやってあげない』ぐらい言って勝ち逃げするのもいいかもね(笑)」
友「ところが日にちが経つと今度は一家のセコンドがタマ、
あっ、いや急所や目を狙えと指示したという疑惑まで出てきましたけど」
千「それは『亀田の専門用語』だ、とかむちゃくちゃな言い訳してるよね。
それじゃあの人たちは練習中に『目ぇ、狙えや!』『タマに当てたれや!』とか叫んでるわけだ。
自分の子供に対して。一般人と意味は違うとしても、だよ」
切「『亀田の専門用語』だなんて言い訳、苦し紛れもいいところだ(笑)。
亀田家の練習のVTRって、TBSにあるんじゃない?
それ検証して本当に練習中にその用語使ってるかどうか調べればいいと思う。
そもそも親であり父であるキングトータスの指導・教育がなってないから、苦し紛れの反則なんかするんだよ。
ボクシングの世界戦なんて通常の選手じゃ得られないチャンスなのに
反則行為で汚点残しちゃってこれでノーペナルティなんて考えられない。追放してほしいよ」
千「それがさ、逆説的なんだけど、
例えばガッツさんやカンムリワシまで含めて業界的にはあの一族のおかげで潤ってる、
というか仕事増えて助かってるというか」
切「『必要悪』みたいなもんですかね。朝青龍と同類か」
千「その名前が出ましたか。ランダエタ戦第一戦で
疑惑の勝利で王座を奪取した1号を朝青龍が抱え挙げて祝福してたけど
今となっては象徴的なシーンだね」
友「カンムリワシってあの『チョッチュネー』とかいうひとでしょ。
あのヒト的にいうなら『挑戦者、態度悪いねー』ってところ」
千・切「それをいうなら『チョーチェンチャ』」
友「亀田家の用語じゃなくて、SAMEDASUの用語集もっと勉強します!
さて後はなんとか原稿にこの与太話をまとめるとして、
おにいさん、最後に1杯ちょうだい!」
(続く?)
(2007.1014)
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