「呪いの館 血を吸う眼」岸田森の吸血鬼。

呪いの館 血を吸う眼 【期間限定プライス版】 [DVD]

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<あらすじ>中学生教師・秋子は富士見湖の湖畔で妹の夏子とともに住んでいた。
秋子は子供の頃洋館で見た記憶に悩まされていた。
犬を追い、老人に出会い、ピアノに突っ伏す若い女性の死体・・・。
秋子の家の近くに謎の荷物が送られて以来、彼女の周辺で怪異が連続する。
謎を解くために秋子は恋人の医師・佐伯とともに故郷の能登半島へと向かう。

'14年5月5日、渋谷のシネマヴェーラの岸田森特集で見る。もっとも以前見ています。
シリーズ2作目、岸田森の吸血鬼初登場。

初登場シーンの岸田の形相が迫力すぎてたまりません。
青い顔、口元の血、残忍な笑い顔。

吸血鬼の正体は、三代前外国から能登半島にやってきて住みついた一族で
父方に吸血鬼の血が流れていた
祖父、父の代は洋館で静かに暮らしていたが
息子が25歳になった時吸血鬼の血が甦り娘を殺した
父は息子を監禁して殺した
しかし息子は18年前婚約者として認めた少女(秋子)が成人したの機に復活
彼女が住む富士見湖に出現したのだった
前作同様に怪異が起こるための動機が明確に語られますが、
こういうことは物語が進行するにつれてだんだん展開に重みを増すような効果があると思う。

医者の立場の佐伯は秋子に催眠術で過去の出来事を思い出させたり
岸田が目の前に現れても吸血鬼とは信じずに「き○がいだ!」などと叫んだりで
科学と怪奇の対立構造としては出来ています。

高品格の久作は吸血鬼に操られて佐伯を襲いますが
車外の乱闘になってスパナをかざしたところで落雷(笑)・・・。
吸血鬼の手下、特に男は弱い。

前作で効果的だった「突然、足元から鳥が飛びだす」
ショッカーシーンは今回でも一度だけあります。

岸田森の吸血鬼はドアを体当たりでぶち破る強さですが
佐伯との乱闘の再、死んでいたと思われた老人(父親?)がちょっとズボンのすそを引っ張ったために
二階から転落して折れた手すりが杭のように胸に突き刺さって
風化するように絶命。
・・・何で死体みたいだった(手のひらがズル剥けのショッキングシーンあり)
老人が一瞬だけ動いたのか、謎です

死んだふりして息子の隙を窺って、呪われた自分たち一族に終止符を打つべく
最後の体力を温存していたのでしょうか


主人公の秋子が記憶のイメージから「眼」の絵を描いているのだけど
途中で怖くなり暖炉に放り込んで焼いてしまう。
焼けてから何らかの封印が解けて吸血鬼が本格活動を始めるという感じでもよかったかもしれません。

それからこの映画も「バラン」みたいに犬が謎の暴走をするために物語が展開していきます。
犬の鎖は放してはいけません。

1971年東宝
製作:田中文雄
監督:山本迪夫
音楽:真鍋理一郎

出演:配役
高橋長英:佐伯(医者)
江美早苗:柏木夏子(明子の妹)
藤田みどり:柏木秋子(佐伯の恋人、夏子の姉)
岸田森:吸血鬼
高品格:久作
大滝秀治:老人
桂木美加:吸血鬼に襲われた農家の娘
二見忠男:西原運送店の運転手

(2014.0505)

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