No.151
ラッシャー木村「金網デスマッチ」公式試合全記録


↑別冊ゴング昭和54年11月号より     

去る平成16年7月10日のノア東京ドーム大会でオーロラビジョンでの登場ながら引退を表明したラッシャー木村。
晩年は悪役「国際軍団」としての新日本登場、
全日本やノアでは馬場との義兄弟タッグ、マイクパフォーマンス、ファミリー軍団などが思い起こされるが
彼の真骨頂は流血戦でのブル・ファイト。
そしてそれが何より映える活躍の場だったのが国際プロレスにおける「金網デスマッチ」である。
ここに木村選手引退の記念の意味も含めて「金網デスマッチ」の試合記録をまとめてみた。
なお「公式試合」と銘打ったのは国際の地方興行において未発表のままゲリラ的に行われた金網試合があるらしく(シークレット・ライブかい!)
新聞、専門誌の試合結果だけではその種の試合はもはや確認出来ないためである。
よってここでの「金網デスマッチ公式試合」の定義はあらかじめ「金網デスマッチ」と発表され、
新聞、専門誌の試合結果でもそう記載された試合とする。
年月の経過と共にマイク、ファミリー軍団など温かみのあるパフォーマンスの印象を木村に感じるファンも多いかと思うが
昭和の時代国際プロレスに、流血戦の末チョップと大技連発、
そして武骨な逆エビ固めで相手を仕留める「金網の鬼」は間違いなく存在したのである!

定冠詞THEのカタカナ表記は資料のままとした。「ジ」じゃなくてもおいらの間違いではないので。
なお筆者は木村の金網試合はテレビ観戦のみです、念のため。



国際プロレスの金網デスマッチのルール:
3カウント奪取後タイムキーパーが30秒経過まで確認、その後レフェリーの10カウント。
つまり43秒のノックアウトで決着。エスケープはなし。ギブアップは認められる。

【1】昭和45年10月8日
大阪府立体育会館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、17:22)ドクター・デス●

【2】昭和45年12月12日
東京・台東体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、16:50)オックス・ベーカー

【3】昭和46年3月2日
東京体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:17)ザ・クエッション●

【4】昭和46年5月6日
新潟市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、31:20)ドクター・デス●

【5】昭和46年5月13日
栃木県立体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、29:51)バスター・マシューズ●

【6】昭和46年7月12日
札幌中島スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(ギブアップ、19:11)チャック・カルボ●

【7】昭和46年8月2日
東京・足立区体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、21:31)ビッグ・コマンチ●

【8】昭和46年9月16日
米子市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、19:11)オックス・ベーカー●

【9】昭和46年9月20日
福岡・九電記念体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、18:15)オックス・ベーカー●

【10】昭和46年10月2日
岡山市武道館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、25:22)オックス・ベーカー●

【11】昭和46年11月12日
銚子市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、15:17)ダニー・リンチ

【12】昭和46年12月2日
千葉県体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、24:17)バディ・ロバーツ●

【13】昭和46年12月11日
川崎市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:20)ジェリー・ブラウン●

【14】昭和47年1月5日
北九州市小倉区三荻野体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、21:20)ケニー・ジャイ●

【15】昭和47年1月11日
大分県体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、19:18)ケニー・ジャイ●

【16】昭和47年1月15日
御坊市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、18:21)ケニー・ジャイ●

【17】昭和47年1月25日
宮城県営スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、23:15)キング・イヤウケア

【18】昭和47年6月27日
茨城県スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、20:20)バロン・シクルナ●

【19】昭和47年7月2日
久慈市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、15:40)レーン・ゴルト●

【20】昭和47年7月20日
銚子市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、21:07)バロン・シクルナ●

【21】昭和47年9月9日
藤岡市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、30:17)バディ・オースチン

【22】昭和48年4月27日
宮城県営スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、23:50)ラーズ・アンダーソン●

【23】昭和48年5月1日
豊橋市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、21:20)ザ・カナディアン●

【24】昭和48年5月15日
大宮スケートセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:18)マッドドッグ・バション

【25】昭和48年6月22日
酒田市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:15)スカンドル・アクバ●

【26】昭和48年6月26日
大館市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、17:50)リック・フレアー

【27】昭和48年9月20日
旭川市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:20)ボブ・ブラッガーズ●

【28】昭和48年9月27日
愛知県体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:20)ラーズ・アンダーソン●

【29】昭和48年10月3日
小松市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、25:17)ボブ・ブラッガーズ●

【30】昭和48年10月30日
北海道稚内市体育館
▽時間無制限1本勝負
▲R.木村(両者KO、21:18)オレイ・アンダーソン▲
*初の引き分け。

【31】昭和48年11月16日
橿原市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、26:17)オレイ・アンダーソン●

【32】昭和48年11月15日
上田市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、21:17)レッド・バスチェン●

【33】昭和48年11月24日
山形市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、18:11)ビル・ハワード●

【34】昭和49年1月6日
都城市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、20:03)バディ・ロバーツ●

【35】昭和49年3月26日
宮城県営スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、15:42)セーラー・ホワイト●

【36】昭和49年3月30日
北海道北見市トレーニングセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、17:15)ザ・プルート●

【37】昭和49年4月10日
出雲市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:50)セーラー・ホワイト●

【38】昭和49年4月14日
佐伯市佐伯学園体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、18:11)ザ・プルート●

【39】昭和49年4月22日
大宮スケートセンター
▽時間無制限1本勝負
▲R.木村(両者KO、15:28)セーラー・ホワイト▲

【40】昭和49年5月12日
新潟県両津市民会館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、21:17)レーン・ゴルト●

【41】昭和49年5月24日
大宮スケートセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、18:11)セーラー・ホワイト●

【42】昭和49年6月5日
米沢市体育館
▽金網チェーンデスマッチ時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:45)セーラー・ホワイト●

【43】昭和49年7月5日
鹿児島県鹿尾市体育館
▽金網チェーンデスマッチ時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、18:37)ザ・キラー●

【44】昭和49年7月9日
刈谷市体育館
▽金網チェーンデスマッチ時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、22:47)ザ・キラー●

【45】昭和49年9月28日
宮崎ヘルスセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、22:15)ニック・カーター●

【46】昭和49年9月30日
鹿児島県体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、17:03)ニック・カーター●

【47】昭和49年10月5日
愛知県体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、16:47)バロン・フォン・ラシク

【48】昭和49年11月6日
岐阜市民センター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、18:40)キューバン・アサシン1号●

【49】昭和49年11月15日
新潟県小出郷体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、14:25)レイ・スチーブンス

【50】昭和50年1月11日
熊本市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、16:13)ワイルド・キラー●

【51】昭和50年1月15日
久留米市スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、10:56)ワイルド・キラー●

【52】昭和50年1月23日
府中市みのり会館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、16:37)ダニー・リンチ●

【53】昭和50年1月24日
高松市民文化センター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、10:40)ダニー・リンチ●

【54】昭和50年3月9日
越谷市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、12:56)ワイルドマン●

【55】昭和50年3月14日
豊橋市体育館
▽時間無制限1本勝負
▲R.木村(両者KO、13:33)マッドドッグ・バション▲

【56】昭和50年3月20日
東大阪市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、12:08)インターンズ1号●

【57】昭和50年4月1日
大阪府立体育会館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、17:18)マッドドッグ・バション●

【58】昭和50年4月19日
札幌中島スポーツセンター
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、7:25)マッドドッグ・バション●
*木村が第11代王者になる。

【59】昭和50年6月6日
宇都宮市体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、14:59)K.T.カマタ
*第11代王者木村が2度目の防衛。

【60】昭和50年6月8日
大宮スケートセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、10:18)K.T.カマタ●

【61】昭和50年6月10日
宮城県営スポーツセンター
▽金網チェーンデスマッチ時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、18:47)K.T.カマタ●

【62】昭和50年6月13日
盛岡市民体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、18:32)ブッチャー・ブラニガン●

【63】昭和50年10月8日
古川市体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、14:55)ジプシー・ジョー
*第11代王者木村が6度目の防衛。

【64】昭和50年11月11日
宮城県営スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、15:15)ピエール・マーチン●

【65】昭和51年1月20日
愛知県体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、12:43)セーラー・ホワイト●


↑ゴング別冊51年3月号より

【66】昭和51年3月11日
水戸市民体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、10:20)K.T.カマタ●
*第11代王者木村が10度目の王座防衛。

【67】昭和51年4月17日
飛騨高山体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、23:50)ザ・アンダーテーカー●

【68】昭和51年4月22日
宮城県営スポーツセンター
▽IWA世界ヘビー級選手権王座決定戦
時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、12:47)ザ・アンダーテーカー●
*木村が第12代王者。

【69】昭和51年4月29日
釧路市厚生年金体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、34:03)ザ・アンダーテーカー●

【70】昭和51年7月21日
札幌中島スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、15:28)ザ・UFO●

【71】昭和51年7月28日
銚子市体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
R.木村(没収試合、17:58)上田馬之助
*前溝レフェリーへの暴行、両軍セコンドの乱入により没収試合、
第13代王者上田のタイトルも没収。


↑ゴング別冊51年9月号より

【72】昭和51年7月31日
越谷市体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権王座決定戦
時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、12:23)スーパー・アサシン●
*木村が第14代王者。


↑ゴング別冊51年9月号より

【73】昭和51年9月18日
松坂スポーツセンター
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、13:20)ザ・テンペスト●

【74】昭和51年9月26日
下関市丸共青果市場
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、15:12)G.ヘイズ●

【75】昭和51年10月15日
鹿島市体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、16:58)G.ヘイズ●

【76】昭和51年12月3日
東京・後楽園ホール
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、14:37)G.ジョー●
*第14代王者木村が5度目の王座防衛。


↑ゴング別冊52年1月号より

【77】昭和52年1月18日
愛知県碧南市市民体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、11:55)リッパー・コリンズ●

【78】昭和53年1月19日
水戸市民体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(片エビ固め、15:15)セーラー・ホワイト●
*第14代王者木村が13度目の王座防衛。

【79】昭和53年7月13日
土別市総合体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、10:14)B.サルバトーレ●

【80】昭和53年9月25日
高岡市体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(KO、19:57)オックス・ベーカー●
*第14代王者木村が17度目の王座防衛。

【81】昭和54年1月16日
広島県立体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆片エビ固め、12:08)J.ロバーツ●

【82】昭和54年3月29日
東京・足立区 東京マリン
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、9:45)シカ・アノアイ●

【83】昭和54年4月21日
高岡市民体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、12:50)S.B.グラハム
*第14代王者木村が24度目の王座防衛。

【84】昭和54年5月7日
富士市民体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(逆さ胴締め、9:52)G.ジョー●
*第14代王者木村が25度目の王座防衛。

【85】昭和54年11月25日
松原市ダイエー前広場
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(RSC、13:22)G.ジョー●

【86】昭和55年3月5日
沖縄・奥武山体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(ギブアップ、10:21)T.スタントン●

【87】昭和56年3月3日
名古屋・愛知県体育館
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、11:51)L.グラハム●

【88】昭和56年7月30日
柏崎市海岸公園
▽時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、14:27)T.ギブス●

【89】昭和56年8月6日
室蘭市体育館
▽IWA世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村(逆エビ固め、7:18)ジ・エンフォーサー●
*第18代王者木村が17度目の王座防衛。



金網タッグマッチ

【1】昭和49年3月31日
釧路市厚生年金体育館
▽IWA世界タッグ選手権
時間無制限1本勝負
○R.木村、G.草津(KO、23:50)ザ・プルート、ジム・ブランゼル●
*第10代王者チームが5度目の防衛。

【2】昭和54年7月9日
仙台・宮城県スポーツセンター
▽60分1本勝負
●G.草津、R.木村(KO、12:36)O.ベーカー、A.スミルノフ○



10年と11ヶ月の通算、シングル89戦85勝0敗3引き分け1没収試合。
驚異的な数字である。

【1】のドクター・デス(覆面)の正体はスタン・ザ・ムース(M.モロウスキー)。
前シリーズから残留してアメリカ武者修行から帰国した木村を挑発。決着戦が本邦初の金網デスマッチになった。
木村が日本初の金網戦に勝利したことを聞きつけてやって来たのがデスの親友と称する【2】のオックス・ベーカーである。
ん?ムースの親友がオックス?鹿と牛かあ・・・。日本にも馬と猪(いのしし)とか鹿と熊のチームがありましたが。

【3】のザ・クエッション(覆面)の正体はアンジェロ・ボッフォ。

【11】のダニー・リンチは英国の流血王。70年代に西ドイツのR.ボックとも対戦経験あり。

【17】のキング・イヤウケアは額の傷がすごいハワイの流血大王。
奇声をあげながら場外を闊歩するスタイルがB.ブロディのエッセンスの一つと考えられるレスラー。

【19】のレーン・ゴルトはレネ・グレイの別名。WWWF(現WWE)ではカール・ゴッチのタッグ・パートナー。
昭和56年新日本の「第2回MSGタッグ・リーグ戦」ではアンドレ・ザ・ジャイアントとのコンビで優勝。

【21】オースチン戦は「R.木村渡欧壮行試合」の特別興行(シリーズ開幕前の単独)。

【23】のザ・カナディアン(覆面)の正体はピエール・レ・グラン(バスター・マシューズ)。

【24】で金網初対決となったマッドドッグ・バションはアマレスオリンピック代表でAWA世界王者にもなった実力者。

【25】のリック・フレアーは勿論あの「狂乱の貴公子」。
のちのNWA、WWF(現WWE)両世界王者である。若手として当時初来日。

【36】のザ・プルートはのちのバクジー・マグロー。全日本ではスタン・ハンセンのPWF戦の挑戦者に。

【43】のザ・キラー(覆面)の正体はミイラ怪人ザ・マミーで有名なベンジー・ラミレス。

【50】【51】のワイルド・キラー(覆面)の正体は日本側の黒人選手稲妻二郎の変身、当時の国際の苦しい台所事情が伺われる。

【54】のワイルドマンはマッドドッグ・バションの来日が遅れたため、
急遽マスクマンの【56】インターンズ1号(トム・アンドリュース)が素顔での登場という器用な対応。
でも「それじゃトム・アンドリュースだろ」って突っ込んでみたくなる。

【62】ブッチャー・ブラニガンは前名キラー・ジョー・ノボ。

【67】のザ・アンダーテーカー(覆面)はWWEの冥界からの使者ではなくハンス・シュローダー。

【70】のザ・UFO(覆面)の正体はボブ・ダラセーラ。

【72】のスーパー・アサシン(覆面)の正体はロジャー・スミス(ボビー・スローター説もある)。

【73】のザ・テンペスト(覆面)の正体はディック・シャーランドという無名レスラーとか。

【78】のホワイト戦は「No.291 金網デスマッチのルール」に書いたが謎の3カウント決着。

【83】スーパースター・ビリー・グラハムはいわずと知れた元WWWF(現WWE)王者。
筋肉レスラーのはしりでH.ホーガン、J.ベンチェラらのプロトタイプといえよう。
張り詰めた筋肉、サイケなロングタイツと見た目はかっこいいが硬い試合が多かった。
木村との金網戦ではベアハッグ、カナディアンバックブリーカーなどで前半優位だったが
最後は体の硬さを突かれたか逆エビ固めに屈する。

【89】隻眼の怪人ジ・エンフォーサーの正体はスティーブ・ストロング説もあったが
実は「バスター」ギロチン・ゴードンの変身。初来日新日本では北米戦で坂口に苦もなく完敗。
そしてこちらでもこの最後の金網戦の7分18秒が木村の金網戦試合タイム最短。

それからタッグではあるがパートナーの草津の敗戦で惜しくも1敗を喫し
タッグも入れるとスコア上では金網戦不敗ということにはならなかった。残念。

(2004.0811)
ジ・エンフォーサーの正体についてはティエラ・ヴィエント・イ・フェゴさんから情報提供いただきました。


参考:金網デスマッチのルールはこちら

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