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2015年日本 「極道大戦争」製作委員会
監督:三池崇史
脚本:山口義高
音楽:遠藤浩二
出演:配役
市原隼人:影山亜喜良(敏感肌の若衆)
リリー・フランキー:神浦玄洋(神浦組組長、実はヤクザ・ヴァンパイア)
成海璃子:阿南杏子
高島礼子:膳場壮介(神浦組若頭)
ヤヤン・ルヒアン:狂犬(殺し屋)
テイ龍進:伴天連(殺し屋)
三元雅芸:KAERUくん(最強のテロリスト)
でんでん:法眼(居酒屋の店主)
羅漢組組長:ピエール瀧
<あらすじ>極道の組長は吸血鬼だった。
若頭の裏切りで謎の組織からの刺客に倒された組長は若者の組員に自分の血を伝える。
組員が噛んで血を吸った堅気は次々と吸血鬼となってしまい、組員は謎の組織の刺客と戦いを展開する。
6月20日公開初日、錦糸町で見る。
全席自由席で観客12人ぐらい。
ポスターなどで極道のバイオレンス映画だと思って?見に来た年配の方など見受けられましたが
「親分が吸血鬼で、噛まれると堅気も吸血鬼の極道になる」というファンタジックなストーリーなので
映画に対する予備知識ゼロでリアルに極道の抗争(日本刀での切り合いなど)などを期待していた観客にとっては
驚きの連続というか、あきれかえったかだったと思います。
ちょっとだけ「極道は堅気の血を吸って生きている」
「堅気が減ると極道が困る」
という現実につながるメッセージがありますが、
あとはひたすら「絵になる」シーンの連続といいますか、まあストーリーはないに等しいです。
多く登場する「毘沙門通り」のセットは薄汚れた商店街通りって感じが出ていていいです。
リリー・フランキーの神浦組組長は途中で殺されるため前半にしか出ませんが、
多くの方があこがれるような歳の取り方って印象でいい雰囲気です。ビールのCMのエレベーターは何階でしたっけ?
それでも「狂犬」役(映画内での発音も『キョウケン』)のヤヤン・ルヒアンという
ジミー・スヌーカに似た風貌の方、
この方はペンチャック・シラットというインドネシアの武術の達人と言うことですが、
この人はすごい、本物の武術家だそうですごい格闘シーンです。
前蹴りから入っていくスタイルは独特。
でも監督はゆるキャラと極道が戦っているシーンをより撮りたかったようで、
「狂犬」は影山=市原隼人に敗北し、
田舎道をのんびり歩きながら「最強のテロリスト」KAERUくんが登場します。
KAERUくんは名前のようにくたっとしたカエルの着ぐるみです(後で脱ぐけど…)。
影山との対戦でも相当強いんですが、手榴弾やデコトラの攻撃でも問題にしない怪物?です。
でも地下室の階段降りるシーンではぬいぐるみ最大の弱点(足元が見えない)を露呈して
手を引かれて階段を下りてるんだけど、これでいいのか?
KAERUくんのあとは再びヤヤン・ルヒアンの狂犬が着流しで登場して
市原に「男と男の戦い」を挑む。
ヒロインの杏子=成海璃子が戦いのゴング代わりのドラを鳴らして(このシーン一番笑った)戦うんだけど
お互い手を前に出して互いの手の甲をあわせるように構えての戦いは
「燃えよドラゴン」のリー対オハラの雰囲気出してたと思ったら
始まったら「PRIDEでのドン・フライ対高山」みたいになってしまったとさ。
何で狂犬、自分の得意な「前蹴りからのラッシュ」という乱戦の流れに持ち込まないのか?
謎が謎のまま転がされてゆく。
河童らが所属する敵の組織って、何だったのか?
何で膳場=高島礼子の頭の中には水がたまっていたのか?
最後に出てきたデカいあれは何だったのか(火を吹く)?
全て中途半端で、幕。
最後に確かに巨大特撮出ますが、
もろ人形踏んづけてるっていうのはちょっとテンション落ちる。
入れ墨が「児雷也」だったり
影山が蛙の卵をそばのようにずるずるっと食べる悪夢を見たり、ゆるキャラ登場だったり
諸所に「カエル」が絡んできますが、まあパンフを読むとそれは監督の意向なのだそうですが、
当然普通に映画を見ていてもわかりません。
ホントにストーリーにあまり脈絡なく、絵的にいいシーンをつなげたって感じの映画です。
極道(入れ墨)、バイオレンス(日本刀、カンフーアクションなど)、商店街、美女、瓦礫、ゆるキャラ、富士山。
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(2015.0809)
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